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日建設計への確認事項(案)

明日25日に市場問題PT第2回会合が開催される。今回は高野氏ら指摘の構造問題が中心になると想定され、日建設計などの設計担当も出席して論議が行われる模様。これは非常に注目されるが、本日はその先の調査に関しても、PTにお願いしたい事項を記載。特に日建設計他に確認すると、解明や対応が大きく進むと思われる課題を2項目挙げる。
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(1)現状地下空間はミニ重機が使用出来るようになっているか?
⇒「盛土無し」の大きな要因は、「高床式廃止」と「ミニ重機作業用空間」ということが当ブログ検証において見えてきた。民進党都議団が「盛土不要」の文言を見つけてはしゃいでる2011年よりもっと前の話になる。ポイントは2009年1月の地下構造検討図で、これにはミニ重機イラストが載っているし、高床式とそうでない構造の両方の図も入っている。

ただし、高床式廃止は現状の盛土全く無し状態には直結しない。明確に盛土無しが必要になるのはミニ重機作業空間になる。そのため「現状地下空間がミニ重機使用が可能なように造られているか?」について、PTで日建設計に確認して頂きたいと思う。

また、地下構造そのものだけでなく、配管等の配置の問題も有る。現状の写真を見てみると、配管が低く取り回されている箇所があり、ミニ重機の移動や稼働を妨げるように見える。配管自体は日建設計が直接担当ではないかもしれないが、配管設計や施工管理を行った会社に、「配管配置に関して、都側からミニ重機使用可能にする要請は有ったかどうか?また結果的に現状配管配置はミニ重機使用を考慮しているか?」を聞いて頂きたい。

都側調査報告ではミニ重機の話は入っていても、それが実際の設計でどう扱われたかは追跡されていない。呆れた怠慢だが、設計会社に聞けばミニ重機対応の有無は容易に分かるだろう。頼りない都側でなくPTでやって頂きたいと思う。

(2)本来の耐震設計
先週鳥取県地震があった。今年は熊本地震もあった。東京周辺に住んでおられる方は、今後30年以内に高確率で起きると言われている「首都圏大地震」への危惧を改めて感じられた方も多いと思う。

技術会議資料の「豊洲新市場予定地の耐震対策の考え方」に基いて、豊洲新市場の耐震対策を改めて見てみる。通常の公共施設より、市場という機能面から災害対応用にも重要性が高いと想定され、施設については以下のように求められている。
(1)市場施設
○大地震後、構造体の大きな補修をすることなく建築物を使用できること及び、人命の安全確保に加えて機能確保が図られていることを目標水準とする。

豊洲問題では、これまでリスク面で土壌汚染が注目されてきたが、やはり地震対策の重要性も再認識すべきと思う。誤解を怖れず端的に言えば、「耐震性が第一優先順位」ではないか、と個人的には感じるぐらい。

しかし、肝心の基礎部分が以下のような状態で、佐藤氏の評す「高下駄を履いたような構造」になってしまっている。
 (1)AP+2.5m(砕石層込)から建てて盛度無しのため元々4mの地下空間が出来ていた
 (2)異例の4mか4.5mもの高さになったフーチングの根本を結ぶ地中梁がなく、その分フーチングが太い
 (3)地中梁の代わりと思われる、巨大な基礎梁がフーチング上部にある
 ((4)地下階認定を避けるために何らかの設計的工夫(細工)をした?)

最初から耐震性能第一で設計した場合よりは、耐震性が落ちていることは確実。しかし、「もう出来てしまっている」ということで、第2回PTでは現状構造での耐震性評価などが論議されると思われる。

それは必須な取り組みだが、別途現状構造にとらわれすぎず、「元から耐震性能優先で設計していたら、どのような設計が適切だったか?」もPTで検証して頂けないかと思う。要するに「本来あるべき設計はどうだったか?」という考え方になる。

現状構造と対比すれば、現状空間の問題点が考えやすくなる効果があると思う。また現状構造を補強して、強度アップを図るためにも参考になると思われる。ただし、補強改修を実際に行うことになったら非常に大きな話になるが、震災で地下ピット(=基礎構造)が破損したら建物が使えなくなる可能性がある(此の点では「地下ピット破損」に言及された山本説は参考になった)。

「大地震後、大きな補修をすることなく建築物を使用できる」という要請を実現するためには、特に基礎構造は巨大地震でも実質壊れないことが求められるのではないか。そのような観点で耐震設計の根本見直しも行って、必要なら改修も考慮することになっても止むを得ないかも知れない。繰り返しになるが、本来あるべき姿(設計)との対比が必要で、現状構造で計算し直して耐震性が基準内に(ギリギリでも)入っていれば良いというものではないと思う、

例えば、以下写真のような配管も殆ど無くて、まさに「がらんどう」のような空間も有るようだ。こういう所に「筋交い」を入れたら確実に強くなるだろう。高野氏や協力者のかたは、すでに補修も考えておられる節もある。明日どのような話になるか。
イメージ 1

以上
[追記]
昨日記事について「@KintaGoya」さんのツィートがあって、例のごとく、ばっさり的確にまとめていただいていた。 <「平気で嘘をつける人の心情というのは、やはり理解しがたい」⇒ 理解しがたいかなぁ?笑 自己顕示と金稼ぎ以外ないじゃん笑>

→山本氏が虚偽まで使って他者を執拗に叩こうとする理由は、結局シンプルにこういうことなのかも知れない。ただ、これを受け入れる人が結構いるような昨今の社会の方にも驚く。

嘘でも手数で押し通せばまかり通ってしまう。周到な検証が必要な客観的事実より面白い方がいい。これで通るようになったということか。或いは書かれていることを、そのまま信じているのだろうか。

更に山本氏の、Twitterにおける「酷い罵倒」とTVでの「猫かぶり」の甚だしい落差。以前ならこのような二面性は真っ先に忌避されたと思うが、今は一種の芸風と許容する人も多いのだろう。当方は理解できないままで行こうと思う笑

追記以上