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 柳瀬元秘書官の面会否定は虚偽

加計学園問題の方も再燃して来たので、併せて取り上げる。

「柳瀬元総理秘書官」が、2015年4月2日に愛媛県職員らと会見したことを認めていない問題で、どんどん反証が出て来ている。
加計学園獣医学部新設をめぐり、愛媛県の職員が作成した、当時、総理秘書官だった柳瀬経済産業審議官と面会したと記録した文書が、農林水産省でも見つかったと斎藤農水大臣が正式に明らかにしました>
→この文書の日付は4月3日で面会の翌日であり、これまで公開された文書日付の4月13日より大幅に早まり、会見後すぐに作成されて内容の確度は更に高まったことになる。

愛媛県作成文書について、「首相案件」という言葉に野党がすぐ飛びついて追及している。受け狙いと政権ダメージ優先は仕方ない面はあるにしても、同時に追求すべき重要ポイントを見逃すべきでない。

それは「柳瀬氏の面会否定が明確に虚偽である」ということ。更に安倍総理が「秘書官だった柳瀬氏を信頼する」としているから、安倍総理にも責任が生じる

柳瀬氏本人が「記憶によれば」と前提を付けているとはいえ、面会を認めていないことで「完全に虚偽とは言えない」と考えてしまうのが、日本的な悪癖。

本人証言が有っても、別に客観的証拠が有れば論理的に虚偽認定可能。今回の面会の場合では、午前中に内閣府の藤原次長に会った後、午後に官邸で柳瀬秘書官と面会。そして藤原氏は以下の様に国会答弁で面会を認めている。

----国会質疑 抜粋開始----
参議院 - 農林水産委員会 - 平成29年(2015年)06月13日
森ゆうこ君 通告ペーパーでは、平成二十七年四月二日、首相官邸今治市担当者は誰と協議を行ったのか。誰と行ったんですか。
○政府参考人(藤原豊君) お答え申し上げます。
森委員から前回御指摘をいただきまして、当時の担当者、これ既に外部の機関に異動しているため確認が遅れたのでございますが、改めて詳細を確認させていただきました。
平成二十七年四月初頭に、これ、大変多くの自治体の来訪がございまして日付の特定までできないのでございますけれども、今治市職員が私どもの事務局を来訪された、私と名刺交換をした後に、当該担当者が、今治市から、これまで行ってきた獣医学部の新設の提案の経緯等につきまして話を伺ったということが確認できました。
その後かどうか、これ四月二日かどうかは分からないんですが、官邸に関して、私どものスタッフないし私でございますが、紹介ないし同行したということはございません。 
----抜粋終了----

藤原氏は日付を特定せず曖昧にしているが「4月初頭」は認めており、愛媛県職員らが来訪した4月2日が面会日というのは動かない。

そして職員らが午前の面会を記録して、午後の官邸訪問を虚偽記述することなど有り得ない。更に面会した職員らは予想外に多く、柳瀬氏が否定しても無理。(面会時刻も記述…内閣府11時30分、官邸15時)

(或るツィより) 15年4月2日に首相官邸を訪問した人。役職は当時。
  ・今治市企画課長 秋山
  ・今治市企画課課長補佐 波頭
  ・愛媛県地域政策課長 高石
  ・愛媛県地域政策課主幹 宇佐美
  ・愛媛県東京事務所職員 ???
  ・加計学園事務局長 渡邊良人
  ・千葉科学大教授 吉川泰弘
  ・加計学園相談役 田丸憲二

但し、与党も受け入れることが確実になって来た柳瀬氏の国会招致が実現しても、「記憶にない」を繰り返す可能性は有る。それでもここまで述べてきたように客観的証拠が多数出てきており面会は有ったと認定できる。

それを総理が最後まで柳瀬氏を信じると言い続けたら、容易に見抜ける虚偽を認識する能力も無い、或いは分っていても自分に都合が悪い事実は認めない、となり「総理不適格」となってくる。今回愛媛県の中村知事は文書の存否確認で職員に自分で聞いたとのことであり、安倍氏も柳瀬氏と膝詰めで話して、虚偽と分っている主張を取り下げるなどを促すべきだが全くやらない。野党は「首相案件」ばかりに集中しすぎず、根本的に安倍氏が抱える「資質と意識の不足」を突いていくべき。

その上で後は世論次第だが、改ざん問題もあり続投は難しくなってきているのではないか。9月総裁選に出馬するかという観点もあるが、それまで持つかどうかの方が切実。

安倍氏と周辺は、北朝鮮をめぐる外交などを前面に出して切り抜けようとするかもしれないが、国民世論はそれに乗せられるだろうか。また当面の政権延命は出来ても、前述の総裁選というハードルがある。

以上