kensyou_jikenboのブログ

yahoo!ブログの同名ブログを移行しました

基礎構造に関する参考図

豊洲の基礎構造に関する考え方の参考として、以下ブログの解説図(左)と、それを豊洲の場合で考えてみた図(右)をざっくり作成。(下図の「灰色部分」とその上の「基礎柱」は構造上一体(フーチング)と想定)。

イメージ 1

当然ながら図にも書いたように、L<L1から M < M1になる。
しかし、上図左右ともLの違いを除けば構成自体は同じだから、「基礎構造」と言ってしまえば同じになる。だが、Lの違いはMの違いにつながる。強度については、その違いに応じて考える必要がある。豊洲の構造計算が実際にどうなっているか。

こう書いてしまえば当たり前の話になるが、その根本はもっとずっと深くて、考え方における「定性」と「定量」の違いになってくる。当方の経験では、両者の違いを余り考えない場合が多く、そのために話がややこしくなる。

さて、「HALL」さんから的確なコメントを頂いているが、高野氏も引き続き鋭い指摘で以下のようにツィート。(余談だが、キャラクターでも図が表現できるワザにも感心、出来上がりイメージ把握能力の問題か当方は全く出来ない)

イメージ 2

当方も基礎構造(フーチング)と階数の関係について、もう一つ説明例追加。(左側は「熊谷組」HPの図を使用)
イメージ 3
右側のようにフーチングを長くして、「地下」と称しているのが豊洲の実質構造ではないだろうか。ただし、この構成に合わせて構造計算等ができていればOKだろうが、果たしてそうなっているか。

これらの解明に関して、昨日コメント欄にも書いたが、今回設置されるPTは構造面も検証出来る体制が組まれている。新国立競技場の検証委員会のようにはならないと期待して、タブーを設けない調査を望みたい。
座長は官僚OBの弁護士だが、特に「建築構造技術者協会」という組織のトップも入っており、メンツにかけても詳細解明が行われるだろう。ただ、行政や業界大手などに楯突くことにもなりかねないので、その際の姿勢も問われる場になる。大きな話になってきた。

プロジェクトチームのメンバー、カッコ内は担当・専門分野> 
小島 敏郎=早稲田リーガルコモンズ法律事務所弁護士(座長)、
井上 千弘=東北大学教授(土壌汚染)、
菊森 淳文=ながさき地域政策研究所・研究所長(経済性)、
佐藤 尚巳=佐藤尚建築研究所代表取締役建築)、
竹内 昌義=東北芸術工科大学教授(環境建築)、
時松 孝次=東京工業大学教授(地盤沈下液状化)、
森高 英夫=日本建築構造技術者協会会長(建築構造)、
森山 高至(建築エコノミスト) 

以上