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 生育過程

昨日記事で江ノ島の件を例にして、片山氏の発想の仕方について考察してみたが、それがどこから出てきたかを考える際に、やはり生育過程は重要になるだろう。
会社に入るまでの期間をマスコミ報道や片山氏証言等で得られている情報により、概略整理してみる。
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(1)小学校…成績は良く特に算数が出来た。習っていない数式を自慢気に発言して、先生にたしなめられたりしていた。中学受験で、3~6学年時は遊ぶ間もなくやったのに、受かったのは第3志望だった。 
(2)中学校…大泣きして第3志望に入ったが、入学後すぐからいじめを受けるようになった。水泳部に入ってまじめに練習したが、記録が伸びず下級生からもタメ口をきかれて嫌だった。教師から「お前は何を考えているか分からない」と言われた。学校でのことを親に話さなくなった。
(3)高校…内部進学出来ないレベルの成績で、外部の第3志望の工学系大学に進学。
(4)大学…ノリが変と言われ友だちができず孤立していた。レポートのグループに入れず、必要な単位がとれなくなって4年時に中退(ネットゲームに熱中しすぎたという話もある)。半年間休学もしている。2chと出会ってのめり込み、掲示板荒らしもやった。
(5)専門学校…ネットゲームに更に熱中し、その世界では分かり合える仲間がいた。アルバイトしても怒られてばかりで、就職しなければいけない時期も近づいているのに社会には不要な人間だと思い、むしゃくしゃして前科の犯行に走ってしまった。ネットで反応を得たかった、反応を見て誤った満足感に浸っていた。大学時代も含め精神科に通院していて、前科時裁判の際は「回避性人格障害」の話も出ていた。逮捕されて思わぬ実刑判決を受け服役したが、回避性人格障害の矯正には効果があって人付き合いは出来るようになった。
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こう見てみると、割と簡単に言えそうなことがあるように思う。
つまり、”彼にとっては小学校時代がピークだった”。
その後中学受験失敗とイジメにも遭って、精神の重要な部分の成長が止まったのではないか。
まさしく発達障害ということになるが、正式な発達障害厚労省定義によると「先天的もしくは、幼児期に疾患や外傷の後遺症により発達に影響を及ぼしているもの」を指す。彼にもそういう先天的要因があったかもしれないし、イジメなどの後天的影響が強くて先天的な場合と似たような状態になったのかもしれない。

いずれにせよ、或いは複合にせよ、結果的に小学校時代のまま精神の生育が止まっている部分があって、中学以降の学校時代や社会人になってからの言動にも、幼さや小児性が見えてくるのではないか。更にネットゲームや2chなどのバーチャルな世界に熱中したことも、それを助長した可能性はありそう。

以上のように当方なりの考察で生育面から分析してみたが、この辺は経験豊かな専門家である長谷川氏の鑑定書をやはり見てみたくなる。

以上