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「10:51写真に穴が写っている」という仮定からの考察

昨日も書いたが、片山氏が「穴は開いたままにした」と証言した影響は予想以上に大きい。今日もそれについて記す。

「10:51写真に穴が写っている」と仮定して考察してみる。
穴は10:51より前に掘って、埋めるのは10:51より後でないと、写真に写らない。つまり、USBメモリを埋めた人物(実行者)は、10:51をまたいで山頂に滞在している必要がある。
これはごく簡単な話だが、実行者の範囲を狭めるには大きく効いてくる。

10:51に山頂に滞在していた人を考えると、まず写真に写っている人が6~7人いる。写真の画角外にも人がいる可能性があるが、狭い山頂なので画角外の追加があったとしても、5人以内ぐらいにとどまるだろう。
また、片山氏は山頂にいた人は多い時で6,7人と言っている。この多い時の人数は特に片山氏の虚偽ストーリーには影響与えないと思われるので、そのまま採用すると10:51に滞在していた人は6,7人ということになる。
つまり、「穴は開いたままにした」という証言が正しい場合、実行者候補は6,7人まで一挙に絞り込まれることになる(殆どが写真に写っている人になる)。これは非常に重要な事実である。

そして後日の江ノ島では空白の22分間に片山氏が猫に触れている。
結果として、「江ノ島の22分間」と「雲取山の10:51」という決定的な時間の両方に片山氏が現場にいたという事実が揃うことになる。これを検察側が示せば、偶然で起きる可能性は極めて低いことは誰でも分かるので、裁判官の心証に対して検察側が非常に有利になったのは間違いないだろう。(異論は色々あっても判断するのは裁判官だから、検察官としては裁判官にアピールできれば良い)

この強力な論拠を検察が使わない訳がない。しかし実際には使っていないから、「10:51写真に穴が写っている」という冒頭の仮定が違っていることになる。つまり、「10:51写真には穴は写っていない」。
”証明終わり”となるのだが、いかがだろうか。

以上
[追記]
本文では淡々と書いたが、実際は考察結果に自ら驚いた。改めてまとめると以下になる。
”写真に穴が写っていたら、その撮影時刻をまたいで滞在した人だけが、撮影時刻前に穴を掘って撮影時刻後に埋めるという作業ができる。結果的に、到着時刻や下山時刻は分からなくても、撮影時刻に山頂にいた人だけが実行者の候補になる”
非常に分かりやすい話と思う。

その結果として、片山氏の「穴をそのままにした」という証言が正しくて、警察・検察が写真に穴を見つけていたら、本文で書いたように江ノ島の22分間と併せて片山氏以外には犯人は考えられないという明確な絞り込みが直ぐ出来ていた。単に雲取山江ノ島の両方に行っていたと云うのとは全くレベルの違う確度の高さになる。
更に数多いデジタル履歴を組み合わせれば、余裕で迅速に有罪立証できた。しかし穴は写っていないから、その様には行かなかった、ということではないだろうか。

検察側もこの論理を分かっている可能性はあると思う。また、再収監後の取調べにおける供述で、当方が指摘している多くの矛盾が発生することを、とうに認識しているのではないか。(これぐらい分かりやすい話を気づいていないというのなら、東京地検としての問題にもなるだろう)

検察側も早く率直に「片山氏の雲取山証言は全体的に虚偽である」という真実を認めてもらいたいと思う。
仮に埋めた場所の虚偽証言に本当に気づいていなかったとしても、重大な偽証発生を受けて他の証言に対しても見直すことは必須。見なおせば、まず「10:40頃山頂到着して人のいない5分ぐらいの間に埋めた」という重要証言も、ヤマレコ写真で虚偽と直ぐ分かる。加えて写真で穴が発見できないのなら、片山氏が埋めたと想定するには無理があることは検察側も容易に分かるはずである。

それを無視して雲取山も片山氏が実行した」という主張を続ければ、その主張も虚偽ということにならざるを得ない。検察側は後々も記録が残るのに、虚偽主張のまま維持しようというのだろうか。組織ぐるみの不祥事になってしまう可能性がある。
(虚偽主張でないと云うならば、12月1日とは別の日に片山氏が埋めたことを明確に立証しなければならない。12月1日「頃」というような曖昧な特定では済まされない話である。或いは片山氏から12月1日に埋めた方法を新たに聞き出して、矛盾がないことをヤマレコや他の登山者の供述・写真等で裏付ける必要がある・・・実際には非常に困難と思われる)

以上