togetter「緊急事態宣言の効果論議」
「黒猫」さんとの論議をまとめてtogetterを作成した。
”[コロナ]緊急事態宣言の効果論議”
https://togetter.com/li/1524396
説明:
「東洋経済のデータとグラフ」を基に、黒猫氏が「自粛の効果があったように見える」とのツィート。 それに対して「宣言は効果無かった」という立場からコメントして論議を行った。発端となった永江一石氏からもコメントが寄せられた。 最終的に黒猫氏には、藤井聡氏の見解を基に「自粛が効果無し」ではなく、【緊急事態宣言に基づく『自粛強化』は、データで効果無しが明らかになっている】との見方であることをご理解を頂いた。 その上で黒猫氏は「まだまだ検証が必要なことも多く判断が難しいですね」とされている。 また永江氏は「自粛の効果はあったともなかったとも言えない程度と思ってますよ。もっと大きな要素があると。 」とのこと。
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この論議の中や、togetterに寄せられたコメントから、効果の論議をする前に、前提条件の整理が必要と強く感じた。幾つか項目を挙げる。
①どのグラフを使うか?
→専門家会議の資料が正式になる。ただし、専門家会議の資料でも、データの取り方が様々。今のところ、5月12日西浦教授らの資料が良いと思われる。
”実効再生産数とその周辺”
https://github.com/contactmodel/COVID19-Japan-Reff (Jitでロード)
②「宣言は効果なかった」という見解
→これは、もう少し詳しく言うと「緊急事態宣言による”自粛強化”はデータ上で効果が見られず不要」という趣旨。これを「自粛自体が不要」という主張と捉える方がおられる。その場合は、話が噛み合わなくなる。
③4月7日緊急事態宣言と5月7日延長の大きく二つの契機が有る
→藤井氏も永江氏も(当方も)、延長判断は問題が有ったという考え方。データが蓄積されて、効果無いことが更に明確になっていたにもかかわらず、全面的自粛の延長は経済打撃が効果に見合わない施策。
⇒他にもまだ項目が有るが一旦ここまで。
なお、緊急事態宣言の効果の評価についても色々な考え方が有る。そこで一つのアイデアとして、前述の西浦氏作成グラフから、宣言日やRtカーブなどの表記除いたシンプルな表を作成してみた。そしてクイズ形式にして
■グラフの形から宣言日を当ててください(その日と判定した理由も必要)
⇒これは困難と思う
本来であれば英国の例のように、実効性が有る施策を打てば、グラフに段が発生する。上図では、このような段は見られず、結果的に「宣言の効果は見られない」ということになる。(英国の例はRtだが、上図の棒グラフでも効果が有れば段差は見られると思う)
なお、答え用に、宣言日を入れた図も作成したが、「ピーク」の表記も入れた。ピークアウトして約10日程度経ってからの緊急事態宣言による自粛強化が行われた。本来は急上昇して、どこまで増えるか分からない時に、先ずはピークアウトさせるために強力な対策を行うのが常識。今回の場合は、医療体制崩壊につながるので、出来る限り早くピークアウトさせる必要が有ったと思われる。
専門家会議も、急上昇中に実施すべきであることは十分知っている。但し、今回のウィルス感染はデータ反映までに時間がかかることは確か。それでも、専門家会議は、いつ頃「効果なしを知ったか?」などは調査の必要あり。
隠蔽体質ということなら、今後の第2波や長期対応が懸念されることになるから、幹部や委員に代わって貰う必要も出て来る。有耶無耶には出来ないが、政府側は専門家会議に切り込めなさそうなのがネック。
以上