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第4回公判前整理手続後記者会見6

文字起こし続き(本日は先に「記者会見5」の文字起こしを投稿しているので、そちらを先にご覧ください。その続きの本稿で記者会見は完結)
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記者「接見の方はどうですか?」
佐藤「まだ家族ともと云うか、弁護人以外の接見は認められていない
江川」「家族との面会の禁止解除に関して、また新たな申し立ては考えていますか?」
佐藤「私達はアリバイの関係が問題になっているということは全然思わなくて、せめて母親と弟はと言ってたのですけども、ラストメッセージが昨年の大晦日に作られている。それが1月1日の0時何分かに送られている。被疑者が自宅にいた時間帯。
   警察は実はお母さんに対して聞いていた。そうすると口裏合わせの可能性があるという話になるので、我々が考えているのは、ここで言ってしまっていいかどうかは分かりませんが、公証人の前で宣誓供述という手続きがある。
   お母さんについて弁護側が法廷で証言する前にそれをやって、裁判所と検察官に見せてこれ以上何も言いませんというやり方で証拠隠滅の余地を無くすという方法を考えなければいけないのではないかと考えている
記者「家族との接見させない理由として、以前は犯人のメールアカウントに入ってメールを送らせることができるからと云うことだったですが、その後そのアカウントに関して色々なことがあったりして、その理由は今はまだ生きていますか?」
佐藤「それは今回言ってません。某新聞社2社の記者がアクセスしていたことが明らかになったからじゃないですかとも推測してますが」。(笑いながら言っていた)
記者「その理由がなくなったけど接見はまだ認めないということですか?」
佐藤「裁判所は明示的には言ってないけど、我々が推測するにはお母さんがアリバイ証人であることは間違いない(と裁判所は考えているだろう)」
木谷「アリバイと云っても12月31日のことだけ。雲取山も江の島も現地にいたことは認めているからアリバイになりっこない」
記者「12月31日のアリバイは争ったことは有るんですか?紅白見たとか見ないとか」
佐藤「それは全くないです。犯人はこういう行動をした、それを被疑者がやったと検察の主張には書いてあるわけです。
    そうするとラストメッセージを大晦日ぎりぎりの所で作り上げ、謹賀新年メールを送ったのは被疑者だと書いてある。
    そうすると自宅のPCしか無いから、そこから痕跡が無い、ということを言ってるんだけど、検察は何も答えてくれない」
江川「ラストメッセージはどういうソフトで作られていたのですか?」
佐藤「テキストです」
記者「木谷先生のご意見を伺えればと思うのですが、(被疑者が)遠隔操作されていたことが有り得ないということを検察が証明できないと遠隔操作の可能性があるということで、推定無罪になってしまうのですか?」
木谷「合理的な疑いを払拭出来なければダメでしょうね」
記者「そういう前例は有るのですか?」(記者の発言がよく聞き取れなかった)
木谷「そういう前例はないけれども、理屈の上でそうなるはずでしょう」
江川「弁護側に遠隔操作の可能性を立証する(ことを求める)というのは無罪立証(の要求)になりませんか?」
佐藤「そうですよ。問題は検察がそういうことを主張して、しかも証拠ということまで言いましたからね。
    遠隔操作されていた証拠を弁護側が出せみたいなことを言ったから、木谷先生もちょっと違うだろうとおっしゃった。さすがに裁判所もそうは考えていないと思いますよ」
木谷「遠隔操作が可能であるということぐらいは一般的なアレで・・・」(語尾不明、「可能であるということぐらいは一般論で言う必要があるだろう」というような趣旨か?)
記者「iesys.exeの痕跡は見つかっているわけですからね。それは作った可能性でもあるけれども、遠隔操作されている可能性でも有るわけですね」
佐藤「昨年遠隔操作されていた人の調書というのが実は類型証拠として出てきた。我々はそれを分析する必要があるんですけども、三重の事件で警察は遠隔操作ウィルスをPCの中から発見したために遠隔操作された可能性があるということで釈放した。
   それが他の事件にも全部波及して大阪もそうなって、最終的に犯人からのメールが届いて不起訴というか、間違いに気付いた。
   一番最初のキッカケは遠隔操作ウィルスをPCの中から発見したこと。
   そうすると被疑者の場合もそういうふうに考えなければいけないのに、逆に作用している。それが何故かと云うことが我々に全然説明されていない」
(以上で全部終了、約59分)

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本日は文字起こしが長くなったので、考察は取りやめて明日以降実施。以下補足のみ記す。
[補足]
先の記事「第4回公判前整理手続後記者会見5」で以下の発言がある。

佐藤「その点については平光副部長が言われましたけども、その可能性があるというふうに言ってるんだけども、
   ここは木谷先生が反論されたのだけども、弁護側として遠隔操作されたと言うのならそういう主張をして証拠を出せって言うんですよ。」

この発言は誤解を与えかねないので、以下のように読んだほうが適切と思われる。

佐藤「その点については平光副部長が言われましたけども、(弁護側は)その可能性があるというふうに言ってるんだけども、
   『弁護側として遠隔操作されたと言うのならそういう主張をして証拠を出して下さい』って言うんですよ。」

つまり、「その可能性=被疑者が遠隔操作された可能性」があると言ってるのは、当然ながら検察側ではなく弁護側。
しかし、元の発言をそのまま聞くと、検察側が遠隔操作されている可能性があると言ってるようにも聞こえるので念の為に補足。

以上