kensyou_jikenboのブログ

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2015-01-01から1年間の記事一覧

「またろ」氏コメント返信

予定を変更して返信をさせていただくことにした。当方の言葉で書くと繰り返しになってしまうかもしれないので、「平ねぎ」さんという方が中心になって「技術の杜」という掲示板で新国立競技場の技術面を論議しておられた内容を引用して説明させていた頂こう…

内藤廣氏研究2 「国際コンペ審査での順位付け」

「またろ」氏から詳細なコメントを頂いた。ありがとうございました。大変参考になります。 (遠隔操作事件の際に荒らしコメントがあって承認制にしたため公開遅れて失礼しました) 昨日記事を途中から改題して「内藤廣氏研究」を行うことにしており、それと「…

内藤廣氏研究1「国際コンペ審査でのコメント」

市民団体「神宮外苑と国立競技場を未来へ手わたす会」HP左下に国際コンペの議事録がある。その中で”第3回審査委員会(2012年11月7日)”は実質的に当選者が決定された会議になる。 或る審査委員コメントで注目すべき内容があり以下に抜粋。ただし、黒塗りの1…

”槇氏と内藤氏”

昨日紹介した槇氏の強硬発言については、以前紹介した東京新聞記事の一節と関連があるかもしれない。 ”新国立「無謀」JSC、1年前に認識 計画修正できず” 2015年6月29日 東京新聞(森本智之記者) <ハディド氏のデザインを選んだコンペの審査委員長を務め…

2014年10月シンポジウムでの槇氏発言

昨日記事の最後で2014年6月15日シンポジウムでの槇氏の様子を紹介した。発端になった景観の話は後半で、前半には「キールアーチ」の説明をしておられた。 槇氏の主張変遷に関しては、先日の「10+1」web site特集記事”新国立競技場問題スタディ─「白紙撤回」…

アーチタイ問題と建築家の方々

昨日[追記]で紹介した日経アーキ記事における構造専門家「西川」名誉教授のタイバー(アーチタイ)に関する指摘は、ザハ案評価における画期的意味を持つと思うので再掲。(昨日読まれた方は飛ばして下さい) ---再掲開始--- ”建設費3000億円の試算でも無理は…

日経アーキテクチャ10月10日号特集記事に関して2

昨日記事の「またろ」氏ツィートには以下の内容もあり、ザハ+日建の「開閉式屋根の開閉方向変更」というVE案を評価しておられるようである。 <またろ @… 10月14日 そして、ザハ+日建が提示したVE案ももう少し細かい内容が見えてきた。開閉式屋根は中止オプ…

日経アーキテクチャ10月10日号特集記事に関して1

昨日までの由利氏記事再検証で更に検討すべき点が出て来て今後書いていく予定だが、その間に発売され紹介も行った「日経アーキテクチャ(以降日経アーキ)10月10日号」の特集記事にも興味深い記述がある。同記事への反応を検索していたら、「またろ」さんと…

由利氏記事再検証5 「職人たちの奪い合い」

文藝春秋9月号記事紹介は今回で完了。対象とした技術系記述以外にも冒頭の政治的記述などがあるので全文は是非Kindle版でまとめてお読み下さい。 ------------------ 職人たちの奪い合い 総工費が二千五百二十億円にまで膨れあがった、語られざるもう一つの…

由利氏記事再検証4 「ザハ・ハディドの影響力」

文藝春秋9月号記事と考察続き。 ------------------ ザハ・ハディドの影響力 ここまで経緯を検証すると、ひとつの拭い切れない疑問にたどり着く。なぜ、難題山積のザハ案にここまで引きずられてしまったのか──。 デザインを決めた国際コンペで審査委員長を…

由利氏記事再検証3 「浮上しはじめた「撤退論」(後半)」

文藝春秋9月号記事と考察続き。 ------------------ 浮上しはじめた「撤退論」(後半) そうこうするうちに年は明けて二〇一五年。二〇一九年九月に開幕するラグビーワールドカップに間に合わせようとすれば、もはや四年半余の猶予しかない。施工側は、解決…

由利氏記事再検証2 「浮上しはじめた「撤退論」(前半)」

文藝春秋9月号記事と考察続き。 ------------------ 浮上しはじめた「撤退論」(前半) 問題は足場だけではなかった。設計JVに参加した現役設計士によると、今回のようなキールアーチを使う建築方式を業界用語で「S造」と呼ぶという。特徴としては、「い…

由利氏記事再検証1 「立ちはだかる二つの難題」

このところ検証委員会報告に基づく考察を行ってきたが、それで得られた知見等を由利氏記事と突き合わせながら同記事の再検証を行っていく。 文藝春秋2015年9月号記事を引用し後で抜粋して考察するが、全文は是非Kindle版でお読み頂きたい。 ----------------…

検証報告検証11 「アーチタイのミステリー」

これまで示してきたように基本設計ではアーチタイは無かったが、実施設計に移行してからは昨日記事のようにアーチタイを含んだ図面が何種類か登場している。では実施設計が全体的にアーチタイ付きで進んで、最終的にもアーチタイ付きで確実に設計完了してい…

検証報告検証10 「アーチタイ包含図」

ヒアリング結果で、日建設計・ZHAとも2014年6月から「実施設計」を開始したと述べている。その後にアーチタイが追加されたと想定される。 アーチタイが含まれた図の公表は、2014年8月19日のケンプラッツ(日経アーキテクチャ)記事が最初になる。それを含め…

