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水位観測井戸の蓋の状態、及び201箇所水位測定結果

一昨日記事に対して「jdw**736」さんからコメントを頂いた。地下水位問題に関心がお有りとのこと。そして「水位急上昇」の件について質問を頂いている。
<4月11日から12日にかけて、No.6ー1の地下水位が、3.55から4.38にまで、83㎝も急上昇した原因は、何でしょう?>

当ブログも同様の疑問を持って検証してきているが、残念ながら現時点で解を持っていない。そういう時は「現場に当たる」と云うことで、先日豊洲で水位観測井戸の蓋の状態を見てきた。降雨に対する水位の反応が、地下水経由とは考えにくいほど早いので、まずはストレートに「井戸の蓋」を確認してみた次第。

結果的に「2箇所の水位観測井戸」、「観測井戸が有ると思われる緑地」、「揚水井戸」が外から視認できたのでご紹介。まず視認できた位置を示す。

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観測井戸2箇所…No.5-1とNo.7-2。
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観測井戸NO.7-1が有ると思われる緑地(7-1は視認できず)。
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揚水井戸。
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これらを考察しだすと長くなるので今回は写真紹介のみとするが、皆さんはこれらを見て「蓋からの雨水流入」の可能性を、どうお考えになるだろうか。流入の「有り無し」だけでなく、流入する場合の量の問題も有るので、早く都側が調査して貰いたいところ。

もう一つ以下のご質問も頂いている。
<これから梅雨の時期になったら、地下水位は、どのように変化して行くのでしょうか?>

当ブログも現時点では解を持っていないが、少なくとも都側が実効性の有る対策を打たなければ、これまでのデータから降雨への反応が続くことは確実。しかも降水量との相関も有るようだから、梅雨や台風となれば今より水位が上がるという推測になってしまう。次回(第6回)新専門家会議で平田座長らと都側がどのような報告をしてくれるか注目。

なお、追記に第5回新専門家会議資料「地下水位一斉測定結果」を示す。内容詳細は未考察だが、非常に重要なデータと思われる。例えば、7街区に「当方注」として入れたように、建物下の水位が「2.5mすれすれ」になっている。これでは再度地下空間に水が上がってくる可能性は有るのだろうか(2月の測定であり、3月以降に全体的な水位上昇が見られるため、現在はどうなっているだろうか)。

以上
[追記]
資料5-4”地下水位一斉測定結果(概要として下図を示すが、詳細は左傾「資料5-4」を拡大して御覧ください)
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本資料の趣旨説明が行われている部分の議事録抜粋を示す。
水位目標に対する専門家会議メンバーの多少は疑念を持ちつつも楽観的な見通しも分かる。

○中島フェロー 地下水位がどういう状態にあるかということで、先ほど変化のほうは説明がありましたが、全体の地下水位の分布がどうなっているかを確認するため、2月21日から24日にかけて、5街区、6街区、7街区にあります201カ所のモニタリング観測井及び地下水管理システムの地下水揚水井戸、地下水観測井戸、全てにつきまして地下水位、井戸の管頭からの深さを測定し、測量した結果をもとに標高に換算して等高線図でこちらに示しております。

各井戸のところにあります数字、2.26とか2.33、これがA.P.+何mのところに地下水が今あるか。線が引いてあります。これが各A.P.の標高の等高線になります。等高線のありますところに少し大き目で数字がありますが、この数字の高いところから低いところに、等高線に直角に行くような形で水が流れると思っていただければいいかと思います。当然この等高線のコンター、間隔が狭いところは非常に水位が急勾配になっておりますので、水が激しく動く可能性のあるところ、この間隔の広いところはそれほど水は激しく動かないところという形で読んでいただければと思います。

あと、この中に緑で塗り潰して通路みたいになっているところがございますが、これは、それぞれ毛管上昇を防止する砕石層がありました下に、地下水揚水をした揚水井で引っ張った水、遠くからも水が引けるように砕石層で溝を切っているようなところでございます。ここを通って水ができるだけ遠くから集まるようにしている場所がこのような形で通路として下のほうに入っているという形で見ていただければと思います。

これを見ますと、5街区、6街区、7街区、いずれも緑がより集中しているところ、いずれも建物の下のあたりが多くなっておりますが、このあたりはA.P.+1.8から場合によっては2.4mぐらいの範囲まで全体的に下がっている感じが見ていただけるかと思います。それに対しまして、右下の5街区ですと、右下のところと左上のところに少し地下水が高くなっているところがございます。

このあたりからそれぞれ建物のほうに水が動いている感じかと思います。6街区と7街区につきまして、左側のほうになりますが、図面の左端のあたりの水位が高くなってございます。このあたりは比較的水が動く圧力、水圧が多くかかっていると言える範囲かと思います。このあたりは第9回の結果等々、濃度の上がり方等を考察するための基礎資料ということで測定をした結果でございます。
以上が第9回の再調査の結果からの内容でございます。
・・・
○平田座長 それと、以前から常に問題視といいますか、指摘を受けるのが地下水の揚水システム、管理システムなんですが、このデータを見る限りは、今年は雨が少ないこともあるんですが、順調に下がっていると見てよろしいんでしょうか。駒井先生、どうでしょうか。4-1-4のところに連続した経時変化が出ておるんですが。
○駒井委員 全体的には着実に下がっている状況かなと思います。ただ、最近二、三カ月を見ると少し横ばいになっています。一部ポンプの状況とかもお伺いしていますので、少し揚水量が下がりぎみかなという感じはいたします。ただ、このまま続けますと目標であるA.P.+1.8まで何とか到達するだろうという感じですので、引き続き揚水システムを稼働することがいいかなと思います。
○平田座長 そういう意味では、打ち合わせのときに出たんですが、A.P.+1.8mという目標水位はここに入ったほうがわかりやすいんですね。
○駒井委員 そうですね。
○平田座長 もともとは専門家会議、前のときはA.P.+2mということを入れていたんですけれども、余分に20㎝とる。大きな雨が入っても大丈夫なようにということで余分に20㎝下げるところが目標になってございますので、今後A.P.+1.8mのところに目標水位的な形でわかるように線を入れていただければと思います。

追記以上