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動機検討に関して(続)

「追うブログ」さんは、3月15日記事中の「被告はなぜこの事件を起こしたか」で動機推定を以下のように書いておられる。
<被告(片山氏)は、・・・当時仕事が思うようにいかず、・・・あまり明るい未来は描けない状態だったと思う。・・・
自分は有能で価値があると社会に認められたい、自分でも実感したいという承認要求を満たすために、・・・誤った方法で満たそうとしたのではないだろうか。>

当方2013年6月動機検討では以下の様な推測をしている。
”犯行の動機(謎の解明Ⅳ)”2013/6/5
<技術的チャレンジ意欲に溢れて、しかもそれを完遂した人物はプライドとレベルの高い頭脳を持っているのが当然で、否認する場合もそれにふさわしいものになる。少なくともC#が出来ない」などという云わば情けないレベルの否認理由にはならない。>
「追うブログ」さんの推測動機である「承認要求」で考えると、「有能で価値があると社会に認められたい」と思った人物が、「私は能力が有りません」という弁明をしているわけである。この心理があり得ない状態ではないかと推測して「白」の根拠と考えていた。(承認要求の為に犯行して否認したのでは、本人の自己満足による承認だけになってしまう)

更に被疑者の当時の精神状態は、業務がスランプで通院していたと云うことだった。当方が仕事などを通じて今まで見てきた「うつ状態」の人達から推定して、スランプになったのと同じ仕事(ソフト開発)で技術的チャレンジなど無理ではないかということで「白」という見方をした。

また、2013年7月の犯人性証明予定開示以降においては、2014年3月の以下記事の最後の方で、「コスプレ合戦参加」という行動と写真の様子から<「被疑者はシロ」と確信が持てた>と記した。
”人は心 ” 2014/2/26
これは写真から窺える片山氏の「とろい人」と云う人物像、及び岐阜まで行って楽しめる趣味を持っているという面などが、犯人像と合致しないというところからの推測である。「追うブログ」さんの推測される承認要求があっても、例えばこのような趣味の世界でも同好の士に認めてもらえるチャンスがあったりして、別の形で承認要求を満たすことも考えられる。

ただし結果的にそれでも犯人であったわけで、片山氏の心理はいまだ未解明と考えている。
「追うブログ」さんは、「有能で価値があると認められたい」と考えて色々な仕掛けを考案・開発し(善悪は別にして)見事に成功させた人物が、「自分は能力が劣る技術者」という弁明をすることに特に不思議さや違和感をお感じにならないのかも知れない。しかし、当方はそこに注目するという違いがあるように思う。

その上でもアクセス履歴などは動かぬ証拠になるので、2014年5月19日の真犯人メール自演発覚前の同月8日には、以下のようにクロの可能性が高いという情勢検討を行なっている。
”情勢検討” 2014/5/8
<検察側から出て来た証拠、特にしたらば掲示板のアクセス履歴などの多さから、当方としてもクロの心証が強まる方向になって、現時点ではシロが100%だがクロは150%か200%という大まかな感じを持っている>
また、それより前の3月5日記事「事件構図のシンプル化」においても、整理すると「クロ100%、シロ100%」の様相という見方を書いている。

昨日記事と併せて、以上が動機検討を中心とした大まかな経過である。
「追うブログ」さんは、<検察は確実に被告の無実を理解している、などと呆れるようなことを書いていて>とも述べられている。これは当ブログ2013年6月記事のことになるだろうが、「余りにも検察側から証拠が出てこない」ことに関しての推測であった。
当方には到底理解できない検察側の異常な対応であったため、当時これぐらいしか推測する理由が見つからなかったという状況。検察側は充分な証拠で有罪立証できているなら、起訴後何ヶ月もそれを秘匿せず、佐藤氏が言っていた「確実な証拠があるなら示して引導を渡して欲しい」という要望に応えて早期決着を図れば良かった。(もちろん証拠の裏付けのために録音取調べも行うべきだった)

この点は非常に重要だと当方は考えているが、「追うブログ」さんは全体的にも検察側の問題点については余り取り上げておられないようである。しかし、弁護団だけでなく「追うブログ」さんが批判されている「片山氏が冤罪と思っていた人達」も検察側のやり方に影響を受けた可能性がある。検察側が情報を抱え込まず、弁護団ほどの回数でなくとも適宜会見するなどして出来る範囲で説明を重ねれば、理解する人も出てきて世論形成は大きく変わっていた可能性があるだろう。

なお、今まで述べてきたように「追うブログ」さんは、犯人性証明予定事実開示前の2013年6月の当方記事を特に問題にされているが、「追うブログ」さんご自身のブログ開設は同年7月20日のようで、開示概要が弁護団会見で説明された後になる。やや割り切れなさを感じる点である(笑)
また、理性的と評価しておられる「自分のツイートで振り返るPC遠隔操作事件の1年半」のツィート者は真犯人メール自演発覚後も、<もし仮に、メールの件の発覚後に減刑狙いの弁護士側から「失踪」を指示されていたとしたら…と考えてしまう程度に陰謀論脳です>とツィートしている。自称「陰謀論脳」の人は理性的との評価で、冤罪説ジャーナリストらは批判しておられる。ここまで来ると当方には全く理解不能な領域。

以上