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「GoHoo」批判に関して

当ブログへのご批判と思われる件や見解の相違に対する検証は昨日までで一旦終了したが、「追うブログ」さんは3月15日記事中でマスコミ誤報検証サイト「GoHoo」も相当強く批判しておられる。GoHooさんは特に反論しないと思われるので、僭越ながら当方が代行して検証しておこうと思う。(皆さんも同記事を読まれた場合にはGoHooへの批判内容に違和感を覚えた方がおられるのではないだろうか)

-------検証-------
「追うブログ」さんは以下のように書いておられる。
誤報検証サイト「GoHoo」の影響」より・・・①~③は当方付与
<GoHooは、この事件の三大誤報として、①受刑者が江の島の猫に首輪を付けている姿が写っている防犯カメラの映像がある、②受刑者のスマホから江ノ島の猫を撮影した写真が復元された、③Dropboxからウイルスの作成場所を特定できる情報が見つかった、を挙げていた。しかし、これら3つの報道については、・・・いずれも厳密には誤報だったと断じるべきではなかったことが分かったと思う。>

①~③について考察を行なってみる。
に関しては、<首輪を付けた映像があると踏み込んだ表現で報じたメディアはすぐに訂正した>と延べておられるが、これは「誤報で訂正しました」という報道ではなく、後日記事では「首輪を付けている映像があるとは書かなかった」というのが実態になる。「追うブログ」さんも”事件関連の誤解・疑問点(1)”の記事で、<被告が猫の首輪を付けた映像があるという報道は、3、4日後には、被告が猫に接触する映像があるというニュアンスに訂正されたようである>と書いていて、「ニュアンスの訂正」に留まるものであったことを認めておられる。

は、<犯人が撮影した3枚の写真と同じ写真が復元されたこと自体は誤報とは言えない>と書いておられるが、ニュース画像のキャッシュであり、サイズが元の写真と違う。このことはよくご存知のはずなのに、「同じ写真」とあっさりくくってしまうのは納得性があるだろうか。

については微妙である。まず「追うブログ」さんは<公判の記事から分かるとおり、iesys.exeの表層解析をして受刑者の職場PCのパスを示す痕跡の証拠が提出されている>と書いておられ、”第4回公判メモ1”にある<バイナリデータからは、開発した場所に関する痕跡としてF:\vproj\C:\Users\TKY-DEV-PC07_2で始まる文字列があった>というパスのことを指摘されていると思われる。
パスについてはその通りと思うが、このパスはiesys.exeに含まれていたものと考えられるので、Dropboxではなくても先に三重男性のPCから発見されたiesys.exeにも含まれていただろうしかし、多くの人が「Dropboxから関連が発見された」という報道に接して、FBIの協力を得たという話も相まって、海外からの強力な情報が得られたと思った。だが、FBI情報ということで謂わば箔も付いて、これで決定かと思ったところに、その後の推移が曖昧だったため、冤罪心証の一つになった人もおられただろう。その点での誤解を与える報道であったことは、やはり「微妙」と言えるレベルではないだろうか。
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以上でお分かりの通り、GoHooで三大誤報とされている件は、特に①②については「誤報であった」と言っても差し支えないように思う。
それに対して、「追うブログ」さんは<いずれも厳密には誤報だったと断じるべきではなかった>とされている。つまり「GoHooは厳密に対処すべきだった」と批判しておられることになるだろう。
しかし、昨日の当方記事を思い起こしていただくと、検察側に対しては「一応考えられる上限の求刑」という厳密とはかけ離れた対応を許容しておられる。

一民間サイトであるGoHooに厳密対応を求め、直接当事者で絶大な公権力を持つ検察には「一応考えられる上限の内容の求刑をしておいた」で良いとすることは、両者の担う責任の大きさからして全く逆ではないだろうか。
これでGoHooさんが批判されるのはどうなのだろうか。

以上