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日建設計は「建物下の盛土」の必要性を知っていた

本日は調査報告の公表が予定されているが、その前に日建設計(以下日建)の豊洲設計の原点である技術提案書を見てみる。
盛土問題について先月出された日建のプレスリリースが有る。(図中の(1)~(3)番号は当方付与、(2)は追記)


イメージ 3

上図で、まず(1)の「平成28年開場」は遵守できなかった。”「良い仕事」とは”の記事で書いたように、日建設計は都側の問題が大きかったとはいえ、パートナーとして結果的に「良い仕事」が出来ていない。

次に(2)を見ると、基礎の下に盛土が有る。詳細意図までは分からないが、図からは「建物下を全く盛土無しするとは考えていなかった」ということになる。

そして(2)も重要だが、(3)が本日の最大ポイント。
「⑤建物の基礎のかたちに合わせて、必要な箇所だけに盛土工事を行うとなっている。専門家会議提言に沿って建物下(基礎)にも盛土が必要であることを認識していたと思われる。

これが都側の指示でどのように盛土無しになっていったか。また日建は提言を知りながら、なぜ都側の指示を受け入れたか。盛土なし経緯解明の大きなポイントの一つになる。本日の報告ではどう扱われるか。
ただし、もっと遡って、「専門家会議提言時は高床式前提だった」という当方見解を都側も気づくか。少なくとも、ここから始めないと正確な経過は追えないと思う。

更にこのプレスリリースの元になった日建設計技術提案書も公開されている。
その中で担当チームは「東京都を含めた関係者間の速やかな合意形成」まで立ち入って活動することを述べている。

イメージ 1

「合意形成」と云うことで反対運動が有ることも当然織り込み済みと想定される。それなのに、今のような事態を引き起こし、開場期日遵守を果たせなかったどころか先も見えない。PTに出てきた日建の人たちはどれぐらいの責任を感じているのだろうか。(日建の担当業務は設計だけと決めつけている方もおられるかも知れないが、このように実際の提案書はもっと踏み込んだ活動を約束している)

床下配管スペースのイメージも載っている。

イメージ 2

このイメージが普通だろう。配管スペース底面にもしっかりした床が有る。また1階床下には巨大な基礎梁など無い。
日建自身も分かっているのに、外野から「現状の(特殊な)構造が英知」などと言う人の気が知れない。なお、高さ寸法の詳細は分からないが、歩いている人間のイラストから推測すると配管スペースの高さは2m程度の想定と思われる。

以上