断面図再検証（観客席位置・角度）

隈氏の日本記者クラブ会見で「断面というのはちゃんと計算して法律を分かっている人だと大体同じ断面に落ち着きます。」と述べていたので、断面図（東西と南北）を再検証してみた。（番号は1月2日記事からの続き）

５．断面図再検証

⑰上段中段スタンドの角度が一致。上端下端位置も（６階有無で異なる上段スタンド上端を除き）一致。

スタジアム全体として見ると、トラック形状が同じとはいえ、全体はトラックより遥かに大きい。大きいから色々と設計バリエーションも考えられることになるが、上図のように上中段スタンドの角度や上端下端の位置は同じ。これを「誰がやっても大体同じになる」と言ってのけられることには逆に感心するぐらい（笑）

ただし、隈氏ご自身でも「大体」と言っておられて、全く別々に設計して完全一致することは基本的に無いと分かっておられる。以前にも述べたように、本来はCADデータ比較が行えると完全一致検出ができる。それが出来なくても、隈氏が流用否定した「柱割り」の柱数一致(108本)以外に、例えば地下１階の大型小型トイレ・通路・機械室の配列や位置が全く同じ。しかも「ユニバーサルデザインにそぐわないのではないか？」と審査委員会からも疑問を投げられた、「１階からトイレに行くには階段で地下１階に降りる必要がある」という構成も同じ。これらも別々の設計における「偶然の完全一致」と言うのだろうか。他にも1月2日記事で示したように類似点は数多い。

これで着工や竣工、その後までも延々と虚偽説明を続けられるのだろうか。

ただ、当方は流用と断定出来るが、マスコミは隈氏記者会見でも流用問題に関して質問しながら結局かわされてしまった。まだ腰が引けていると感じる。そのような状況の中で今後建築専門家や「識者」と云われる方々が、この巨大国家プロジェクトにおける建築大家の「虚偽」説明に対してどのような反応を示していくか検証予定。

以上