検証報告検証9 「スタンド免震構造」

予定変更になるが、実施設計の検証に入る前に基本設計でまだ書いておくべきことがあったので追加。 基本設計書「免震構造採用」の項目において、下図のように「スタンドの柱ごとに免震装置を入れて免震層を構成する設計」になっていたと考えられることは先日…

検証報告検証8 「アーチタイ関連議論」

アーチタイについては、昨日記事の「とある***」氏が以下のようにツィートされており、「基礎梁」として言及されている。 <ネットで出回ってる設計図見ると、アーチの両端に基礎杭を打てないから、代わりにアーチの両端を基礎梁で繋いで支えるようですね…

検証報告検証7 「総理英断とザハ案」

本日はアーチタイの検証を延期して、歴史的勝利がフロックではなかったことを示したラグビーW杯の話から。日本代表はサモア戦で26-5と完勝し、W杯で初めての2勝目を上げた。他チームの勝敗で決勝トーナメント進出は厳しいとはいえまだ望みは残しているし、次…

検証報告検証6「基本設計でもキールアーチ支持問題が継続」

本日は検証報告書と河野議員ブログ内容との突き合わせを行う予定であったが、詳細な話になるので後に回し、早めに核心目指して考察を行う。 昨日記事で「フレームワーク設計」でのキールアーチ両端支持問題を書いたが、基本設計でも同問題が継承されてしまっ…

検証報告検証5 「スパン250mキールアーチ」

昨日記事のスパン250mキールアーチは、当ブログ8月28日記事”ZHA反論ビデオと河野議員検証”でも取り上げたが、検証結果報告が出て河野氏当該ブログ内容と突き合わせることも可能になった(明日実施予定)。 本日はスパン250mが大体どれぐらいの大きさになるか…

検証報告検証4 「1,625億円に至る経過」

昨日記事で1,625億円を起点とする見積り金額の考察を行った。本日は1,625億円が出てきた経過の話。 ザハ案がコンペで選定され、設計JVが入って見積もった結果がJSCに報告された。 <フレームワーク設計が開始された約1ヶ月後の(2013年)7月上旬には、設計J…

検証報告検証3「見積金額1,625億円を起点とする工費・工期変遷のまとめ」

一昨日9月29日記事の設計JV見積り金額表について、資料調査による修正を行い再掲する。 結果的に4種類の見積りの工期は全て42ヶ月。つまり、設計の進展で内容が変化しても2017年10月~2019年3月という計画工期を全く変えていない。このようなこと自体は仕事…

検証報告検証2 「ゼネコン見積りに関して」

当方メモ用に「関係者ヒアリングの概要」のゼネコン関連記述から気になる部分を抜粋したので、見解・疑問等(→以降)と共に参考として示す。 -------抜粋引用開始------- 【山﨑 雅男 (独)日本スポーツ振興センター新国立競技場設置本部本部長 1 回目】 ○ …

検証報告検証1 「設計JV見積り考察」

検証結果を見ていくと疑問点や不明点等が多いため、「検証結果の検証」(笑)が必要と思われる。そのためシリーズとして検証実施。まずは、昨日記事で柏木委員長・古阪委員・産経新聞が「解明不足」や「謎」としている「設計JVとゼネコンの見積り乖離」に関…

第4回検証委員会4 「見積り額乖離」

昨日の追記で書いた件をもっと掘り下げてみる。まず、昨日追記を再掲、読まれた方は飛ばして下さい。 ------[追記]転載開始------ 「検証報告書」(P3)記載の「第1回委員会で文科大臣より示された検証事項の具体例」6項目中に「・工事費が1,625 億円を大幅に…

第4回検証委員会傍聴記3 「国民が渡されたのは委員長自己採点が『良』の一番下という検証報告」

委員長は会合の最後で検証報告について自己採点していたが、その内容については会合後の会見で記者とのやり取りがあったので、該当部分の文字起こしを行った。 "柏木委員長 記者会見「JSC.文科省 両組織トップに責任がある!!」【河野JSC理事長 退任】新国立…

第4回検証委員会傍聴記2 「検証報告は国民の信頼を得られるか」

まずは昨日予告した為末氏コメント。正確には聞き取れなかったので、趣旨として見ていただきたい。 「担当者は良くやっていた。しかし、ふわっとした空気でやってしまった。責任・役割が曖昧だった。それでも責任追及ではなくこれから皆でやっていこうという…

第4回検証委員会傍聴記1 「仕切りの存在」

昨日第4回検証委員会が開催され、初めて見に行ってきた(最後の会合になったが)。今回会合から得られた感想等を今日明日で記し、その後報告内容についても検討予定。 さて、会合で報告を聞いてみて、やはり「和泉氏の仕切り」が各所に及んでいたと感じた。…

ザハ案の真相「建てられない設計だった」が国民に知らされていない件

本日24日は第4回検証委員会が開催される。文科省のHPでは議題は一つだけで「検証報告書(案)について」となっている。柏木昇委員長は8月7日第1回会合後「これだけの問題のサイズでは半年はいただかないと、しっかりとした調査にならない」と言っていた。そ…

「和泉氏仕掛け(3)…情報非公開」(新コンペ検証10)

以下の記事があり、情報公開についてJSCの話が掲載されている。 ”新国立競技場、ゼネコン「受注合戦」の内実 利益よりも名誉?選考に不透明さも”2015年09月19日 東洋経済 <「最終結果まではデザインも不明」 現段階では「参加表明、その後の資格審査、技術提案…