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聖火台問題10…聖火リレー・聖火台及び遠藤五輪大臣

聖火台に関して既に2013年から川口市を皮切りに、各地から何度も要望が出されていたことを3月9日記事で紹介した。特に遠藤五輪大臣には昨年6月末就任からの短い間にも関わらず、判明しただけでも以下のような要望が提出されていた。
 ・2015年12月山形市の佐藤孝弘市長は遠藤氏に対し、新国立競技場に山形鋳物を使用するよう要望
 ・2016年1月28日縄文土器を聖火台デザインに、新潟県十日町市山形県舟形町長らが遠藤五輪相に要望
 ・2016年2月19日遠藤利明五輪相に対し、川口鋳物の使用を求める要望書を提出

この中の今年2月19日川口市陳情が聖火問題急浮上の切っ掛けになったのではないかという推測をしていることも書いてきたが、その真偽はさておき遠藤大臣には更に聖火台関連の動きがあった。
遠藤利明五輪相は(2015年10月)22日午前、宮城県石巻市を訪れ、1964年東京五輪の象徴となった国立競技場の聖火台が設置されている同市総合運動公園を視察した。2020年東京五輪パラリンピック聖火リレーについて「(東日本大震災の)被災地縦走は絶対に必要だ」と記者団に述べ、実現に意欲を示した。これに先立ち、遠藤氏は石巻市の亀山紘市長と意見交換。亀山市長は、石巻市聖火リレーのスタート地点とするよう求めた。
 政府は20年東京大会について、震災からの復興を世界に発信する機会と位置付けており、遠藤氏は11月にも策定する政府の基本方針で「復興五輪」を打ち出したい考えだ。聖火台は国立競技場(東京都新宿区)の解体に伴い撤去された後、石巻市民らから「復興のシンボルにしたい」と要望があり、6月に同公園に設置された。> 

記事にあるように今回東京五輪は「復興五輪」と位置付けられていて、聖火リレーも被災地が重視されるのは既定路線。更に石巻市には前回五輪の聖火台が設置されている。その上で昨年10月に現地に行って上記のように直接話を聞いているにも関わらず、最近になって聖火台問題が急浮上したというのは全くの怠慢。当然同行している事務方の対応も抜けているがが、やはり遠藤大臣は自身でも何度も説明を受けているのだから確認する必要があった。

また、前回聖火台に関して森氏は今月11日講演ではっきり再使用の意向を述べたようである。
”森会長、64年聖火台再利用を希望 設置問題は「文科相に責任」”2016年3月11日スポニチ
<東京都内で講演した森会長は「われわれには報告もされていなかった。五輪のためにつくるなら聖火台の位置を考えなかったのはおかしい」と批判。設置費用については「国立競技場なので当然国が負担するという認識」と話した。 
東日本大震災で被災した宮城県石巻市に貸し出されている1964年東京五輪の聖火台を再利用したいとの意向も示し「IOC(国際オリンピック委員会)会長にも了解を得ている」と明らかにした

(本当かどうかは分らないが)IOC会長にも了解得ているという重大発言をしている。これまでも紹介してきたように前回聖火台の製作過程には川口鋳物師のドラマがあり、川口市も全力で推している。聖火リレーの被災地重視とともに、再使用はほぼ確実と捉えてよいのではないか。
新国立競技場においては単に保存だけではなく、実使用での設置場所や設置方法などの想定も事前検討しておくのが当然で、演出うんぬん以前の話。それも対応できない官僚や政治家は情けない。昨日森会長の交代は必須と書いたが、遠藤大臣も今後に向けて危惧が増すばかり。特に組織委員会会長との役割分担や連携が課題になると思われる。森氏とは親分子分関係でやれたと思われるが、会長交代が必須と考えられる中で、遠藤氏でこのままやっていけるかと云う懸念も出てくる可能性あり。聖火問題で見せた本質的と思われる怠慢が、今後改善されるかどうか。

以上
[追記]
日経アーキテクチャで以下記事が出ている。
表層を剥がした裸のデザインに「日本らしさ」があった" 2016/03/22 (会員用)

明日記事で検証予定だが、ざっくり見た限り以前から感じていたB案チーム側の対応への疑問も強くなった。端的に言うと「流用問題だけでなく審査員自身が採点疑惑を繰り返し表明しているように、新コンペには官製談合も疑われる重大な問題があり、伊東氏を含めた竹中チームは訴訟等の法的措置も含めた強力な対応を取るべきではないか。そうでないと逆に竹中チームも含めた談合が疑われる」と云うことになる。詳細明日。

追記以上