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 IQ(知能指数)

今回第18回公判において被害弁償の意思が被告人から示されたという重要なことが、報道でも弁護人会見でも示されなかったことは先日記事で述べた。他にも報道や会見に無い被告人心理の解明に重要と思われる情報があった。
被告人質問で、片山氏本人が鑑定での「IQテスト」の結果と鑑定人見解を以下のように証言した
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 ・全項目平均 126
 ・各項目ごとでは 高141 低102
 ・高低の落差39は「まれ」
 ・自閉症スペクトラム症の兆候の一つではないか
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ご存じの方も多いと思うが、今のIQは同年代の平均値からの偏差を表す。平均は100になるので、全項目平均の126は相当高い部類に入る。更に高数値項目の141は千人当たり数人というレベルになり、低数値項目102でも世代平均値同等である。(どういう項目でテストが行われて、項目ごとの点数はどうだったかということは示されなかったので残念)
しかも注目すべきと思うのは、落差39が「まれ」と云うことで、当方がずっと取り上げてきた被告人の「能力の2重性」はこのようなところから来ているのではないかとも思った。

また、知能指数で知能が全部測れるわけではないのは当然としても、平均126で低い項目でも102と云うことは、弁護団などから示されている「頭が良い」という評価に対して充分納得性があるデータと云えるだろう。
しかし、やはり片山氏は頭の良さだけでは説明のつかないような言動があるように思う。その例として詳細検討してきた雲取山証言の件を挙げてみる。(雲取山証言に関しては当ブログ本年8月4日記事 http://blogs.yahoo.co.jp/kensyou_jikenbo/54414632.html 以降を参照)

知能指数には記憶という因子も含まれているが、全項目で平均以上なのだから記憶力も基本的には問題ないことになるだろう。
雲取山ではUSBメモリが元旦に発見されなかったことが報道で分かって、12月の三角点写真を確認したと延長戦メールで書いている。元旦に近い12月末ぐらいのヤマレコ写真を確認したと思うが、比較のために自らが登った12月1日の写真も当然確認する。その中には自分が端の方に写り込んでいる写真もある。
埋めた場所の状況を一ヶ月後に写真で再確認しておいて、その後も逮捕収監されて事件のことが考え続ける日々だったのだから時間が経っても忘れるはずもない。更に自分が写った写真は開示証拠で出されている。5月16日にUSBメモリが見つかった際のポンチ絵も見ているし、法廷では掘り出した時の写真も見せられ何度も確認できている。また、謹賀新年メールを出すにあたって、kokohore1写真の埋めた位置に自分で「このへん」の印を付けてもいるし、kokohore2の写真も修整作業して土台下の状況も再度見ている。山頂で埋めるときには三角点の該当場所に腰掛けてもいる。

ここまでやっているのに埋めた場所を大きく間違えるなど、頭の良い人なら有りえない話である(普通の記憶力の人でも忘れようもない状況だろう)。
更に「山頂到着後5分ぐらい人がいなかった」という片山氏証言と、その時刻に別の人が撮った三角点の写真が存在することとの矛盾もある。また穴が写真に写ったら決定的証拠になるのに、掘った穴をそのままにして40分程度も放置したということも、相当な知力のある人の発想ではないように思う。

片山氏自身は虚偽証言するつもりはなくて、自分の覚えていること(認識していること)をそのまま話しているのだとすると、それが幾つも事実と大きく違うのだから、頭の良さとは矛盾すると思われる。これが知能指数の落差と関係するのかどうか。このような精神面検討の基礎資料としても、雲取山証言について、もっと真相を解明しておくべきだったと強く思う。
他者関与の可能性などは、虚偽証言であった場合の副次的な考察で、まず片山氏の心理分析上でも雲取山の真実検証は重要と当方は考えてきた。しかし、これも裁判のまとめ段階に入って切り捨てられ、もはや顧みられることはないだろう。

ただ、上記IQテストの詳細結果などを含んだ鑑定結果の方は、本人の同意を得て差し支えない範囲で後日でも公表されることが望ましいと思う。

以上