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「地下空間」は工事手順からの必然?

昨日「ロバ」さんからコメントを頂いた。その中で建物下を全面掘り下げる件の話が有り、以下の豊洲工事中写真等を考え合わせると、フーチングや杭などが数多い基礎工事作業をやりやすくするために全面掘り下げは有効と思えた。

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それを踏まえて、「そもそも論」の一環として当ブログで考察している「本来仕様=全面盛土」に当てはめて考えてみる。工事手順概要は以下のように想定されるのではないか。なお、詳細部分(砕石層や梁等)は省略。
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⓪~⑤の手順の中に、(1)~(3)の建物下盛土に関する処置が入る。
その上で、実際の豊洲工事手順概要も考えてみると、実際手順では(1)~(3)が省かれる

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(1)~(3)は「埋めて掘って又埋めて」と云うことで、無駄が多いと見ることも可能(⓪の前にも掘っているが、もはやそれは置いておく)。
建物が広いので、(2)で掘り返す際には土量が膨大になり、置き場にも困るし、当然ながら費用は嵩む。また、(3)は基礎が多数立っているところに盛土することになる。作業が複雑化するし、隙間発生などの懸念も出る。施工時は隙間を少なくしても長期安定性の課題は残り、盛土とフーチングコンクリートの界面の影響なども有る得るかも知れない(基本的に盛土は一様が前提だろう)。なお、本来手順の方で④⑤も2層盛土で描いたが、再盛土は対策の行き届いた土を使用して1層でも良くなる。それでも林立する基礎の間を隙間なく盛土していく作業になり、効率の良い大型重機も使いにくくなる。

このように考えて行くと、(1)~(3)を無くせる「地下空間」は工事手順上の必然だったのではないか?。これは都の技官や設計会社などは当然わかる話と思う。ただし、専門家会議の提言も重い中で、それでも無駄の多すぎは放置できず、結局外部報告がされないままに上記実際手順の方に行ってしまったのではないか。

そして、来てしまった空間は利用しようと思えば色々用途は有る。関係者する人や部署で用途を当てはめていったのではないか。このような経過と想定すると、当方には納得性が出て来た。ただし当然ながら個人的仮説だが、例えば以下ツィートのような疑問を持っておられる方も未だ多いだろう。

<豊洲市場担当記者@日刊食料新聞 @nikkan_toyosu 
筆者も豊洲市場の地下空洞は、悪意があって作られたものではないだろうなあという気はしている。問題は、専門家会議の提言と違う結果になっていたということで。・・・>

これに対して、「工事手順上の必然だったのではないか?」という当方仮説だと、投稿者は地下空間のでき方をご納得頂けるだろうか(当然悪意無し)。また、本来は建築関係専門家の方々が多数おられる訳で、一般の人の「素朴な疑問」に分かりやすい説明をしていただけると有り難いと思う。

そして、この投稿者のように豊洲問題を取材している関係者でも疑問が解消しないという状況。当方は建築門外漢ではあるが、仕事上で色々説明して来た経験を生かして、真相究明と共に実態が認識しやすくなる説明が出来ないか、仮説を立てながら取り組んでみている次第。

以上