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第3回戦略本部試算とPT案

昨日は戦略本部の第3回会合開催。その内容について、以下のような見方を書いている方がおられた。

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「戦略本部とPTの案は違う」とのご見解。関心を持って詳細まで見ておられるのは立派と思うが、もう少し深く掘り下げて頂きたいと感じる。

昨日戦略本部では、「中央卸売市場会計の持続可能性の検証」の項目で「豊洲移転時の収支試算」が行われ、以下の4パターン提起されたことが重要。(赤の薄塗り潰しは当方実施)

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今や当たり前のことを整理しただけにも見えるが、都側にとっては重要な話になる。従来の豊洲移転はパターンⅠだけだったが、選択肢を追加して複数化したという大きな意味がある。小池氏も会合の最後で<収支の観点から選択肢を増やして頂きました>と評価。

また、続けて<鳥の目で、持続可能性を今チェックしておかなければならない>と述べた。上表で「赤字」部分は、実際に収支の赤字を示す。分かりやすいように赤で薄く塗りつぶしてみた。パターンⅠの現状案豊洲移転は3項目とも赤で、真っ先に外れる意図になっている。赤が無いのはパターンⅣのみで、相当露骨な「定期借地」への誘導(苦笑)

それでも右側の「資金収支」項目は、将来的に(Ⅲ・)Ⅳは「資金ショート」と記載。これに対しては、以下のまとめのように「長期的収支改善策」を施すというストーリー。
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ここまでは、冒頭ツィートのかたも見られていると思う。しかし、PT案とは違うという見方だが、当ブログ見解としては「パターンⅣとPT案」がドッキングすると見る。実際PTの築地改修案にも「定期借地権」は明記され、「有望」となっている。そして都側は単に借地にするのではなく、「特定目的会社」の設立を考える。

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これがPTと戦略本部のストーリーで、当然小池氏の意向に沿った形になる。
更に昨日も書いたように築地改修案は、実は卸と仲卸の売場が残る実質的「市場」構想。PT案の図を見ると更に明確で、ペコさんが指摘しておられたが、卸と仲卸がハッキリ書かれている。

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小池氏と小島氏の全体構想は、もはや明らか。
但し実態は課題が多く選挙後に仕切り直しと見るが、短期間の選挙戦用には十分通用すると思える。今週土曜日に築地へ行くというのも実にうまいやり方。戦略本部会合を2回に分けたのも含めて、マスコミ露出が増える。汗をかいて努力している姿も見せられて、自民党との差を見せつけることが出来る。

しかも自民は「強行採決で加計隠し」と見られる状況だし、文科省文書が結局発見されたのもダメージ。一旦小池旋風が収まって自民が盛り返したようだった流れは、都政・国政相まって予想以上に大きく逆流しそうな気配を感じる。

以上
[追記]
同じ戦略本部会合を見た結果のツィートでも、中澤さんはPT案の場合の現実とのマッチングを見ておられる。

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なお、ここから、「卸+仲卸が築地残留した状態での豊洲市場が「中央市場」になるか?」という命題が出て来る。PTは将来方向としてだが、次のようにハッキリ書いている。

<〇豊洲市場が目指す市場を突き詰めていくと、卸売市場の競争相手の特徴を取り入れたITと物流センターの結合である。モノとカネの流れが分離した豊洲市場の究極の姿は、もはや卸売市場法に言う卸売市場ではない>(PT報告P42)
→本質的には、中澤さんツィートにあるように「大卸が実際どうするか?」なども含め、都議選後の仕切り直しと思える。関係者全体が本音を出し合って根本的見直しが必要。

以上