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盛土なし検証追加

(本日2本め記事)

小池知事の会見をチラチラ見たが、盛土なしの件は責任者の特定にも至らず詳しい説明が無かったようだ。
東京都の調査報告はまだ見れていないが、小池氏の「モニタリング空間」と本日一本目記事のクロ現で取り上げられている「第8回技術会議議事録」を併せると、地下空間についての「利用可能性」考察を追加。(議事録該当箇所を以下に示す)

<こういった指定区域を解除していくということですと、
対策をした後に、地下水質のモニタリングを2年間、環境基準以下であるというような状態を確認するといったものが求められてくるということでございます。
そういう中にありまして、こういう対象になった場合にも、私どものほうとして、土壌について環境基準を超えるものを除去し、地下水についても環境基準以下に浄化していくといった対策をした後に地下水質のモニタリングを行いまして、さらに万が一、地下水中から環境基準を超えるような汚染物質が検出されるといった場合にも、汚染地下水の浄化が可能となるように、例えば、建物下ですと、今後そういった物質が出てきたときには対策がとれないわけでございますけども、そういった対策は、地下水浄化ができるような、そういった作業ができるような空間も確保するといったことで、この指定区域がかけられたとしても解除が可能だろうというふうに私ども考えています。>

これだと、「2年間のモニタリング期間において汚染物質検出された場合の対策用として建物下に空間確保を考える」というようにも読み取れる。ただし、その後に<さらに万が一、地下水中から環境基準を超えるような汚染物質が検出されるといった場合>となっているので、「さらに万が一」の「さらに」は2年間の後のことを指しているのかも知れない。どのように読んでも、わかりにくい表現が多い。

しかし、実際に今回モニタリング期間中に環境基準超えの事態が発生したが、仮にモニタリング期間用の空間だとしたら、これまで話(噂?)が出ているように重機を入れて掘り返し対策するというだろうか。
地下水汚染だから汚染源の場所の特定は相当困難だろう。それでも今回の事態で、掘り返しという対策をするのかどうか。

結果的に、「モニタリング期間用空間」としても辻褄が合わないように思える。
今回の基準値超えでどのような対応がなされるか注目したい。

ただ、長谷川氏はこの説明を受けても2年間モニタリング用の空間という認識は全くなかったことは同氏証言通りと思う。上記議事録を読むと当然の解釈になる(該当箇所抜粋して再掲)。

<(汚染)物質が出てきたときには対策がとれないわけでございますけども、そういった対策は、地下水浄化ができるような、そういった作業ができるような空間も確保するといったことで、この指定区域がかけられたとしても解除が可能だろうというふうに私ども考えています。>
→「地下水浄化」には、それ用のシステムが必要だから、長谷川氏が「地下水浄化システムの浄化装置用空間」と解するのは自然。また他のメンバーも、これが盛土無しを意味するとは思わず、最終会議での八木座長の盛土確認の質問にも繋がったと思われる。

結果的に「2年間のモニタリング期間用空間」と都側が主張する場合は、長谷川氏の「その後の技術会議で論議されていない」という話や議事録から、「都側は一度考え方を話しただけで、その後の会議でフォローもなく、重大仕様変更を明らかにしないまま盛土無しにした」という問題が浮かび上がるだけのことになる。

また前述のように、今回の基準値超えで重機を入れて掘り返す対策が実行されるのかどうかもポイント。もしやらないのであれば、「効果が薄い目的のために、専門家会議の提言や技術会議のコンセンサスに反する決定を明確に周知しないままで行った」ということにもなる。

以上