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真実の行方

明日午後は第16回公判が行われる。
内容的には検察側の30分程度の情状関連被告人質問しか前回公判終了時は決まっていなかった。弁護側情状鑑定も却下だったので、果たしてどのような展開の公判になるか。

今回当方が注目するのは、もちろん「雲取山虚偽証言」の件である。
7月30日第14回公判から一ヶ月半以上経過し、同公判において弁護団は自らの被告人質問で偽証させてしまったのだから、少なくとも余りにも明白な「埋めた(穴を掘った)場所」の訂正は必須だろう。
そうでないと完全な虚偽証言がそのまま残り、裁判の信頼性を低下せしめ、「事案の真相を明らかにする」ことを求める刑事訴訟法にも反するようになる。

明日の展開は大きく分けて以下の様な場合が考えられるだろう。
 (1)弁護団から「埋設場所」の証言訂正を提起する
  →「北東側面下部」ではなく、実際に見つかった「南東側面下部」に訂正する
 (2)「埋設場所」以外の虚偽証言も訂正する
  →「10:40頃山頂到着後、5分ぐらい人がいなかった」などのヤマレコ写真等と矛盾する証言も訂正する
 (3)何らかの事情で弁護団は虚偽証言訂正を行わない
  →訂正しないか、或いは先送り…ここで訂正しないとズルズル行ってしまう可能性あり

3パターンにしてみたが、もし(1)又は(2)で訂正を行うと、「虚偽証言した理由」や「10:51写真に穴が写っているかどうかの確認」などに話が広がることは必至なので、その後の展開は読めない。

また、もし(3)の場合は、神保氏が公判後記者会見で、ご自身も法廷で直接見た「虚偽証言」に関して質問して頂けることを期待。(今のところビデオニュース社に送らせて頂いたメールの回答等はないが、神保氏宛にしたので伝わっていることは充分考えられる)
また、自白した後まで偽証をしている被告人の現在の状況や心境を、弁護団がどう捉えているかも質問して貰いたいものである。

いずれにせよ基本的に重要な事は、虚偽証言は明らかなのだから真実に基づく裁判に修正する必要がある。

更に、これだけ世間の関心を集めた事件で、合同捜査本部や検事5人体制などを組んだにも関わらず肝心な所で虚偽証言をスルーしている検察側、及びそれまでの公判で発見場所等も見ていながら偽証に気が付かなかった裁判官の問題もある。
弁護側から証言訂正の提起が有ったら単に修整してお終いにするのか、或いは刑事訴訟法の要請に応えて偽証の背景や真相まで明らかにするのか。

本事件の司法関係者が「真実」をどう捉えてどう扱うのか、明日は刑事裁判のあり方としても注目したいと思う。

以上