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日経新聞の検証記事(続)

昨日紹介の日経新聞記事は、良い考察が色々有るので、本日も引き続き紹介。

”緊急事態宣言、効果乏しい? 自粛要請で感染者急減”

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO59604280W0A520C2I00000?unlock=1&s=3

関東・近畿・北海道に分けてグラフを検証して、緊急事態宣言の効果を判定している。

結果として、関東:効果は見られない、近畿:微減、北海道:緊急事態宣言で急減・区域指定で微減。

以下は記事の抜粋引用。

【関東】f:id:kensyou_jikenbo:20200529220153j:plain

東京都など関東1都4県(東京、千葉、埼玉、神奈川、茨城)の感染者数のピークは3月27日。2日前の25日には、東京都の小池百合子知事が「感染爆発の重大局面」としてテレワーク推進や週末外出自粛、平日夜間の外出自粛を呼びかけた。感染者1人が広げる感染者数の「実効再生産数」は3月25日まで2程度で推移したが、4月1日にかけて急速に減少して1を割り込んだ。

広島大学の梯正之教授(理論疫学)は「3月27日前後の自粛要請や有名人の訃報などで人の行動が変わり、緊急事態宣言を行っても効果がなかったと考えられる」と分析する。ただ自粛要請だけでは効果がいつまで続くかわからない。「宣言によって行動自粛が長続きした可能性がある」(梯教授)。自粛要請で外出などが控えられ患者数は減少に転じ、緊急事態宣言の効果を先取りしたとみられる。

【近畿】f:id:kensyou_jikenbo:20200529220211j:plain

大阪府など近畿2府1県(大阪、京都、兵庫)では3月28日が感染者数のピーク。前日には阪神タイガース3選手の感染が判明し、吉村洋文知事が府民に週末の外出自粛を要請。これらの影響が表れた可能性がある。実効再生産数は感染爆発の危機感の高まりを受け、3月24日から4月1日にかけて急激に減少し1を割り込んだ。実効再生産数は7日以降もわずかに減少し、関東ではみられなかった緊急事態宣言の効果が表れたもようだ。

【北海道】f:id:kensyou_jikenbo:20200529220233j:plain

 

北海道の感染者数のピークは4月10日で、実効再生産数のピークは4月8日だった。緊急事態宣言の効果で感染者数が減少に転じた可能性はあるが、道が指定されたのは4月16日で国の区域指定とは一致しない。道が区域指定された16日以降に再び感染者の減少がみられ、宣言の効果が表れた可能性がある。北海道では2月末から3月19日まで独自の緊急事態宣言を実施。実効再生産数の推移から、宣言を解除した直後に感染者が急増したことも確認できた。

 

以上