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昨日記事補足と「NHKクロ現(9月27日)検証」

まず昨日記事に的確なコメントを頂いて、本文意図の追加説明を返信で記載し、更に以下補足。
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①「表題の表現」に関して
→一見余り大したことではないように見られるかも知れないが、豊洲問題の根本は「単純ミス」と「複雑なミス」が絡まり合っていると推測。表題の書き方のような瑣末に見えるところからでも正していかないと大きなミスにつながる。再検証しようというチームが検討対象と同じようなことをしていたら意味がないという趣旨。文書チェックも満足にできなくては充分な仕事は出来ない。

それ以外に、大きな観点でも例えば「今回の検証体制が早くもチームごとに縦割りの様相を見せているのではないか」という危惧を書いたのも同趣旨。

なお、細かい方も「神は細部に宿る(God is in the detail )」という諺もあり、大局と細部の両方から見ていくことが重要になる。その点で更に追加。
資料で階数が「4階」となっており、座長もそれで通していた。しかし、中央市場HPでは「青果棟3階、仲卸&卸売棟5階」と明記。4階はどれにも当てはまら無い。 内部構造の解釈の違いなどかも知れないが、HP記載の公式見解から変えるなら、重要事項でも有り最初に定義付けが必須。繰り返しになるが、検証する側がこれでは困るし、少なくとも第一回だけ見た時点では「都側の技術系の方がマシかも」とさえ思えてくる(思いっきり大爆笑)

②「マッチポンプ」に関して
→これは昨日記事コメント欄で詳細説明実施。特に「重過失=故意相当」の考え方は当方の基本認識。ただ、「故意かどうか」が非常に重視される場合が多いことも事実。そのため、違和感を持たれる方もおられることになると思うが、「重過失=故意相当」の見方は基本的に維持して行くつもり。
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昨日記事補足は以上で、続いてNHKクローズアップ現代」での「長谷川 猛」氏発言から、都側技術系の問題点を見ていくとともに、「地下空間」について再度検討。

----NHK「クロ現」 抜粋開始(文字起こし+映像テロップ) 11分頃~----
ナレーション…元々外部の専門家が提言した盛土。工事の方法を検討する会議に出席した長谷川猛さんは「盛土をしないと云う話を聞いた記憶はない」と言います。
イメージ 1

ナレーション…一体誰が盛土をせず、地下に空間を作ることを考えたのか。同じ会議の中で東京都が提出した資料です。
イメージ 2

ナレーション…この考えは専門家とは別に都庁内で工事の方法を検討していた技術系の職員から出てきたものと見られています。
都庁で幾つもの大型工事を手掛けたことのある技術系の元幹部です。「建物の下に空間を作る考えは理解できる」と言います。
イメージ 3

----抜粋終了----

クロ現のこの部分のポイントと思える点を3つ挙げてみる。
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(1)元々外部の専門家が提言した盛土
 →これは全く逆の誤解認識で酷すぎる
(2)第8回技術会議の議事録で地下空間の必要性に言及した部分を提示
 →橋本氏も、この12月15日第8回議事録を自説の根拠にしていた。何かの符合がある?
(3)盛土無しは技術系職員が決めた
 →内部の情報伝達に問題があったとの推測
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橋下氏は、この放送前から、「技術会議で地下空間の言及があった」という話を持ち出していたと思う。それで完全には言い切れないが、以下の仮説を建ててみている。
”官邸辺りの誰かが、豊洲問題報道の沈静化を目論み、第8回議事録の記述等を見つけた。そこから、『盛土は専門家会議提言』で『都側は会議で地下空間を説明済み』と云う都側有利のストーリを作った。マスコミ他に対してリークやそれとなく依頼などの動きをした結果が、今週のマスコミの動向に繋がったのではないか”

市場関係者で推進派代表格の○田さんツィートで「今週辺りから沈静化」という内容があったのも、情報が流れて来ていたかも知れない。しかし、当ブログなどでずっと分析してきているから、橋下氏番組の欺瞞をすぐ暴けたように、そう易々とは政治にも乗せられない(笑) ただ、政治としがらみがあるマスコミは意向を忖度することになり、視聴者は詳細情報が無いから乗せられやすくなる。官邸?の試みは功を奏するのだろうか。

なお、上掲の都庁組織概要図と第8回議事録を改めて見ていると、一つ思い当たることが出てきた。
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「地下空間は技術系職員の間では当然という認識だった」という話が時折り出ている。しかし、技術系職員でも「汚染対策担当」は、浄化施設棟地下のモニタリング機能や浄化用設備の設置について、長谷川氏と同じく当然と考えていたと推察される(その際には設置用空間が当然必要)。

だが、建築系職員はどうだったか。盛土が対策として大々的にPRされているのを知らなかったとは到底思えない。地下ピットの必要性認識は当然として、「専門家会議提言や対外広報内容に反する仕様」になってしまう認識もあった可能性が高いのではないか。特に幹部は知らないはずがない。それでも周知せずにやってしまったのは、一体どういう事情があったのか。

ただ、モニタリング空間も2種類あって、2年間のモニタリング用と永続的なモニタリング用があるかも知れない。長谷川氏は永続的な方を認識し、都側はそれとは別に2年間用の話もしている可能性はある。
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もうすぐ報告書公表予定だが、それを見る前に仮説として考えられることを書いておくというのが本記事趣旨。

以上