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エピカーブのピークアウトが持つ意味

昨日紹介の「篠田英明」氏の論考に、次のような一節がある。

市中の感染者数は常に増えているので、ある週の新規感染者数が、前の週の新規感染者数を下回る、というのは、よほどのことがないと起こってこない。欧米諸国は、血みどろの努力を数週間続けて、なかなかその段階に至れない。>

→「ある週の新規感染者数が、前の週の新規感染者数を下回る」=ピークアウトしたことを意味する。

さすが篠田氏で、「欧米諸国は血みどろの努力を数週間続けて」としておられるが、これはピークアウトさせる取り組みになる。

しかし、昨日も示したように、日本においては緊急事態宣言の前にピークアウトして、更に減少して来ていた状況だった。

しかも、ピークが急峻になっている。これは急激な上昇を抑える強力な要因は、ピークが過ぎたら強力な現象圧力要因になるため、ピークは急峻になる。

つまり、緊急事態宣言前でも強力な抑制要因が発生していた。これの詳細調査がもっと必要と思われる。

また、強力な抑制要因が発生済みなのに、宣言前の効果より、緊急事態宣言自体の礼賛が依然として多いのは、ピークアウトの意味を余りご認識されていないのではないか。(前述のように血みどろになって取り組んでいる欧米の関係者らが聞いたら、驚き羨む状況と思われる)

ピークアウトさせた時点で、もはや「勝ち」が決定の状況であり、後は収束に向かって進む。実際に上昇時の勢いと似て、急速に減少し続けている途中に、もっと激烈な自粛施策を打っている。当然大きな副作用(経済に大打撃)を伴う。少なくとも、第2波第3波が来た時に今度はどうするか、今のうちから客観的に真摯な分析が必要と思われる。

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 なお、ブログ表題は「エピカーブ」としたが、以下の感染研究所の資料で概説されているが、上図の棒グラフがそれに相当する。そして、今回専門家会議はエピカーブ作成の基本が出来ていなかったと思われる。

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以上