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「橋下x羽鳥の番組(9月26日)」の欺瞞

表題の番組に関して、今まで検証してきた結果からすると大いに疑義があった。特に気になった技術会議委員「長谷川 猛」氏とのやり取りの部分を文字起こし実施。(敬称略)

----文字起こし開始----

 橋下…万が一汚染物質が出てきた時に、建物が無いところは、土を掘り返せる。でも建物の下のところから万が一汚染物質が出てくると、建物全部壊して一から掘り返さなくてはいけない。その時のことを考えて地下空洞を作っていた。
長谷川…それは嘘だと思います。
橋下…でも、それは第8回の技術会議の「地下水の管理について」というペーパーで出てますよね。
長谷川…今言った地下水管理システムは埋めた状態で地下水を管理しようという話で、空洞って話は一切ありません。
橋下…それは長谷川さんね、第8回の技術会議の議事録と資料がキチンとありましてね、僕はそれを見て「あ地下空洞はこれで必要なんだな」ということも最初の段階で認識したのがそれなんですよ。ホームページに出てます地下水の管理についてという(羽鳥割って入る)
羽鳥…でも長谷川さん、技術会議に出てたんですよね。
長谷川…本当に記憶にありません。(出演者から笑いあり)
橋下…第8回技術会議の(羽鳥入る)
羽鳥…すいません、会議に出た人が(橋下入る)
橋下…僕は弁護士だから、書面を全部見る癖が有るんでね。だからその議事録にも都の説明が、そういうようにあります。万が一建物の下から汚染物質が出てきた場合に、掘り返すことが出来なくなるから、建物が建ってると。だから地下空洞を設けますという説明になっていると云う説明が第8回会議事録に(長谷川入る)
長谷川…それだったら本当に申しわけありません。(茶番の謝罪シーン入る…茶番の理由は別途)
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橋下…平成20年の12月15日です。
羽鳥…ほらもう数字でどんどん行くからもう(橋下氏満面の笑顔入る)
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----文字起こし終了----

橋下さん、羽鳥さん、その他番組制作関係者、よくやってくれますねえ(大爆笑)
そして長谷川氏も役者やのお(古っ)

当ブログ記事で既に経過は辿ってきたが、再度ここで確認。
まず第8回技術会議の議事録で橋下氏言及に該当すると思われる箇所を抜粋。

----第8回技術会議 平成20年(2012年)12月15日 議事録抜粋開始P2下~ ----
私ども(東京都)のほうとして、土壌について環境基準を超えるものを除去し、地下水についても環境基準以下に浄化していくといった対策をした後に地下水質のモニタリングを行いまして、さらに万が一、地下水中から環境基準を超えるような汚染物質が検出されるといった場合にも、汚染地下水の浄化が可能となるように、例えば、建物下ですと、今後そういった物質が出てきたときには対策がとれないわけでございますけども、そういった対策は、地下水浄化ができるような、そういった作業ができるような空間も確保するといったことで、この指定区域がかけられたとしても解除が可能だろうというふうに私ども考えています。
----抜粋終了----(「地下水の管理について」のペーパーも同趣旨記述)

しかし,もし地下空間案採用なら重大変更になるが、その後(第9回以降)の議事録を見てみると、「作業空間」(地下空洞)の件は全く話し合われていない。

それで長谷川氏も以前に、これ以後話し合われていなかったことを発言し、「地下システムは浄化システムや貯留槽等で必要と考えていた」との認識を示していた。これらは実際のシステムで採用されており認識は合っている。

また、上記で「記憶にありません」と発言しているが、長谷川氏はこれまで出演も多く何度も聞かれて議事録を確認しているのは間違いなく、この発言は有り得ない話。それでも深々と頭を下げて謝罪している(させられている?)。大いなる茶番。

また、この地下水管理システム以外の地下利用として、駐車場等に使用するという「案5」が第6回技術会議で説明され、第7回8回でも更に検討が加えられた。しかし、以下のように「案5」は第9回会議議で費用対効果の観点(工期延長もあり)から、不採用が決定された

----第9街議事録抜粋開始----
(東京都) これまで検討した全体計画の評価・検証
技術会議で既に示した推奨案である汚染物質、液状化対策などを含む一貫した技術会議としての対策案、土壌汚染対策全体を網羅した提案など、これまで検討した全体計画について説明した。
(委 員) 評価が高かった案-1~5 のうち、案-4 については、原位置微生物処理のため確実性に問題があり、案-5 については、土地の利用、機能、価値の問題が、経費に対して十分プレイバックされないので、事務局としてはこれらを除いた案-1,2,3 をまとめて、それぞれのよい部分を組み合わせて案をつくるということでよいか。
(東京都) その通りである。
----抜粋終了----

結果的に技術会議に対する東京都の対応は以下のようだった。
(1)地下水管理システム用作業空間は、第8回で考え方を伝えただけで、その後第18回まで会議は行われたのに論議なし
(2)駐車場等での地下利用案は第9回会議で不採用になり、その後論議なし

こういう事情で、技術会議メンバーは最後まで「敷地全体盛土」を前提に検討して最終提言を行った。しかし、実態は建物下の盛土無しで問題になった。<僕は弁護士だから、書面を全部見る癖が有る>と仰るが、議事録を見れば一度考え方の説明があっただけで、以降は検討が行われなかったことが分かる。それにも関わらず都側が空間案に変えた行為を不問とされるのだろうか。

もし裁判だったら、このような論理と主張は到底通らないだろう。弁護士としての能力も疑問符が付きそう。本当に全部書面を見られたかどうかも大いに疑問。読んで認識されてなかったら、もっと問題か(苦笑)

なお、長谷川氏は、前述のように地下作業空間に関して第8回会議で説明があったことは、仮に記憶はなかったとしても議事録で確認出来ている。また、「浄化システムや貯留槽等で必要」と認識していたことは、地下水管理システムの話があったことを示しているとも言える。更に第9回以降で論議無かったことは、委員として完全に認識していたにも関わらず、その事実を述べないまま謝罪をしている。これらは、番組的に事前調整があったのだろうか。

加えて、安全性に関しては「基本的に大丈夫です」という発言を長谷川氏から引き出していた。
このような番組作りも、ネット上では結構効果も発揮しているように見えるのは、どう評価すべきだろうか(笑)

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以上