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平田座長発言「地下水管理システム」(第6回終了後記者会見)

第6回新専門家会議終了後の記者会見で、平田座長が「地下水管理システム」について述べた部分を文字起こし。①~③は当方付与し、後で考察。

----平田座長発言 抜粋開始----
豊洲は護岸で囲われています。地下水は外に出ないということ。それぞれの街区も遮水壁で止まっている。2重になっています。何が起こるかといいますと、東京は雨が年間1450ミリぐらい降ります。何もしないで、いわゆる表面流出とか蒸発散量ですと700ミリぐらい800ミリぐらい無くなっていってしまう。ということは700ミリぐらいが地下浸透する可能性があるのですが、全体として東京都が見積もっているのは8%が地下浸透すると考えている。

8%にいたしますと年間100ミリぐらい10センチぐらい地下浸透している。それが土の粒子の間に入っていくので、粒子の間隙が20%としますと5倍になる。10センチの水が5倍ですから50センチになる。①1年間で50センチ水位が上がっていく。何もしないと50センチから1メートルぐらい上がっていきますので、絶対こういう所は地下水を組み上げて水位を下げなきゃいけない。地下水の管理システムというのは元々は、そういうものです。

これを強化することに拠って実際に地下水の水位をAP+1.8が最終目標の維持管理水位ですけど、我々は2.0ぐらいを目指してやっていこうかということは内々検討しています。そこへ行くまでに濃度がどう変わっていくのか、ということをキチッと見ていくということも本日議論をすることになっていた。

要は地下水管理システムを動かさないと絶対水位が上がってきますので、強化して動かす。強化の仕方も色々ありますので、そのメニューも、お出しして、ということだと思います。ただ②この地下水の強化につきましては、出来るところからやっていかないと以前「菜種梅雨を越えれば」ということを申し上げましたが、梅雨に入りますので菜種梅雨どころでは有りません。4月に水位が上がっているのは100ミリの雨であれだけ上がったので、6月7月の終わりになりますと、水位はもっと上がる可能性がある。

少なくとも今の揚水システムは、もっともっと強化しなくてはいけない。少なくとも詰まっている所は洗浄する。専門家会議の指示がなくても東京都で出来る話なので、本来の持っている能力1日200トン、3街区で計600トンという数値に近づけるよう、至急対策をするということで、洗浄は来週から。また、それ以外の③水位観測井戸21本、更にポンプも今のポンプではなく濁水用のポンプに替えるというようなことは専門家会議で議論しなくても、今の状況を改善していくということで、東京都側で出来るはずなので指示してあります。出来る所は、どんどんやっていくことになると思います。
----抜粋終了----

[考察]
要約<東京の年間降雨量からすると、遮水壁で囲まれた豊洲市場は、何もしないでいると1年間で50センチ、多ければ1メートルぐらい水位が上がっていく。絶対に地下水を組み上げて水位を下げなければいけない。>
「水位管理は必須」との明言。水位目標を達成・維持して管理動作が想定通りになったことを確認することが、開場条件の一つになることが改めて明確になった。

要約<今は目標水位に達していないので、能力強化が必要。本番の梅雨が控えているので、出来るところから改修していく。これは専門家会議の指示も不要で、東京都が現状の改良ということで実施できる。>
→会議は紛糾して休会となったが、能力増強の改修は都側判断で実施される可能性があるただし、まず洗浄実施からのようで、ポンプ等の改修が何時になるか。6月7月の降水量が多い時期に対して、どのようなペースで改修が行われ、順次稼働して水位が下がるか。

<水位観測井戸21本>
→観測用井戸も揚水用に使用を考えている。本数を増やすのは広範囲からの集水になって有効性が高いことが考えられるが、改造が必要で、どれだけ時間がかかるか。

総合して
(1)6月7月に水位が目標1.8メートル、或いは少なくとも専門家会議が考える2メートルまで下がらなければ、多雨時の実動作確認は来年の梅雨になる。これは日程に大きな影響を与える。

(2)地下水管理システム改修の想定工事費用は20億~25億円の模様。会議資料はまだ一般公開されていないが、床面対策と併せて以下のように報道があった。改修は相当大掛かりのようであり、専門家会議の正式報告前に都側判断でどこまで進められるか。
イメージ 1

以上
[追記]
会議では、都側がグラフを示して水位管理の現状報告を行った。以下で言及されている「4月降雨による上昇」は、数十センチどころか最大83cmという異常さだったが、全体的に目標通り下がらない理由も含めて原因調査する気も無さそう。都側の無責任体質は未だに続いている。

<4月に雨が降ってグラフがすぐ上がっているところがあり、中には数十センチというところがあって、純粋に雨が地下に染み込んだのか、何かしらのエラーなのかということで原因は特定できておりません

イメージ 2

追記以上