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長谷川猛氏発言(日テレ)…生田氏Twitterで紹介

生田氏が以下のツィートをしておられた。
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以前から長谷川氏は重要発言をされていたので文字起こししてみた。まず前段として番組で紹介された小池氏の議会発言。後で考察も実施。
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----長谷川猛氏発言 文字起こし開始---- 
アナ:(議会で)「無害化は達成できていないということで都知事としてお詫びします」という言葉が出てきました。東京都環境公社非常勤理事の長谷川猛さんに電話でお聞きします。長谷川さんは東京都が2008年に設置した土壌汚染対策会議にも参加された方です。小池知事の議会演説に対しては、どう受け止めておられますか?
長谷川氏:知事の認識違いではないかと思います。専門家会議の工法の提案は、基本的に土壌汚染対策法の汚染土壌処理を厳密にやるという形で提案しました。
土対法上の処理というのは地表面の調査をして地表面に汚染物質があった場合だけ深さ方向に1mずつ処理をしていくという方法です。仮に地表面に汚染がなくて、下の方にだけ汚染物質があった場合には取り残しが生じる可能性があります。このため、専門家会議の提案では地下水位を地表面から4.5m以下に抑えること、表面に覆土をすること、それから、これは実施されませんでしたが、全体に覆土をすること(…建物下盛土含む)、この3つ。表面の舗装と覆土と地下水位管理、これをやって安全対策にしていたわけです。
だから、全て環境基準以下にするんだったら、この3つの対策はしなくて良かったんです。知事が「全部環境基準以下、無害化が達成できない、もう終わりにする」ということは基本的に認識が違っていると思います。
アナ:最初から認識が違うということになりますが、今回お詫びをしたというのは、その認識を改めたということなのか、それとも認識は改めていないのだけれども政治的な判断でお詫びをしたのか、この辺りは、どうご覧になりますか?
長谷川氏:私が見るところでは後者の方で、認識は改めてないで、(演説を)やったんだと思います。これは間違いだと思います。
アナ:環境に携わったお立場から、今の状況を見て築地から豊洲への移転というのは当然進めるべきだとお考えですか?
長谷川氏:進めるべきだと思います。ただし、当初の話しに無かった、所謂覆土をする部分は地下空間になってますので、地下水が上がってこないように、何らかの遮水構造をとって、仮にベンゼンがそういうところに揮発しても大丈夫なように、換気装置を付ければ当初の約束通りに出来たわけですから、それで充分だと思います。
それから、もう一点ですけども、所謂モニタリング井戸で随分汚染が出てますけども、あそこのモニタリングというのは汚染土壌が広がったところにモニタリング井戸を作ってます。だから取り残しの影響を受けるのも当然と思います。基本的には平均的な地下水で評価すれば良いのですけども、地下水管理システムというのがありまして、そこの処理水質を見ていくと、全て環境基準以下です。下水に放流するにあたっては、特に処理をしていないという話を聞いていますので、地下水も平均的に見れば環境基準以下ではないか。地下水管理システムに入ってくる地下水は、(継続的に)水を汲んでますのでパージとかいう問題は一切ありませんので、そういうことも評価してやんなければいけないんじゃないかなという気もしています。
アナ:移転そのものに問題ないという認識ですか?
長谷川氏:少なくとも公衆衛生上(?)は遥かに良いので全然問題ないと思います。
----終了---- 

[長谷川氏発言考察]
(1)<(議会演説内容は)知事の認識違いではないかと思います>
これは長谷川氏の認識違いではないか。最終の第18回技術会議資料でも「操業由来汚染除去で環境基準以下」。どうした長谷川氏(苦笑)
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(2)<知事が「全部環境基準以下、無害化が達成できない、もう終わりにする」ということは基本的に認識が違っている>
→これも長谷川氏は認識ミス。小池氏は「現状で無害化達成できていない」ことをお詫びしていることは明らかだろう。(ただし、小池氏が今後築地再整備推進に舵を切る場合の理由にする可能性はあるが、少なくとも今回議会演説は、そこまで踏み込んではいない)

(3)<地下水が上がってこないように何らかの遮水構造をとって、揮発対策で換気装置を付ければ、当初の約束通りで充分だと思います>
<(移転そのものに)全然問題ないと思います>との発言と対比になって、長谷川氏も移転は問題ないが、追加対策は必要と言っていることになる。更に長谷川氏は<地下水位を地表面から4.5m以下に抑えること>も明言。しかし、揚水能力強化の対策は示されたが、目標水位達成が何時になるか目処は示されていない。
結果的に、専門家会議対策案で短い方の「工期8ヶ月」案を採用しても、当方試算で後2年ぐらい掛かる(移転可能時期2019年5月頃?)。

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結果的に生田氏ら早期移転可能派は、「豊洲移転にも時間がかかる」という現実問題を見ていない。或いは知っていてもスルーか。何れにせよ、怠慢か不誠実で問題を混乱させるばかり。早く現実に基づいた日程も含め、推進・反対両派と都側・議会などで虚心坦懐に話合い開始が必要。

以上