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9月18日新報道2001(訂正あり)

昨日の新報道2001において、当ブログ9月13日記事”技術会議「工事概要図」変遷の疑惑”で指摘したのと同趣旨の内容が放送された。
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司会者やアシスタントなどは、この変遷が「都側は空洞を知っていて図の方を直した」という推測につながることを理解していた。しかし、出演していた下村元文科大臣はピンと来ていないようだった。元鳥取県知事の片山善博氏は自らの知事経験も踏まえて問題視していた。(この洞察力があるから、勝ち目のない都知事選に出なかったとも思える。それに引き換え今度都連会長になった下村氏は、小池氏応援区議に離党勧告出すなど今の区民都民の支持が得られるとは思えないことをやっている・・・)

さて、小池氏は21日にリオ訪問から帰国予定。それに向けて盛土無し経緯調査は進んでいるものと思われる。上図の修正担当者を突き止めて聞けば、大体の事情は分かってくるのではないか。

番組には技術会議委員の「長谷川 猛」氏も出演。率直な語りで貴重な当事者情報と思えた。文字起こし実施。
----新報道2001 長谷川氏の話 ----
・キャスター…2008年7月の専門家会議第9回で「盛土が必要」という提言がされました。そして専門家会議は解散。その直後の8月に今度は技術会議第1回が開催。第6回~9回の技術会議の中では「地下空間の利用」の話と云うもの実際出ていたという風に議事録に残っているのですが、長谷川さんはこの時点で盛土をしないということはご存じなかったですか?

・長谷川氏知りませんでした。話として、そういう話が出てましたが、仮にそれを具体化するんだったら図面等が出て来る。こういう話と云うことで聞いておくかな、というふうにしか感じていなかったです。

・司会…長谷川さんは本体着工直前の2014年2月頃、現場視察に行ってますよね。現場ではこの段差と云うものを気が付かなかったですか?

・長谷川氏段差は有りました。いわゆる護岸壁とか都道沿いは、AP+6.5mの高さになってました。それで工事が完了した段階ですので、内側の汚染土壌処理した区画はAP+2mという形で、真ん中全体は窪地になっていました。それは認めます。

・司会…それについては何故と(疑問を持たなかったか?)

・長谷川氏AP+2mより下を対策工事するので、それが終わった段階と云うのを確認するためには、その時点で確認するのが正しいので、(確認のために)AP+2mになってて当たり前と思いました。
----文字起こし終了----

ここで同氏の言っている「図面等」は、技術会議説明資料における「盛土出来形平面図」(以下盛土図)とは違うのが重要。同氏がイメージしたのは変更箇所に焦点を当てて、「このように盛土を変更します」と明記された図面と思われる。そのために盛土図の異常さには気づかなかったことは考えられるように思う。

ただし、同氏の「東京都環境科学研究所 元所長」と云うご経歴からは、現場まで見た上での重要問題点見逃しは本当は有ってはいけないレベル。しかし、「変更実施の際には変更依頼が出て来る」という認識も技術の世界では常識。都側を信じ過ぎた面はあるが、やはり問題は都側と云うことになる。また、「(都側から)建物の図面は貰っていない」との発言も有った。

なお、同氏が上記で「そういう話が出てました」と認めているのは、橋下徹氏も以下のようにツィートしている「第8回技術会議」などでの話と想定される。
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当方調査では、第6回から既に地下利用の話が出始めており、汚染対策だけでなく駐車場など複数の用途での地下空間利用が、事務局提示5案中の「案-5」として説明されている。しかし、橋下氏は触れておられないが、第9回で「案5は不採用」が確定し議事録にも載っている。このことはご存じなのだろうか。参考用に当ブログでまとめて先日紹介した経過表を再掲する。
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このように第6回~9回会議において地下利用の話が出たことは事実。結果的に不採用になったとはいえ、話が出たこと自体は、それまで地下無しで進んでいた状況からは明確な変化点になる。この当時の都側担当者に、「案-5が不採用になった後も、地下利用の構想だけ残ったりしていなかったか?」などを確認する必要あり。

これと前述の説明図変遷の調査等を加え、上記経過表のように時系列でたどれば迅速に解明可能ではないか。逆に言えば、担当者ヒアリングが可能な都側の調査は、小池氏帰国を待つまでもなく既に結果が出ていて当然の段階。しかし、実際は未だ「都庁幹部」と称するリーク情報が乱れ飛んでいて、小池氏の重視する「情報公開」には程遠い。

また、橋下氏は第9回で不採用になったことをご存じなのだろうか。第8回での説明実施だけでなく、第9回で不採用になっていることも併せて紹介して頂かないとミスリードになる。

[訂正]
液状化対策と砕石敷設の件について、第18回議事録で以下のようになっている。
<図で着色のない箇所は建築敷地などに相当する箇所でございまして、土壌汚染対策工事とは別に、別途施設建設などに合わせて液状化対策が行われております。>

技術会議の後に液状化対策(砕石敷設)も実施されているようである。よって関連記述削除。
ただし、少なくとも建物下の液状化対策は東京都の指針で行わないと明記されており、それとの関連は現段階では不明。

以上