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盛土第2次報告書に関する「読解」と「真意」

豊洲問題に関して色々なブログなども書かれている。その中に以下があった。当ブログと大きく見解が違うので、見解表明自体は個人の自由だが、異論は唱えておこうと思う。
<そしてなにより、整備方針・技術会議の提言共に「敷地全面」とは謳っていません。これが最大の間違いで、かつ恣意的な誘導です。>
→この見方の方が恣意的と思う。当ブログでずっと述べてきたように、全面盛土想定(=建物下も盛土あり)は以下の三段階とも明確になっている。それぞれで出されている図も示す。
 (1)第一回専門家会議に提出された「東京都が予定している土壌汚染等の対策」
 (2)専門家会議報告書(提言)
 (3)技術会議報告や資料
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それに対して上記ブログの作者は、解釈の理由として、「豊洲新市場整備方針」と「技術会議報告書」の”埋め戻し・盛土”項目を次のように読むとのこと。
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<ここで注目したいのは砕石層設置の部分の「敷地全面にわたり」という部分です。砕石に関しては、敷地全面とはっきり明示をしています。しかし、埋め戻し・盛土に関しては記述はありません。なぜないかというと、敷地全面にする予定はなかったからです。>

→これは無理があり過ぎる。つなげて読むと、「砕石層を敷地全面に敷設し、その上に盛土」となるわけで、素直に「盛土も全面」と読むのが妥当。行政文書は引っ掛け問題を作っているのではないから、ひねる必要はない。
また、この場合、もし建物下が盛土無しなら、例外事項として「ただし建物下は盛土なし」と云うような注意書きを入れる。これが常識。今回も常識から外れる「引掛け」的表現を用いる意味は無い。
それに以下のような証拠が加わる。
 ・上記各段階の図や表
 ・専門家会議…平田氏は盛土が有ると思っていた
 ・技術会議…長谷川氏、根本氏、川田氏が建物下も盛土ありと思っていた
 ・技術会議議事録…第18回で矢木座長が4.5m盛土を都側に再確認(全面盛土前提での確認)

このように専門家会議も技術会議も委員の方々は、どなたも「建物下に盛土なし」とは思っていなかった。それなのに全く逆の読みが出てくる発想が不思議。これまでも感じてきたが、「読解」のズレが蔓延しているように思う。

そして本質は読み解かれない。第2次報告書の真意は「個人の特定」にあると考える。これまでも紹介してきたが、明らかにM部長を名指しして批判している。しかも「報告が上っていない」ことが問題視されている。これは、どこで情報が途絶しているかを調べたら、M部長と云う結果が出たことになる。

ただし、本来はすぐ分かるはずだが、推測として、第1次では公務員の習い性として組織の責任の中に埋没させようとした可能性あり。それが小池氏から「個人特定」を指示された結果、今度は逃げられなくて明確化したと推察。
つまり、小池氏又はその意を汲んだ側近などが、都側の自己検証にプレッシャーをかけて非常に画期的な報告書を出させたと思える。ただ、その意図を小池氏は会見等でも説明しなかった。それでも都庁内で報告書を見た人、特に幹部は「恐れ」を感じたのではないかと思う。ここまで特定されるのかと。

特定ぶりを改めて見ていただくために、報告書からのM部長関連抜粋に記述追加して再掲。
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役職の時系列表もあり。M部長は豊洲移転対応で重要な役職にいた。まず土木部門のトップ、その後は建築も統括したトップだった。在任期間も長い。影響は大きかったと思われる。

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以上
[追記]
同氏は「層間変形角」の話を出して、「1/100で良いのか?」という疑問を呈されていた。当方はその辺の詳細は分からないが、議事録でまさに「1/200」の話が出ているところが有るので参考に転載。
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追記以上