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 動機の経過(手段の目的化)

「腕試し」と「刑務官への怒りから転化した権力への怒り」という二つの動機に関して更に考察すると、時系列が有ったのではないかという気がしている。
「怒り」の方から始まって、復讐心を満たすために警察を右往左往させようとした。その手段として「誤認逮捕」を思いついて、CSRFやiesysを開発して遠隔操作を行なっていくうちに、警察の動きや世間が騒ぐことが楽しくなり、更に遠隔操作の手法を順次改良していくことにも楽しみを見出したのではないだろうか。つまり、「手段の目的化」が起きていたのではないか。

それを後から説明する時に、分かりやすくするためなどで片山氏や弁護団として「怒り」の方を前面に出すようになったのが、今回公判での証言内容かも知れない。
更に加えて一昨日記事”「権力への怒り」が動機という報道について”で書いたように「権力」という言葉が多くのマスコミのツボにはまって、「動機の説明が『腕試し』から『国家権力への怒り』に変わった」という公判内容と違う報道になったということだろう。
これはmakotosarutaさんのコメントにある「権力への怒りという動機は創られたもの」という見方にまさしく当てはまってくる。我々はマスコミによって「真相と違う事実」が創り上げられようとする過程を見たということかも知れない。(当ブログで少しでも阻止できればと思う)

また、以下の江川氏第14回公判傍聴メモの中に<刑務所で酷い目にあって壊されたという思いがある。社会のシステムに対する不満は、動機の一つかな、と思う。>という片山氏証言がある。
「社会のシステムに対する不満」を「権力への怒り」と捉えれば、既に「腕試し」以外の動機をこの時から言っていたことになる。経過を注意深く見ていれば真相が見えるという例だろう(マスコミは幾ら傍聴しても肝心のところに気が付かないままという例にもなる)。
”第14回公判傍聴メモ”

なお、刑務官への怒りが出発点ということに関しては、更に明日考察予定。

以上