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3月14日都議会質疑(コンクリート被覆に関して)

平成29年3月14日 予算特別委員会 崎山知尚 委員会理事(自民党都議)

----質疑抜粋開始----
崎山理事)築地も豊洲も同じく土壌汚染があるものの、土壌がコンクリートでカバーされているから、食品の安全に問題はないと理解してよろしいでしょうか。

小池知事)「豊洲市場はコンクリートで覆われていているから法令上の安全性も確保されているじゃないか、築地市場と同じ理屈じゃないか」というご質問と思います。豊洲市場の地下はいわゆる「捨てコン」になっているわけでございます。その上に1階のコンクリートの床があるので「コンクリートで覆われている」という理屈ではないかと思いますが、土対法の汚染土壌の上の遮断のためのコンクリートではないということで、豊洲と築地でコンクリート問題で一体として扱うというわけにはいかないと考えております。

崎山理事)いま知事のご答弁では「土対法上は違う」というというふうにご答弁になったと私は理解したのですが、これ(フリップ)が築地と豊洲の簡単なポンチ絵です。
築地の場合はコンクリートアスファルトで覆われています。豊洲の場合は、これがアスファルトやコンクリート。これが地下ピット、これは閉鎖されていますから、なおかつここの換気をちゃんとすれば問題ないと私は理解していますが、関係者の皆さん如何ですか?
イメージ 1

遠藤環境局長豊洲市用地につきましては、盛土・アスファルト・コンクリート等により、土対法上必要な措置はされていると考えております。

崎山理事)担当局長と知事のご答弁が違います。再び聞きます、如何でしょうか?

小池知事)今私の方から申し上げましたように、建物の地下に遮断のためのコンクリートを敷けば、土壌汚染対策(法?)に定めるコンクリートで覆われているということになると、私は理解しています。 

崎山理事)土対法上問題があるかという話をしたので、環境局長もう一度答弁お願いします。

遠藤環境局長)土壌汚染対策法上は、適切な盛土、一定の厚さでのコンクリートアスファルトのよる遮断が必要とされており、豊洲市場用地につきましては、基本的にそれらの措置が講じられているものと考えております。
・・・(市場長質疑など略)・・・

(崎山理事)国の関係法令上は何も問題がないというふうに其々の担当の局長がお答えになっておりますが、わかりづらい答弁なのです。イエスかノーでお答え願います。国の基準法令を豊洲は全て満足しているということで宜しいですね。

小池知事)これまで土対法対策ということが、豊洲においても取られてまいりました。それが故に800億円ものお金をかけて、今最後のチェックをしておられるということだと思います。先程から国の法律と、都の流れというお話がありました。豊洲市場は都自らが定めた「法令を上回る対策」を行うという方針を、これまで求めて来られたのではないでしょうか。

ましてや、ここは卸売市場であり生鮮食料品を扱うということが、土対法の中でも最もレベルが高いことを求められるのではないかと思います。それが科学的にどういう影響があるかということを現在専門家に調査して頂いているところで有りまして、それを含めまして法律が求める安全性の確保、それに加えて都民・国民が安心できる市場を実現していこうということでございます。

法的な問題につきましては法令を上回る措置を講じるというのが東京都のこれまでの意思ではなかったかと、このように私は理解しています。
----終了----

[若干考察]
■小池氏のコンクリート被覆に関する考え方は、上記部分でほぼ理解できるのではないかと思われる。
(1)豊洲の地下は、土対法の汚染土壌の上の遮断のためのコンクリート
(2)豊洲と築地でコンクリート問題で一体として扱うというわけにはいかない
(3)豊洲の地下に遮断のためのコンクリートを敷けば土対法に定める被覆になる

■崎山都議も「換気」に言及し、換気追加は必須となった

豊洲は土対法を満足しているか?に関して
小池氏は明言を避けたようになっている。しかし、豊洲は現状のままでなく、対策が必要という認識を明確に示した。崎山氏認識も併せると次の2点は確実。
 ①地下空間床面にコンクリートを敷く
 ②換気対策を行う

これは②は当然として、①も早期移転論者であっても不要とは言えない内容ではないか。崎山氏は「土対法を満足しているか?」の追求で粘っていた。これは、「満足している」との答弁を引き出し、豊洲はすぐにでも使用可能という結論にして、早期移転に持っていきたい。しかし、仮に「満足している」となっても、①②は必要だから「豊洲現状では使えない=未完成」という結論が先に出てしまう。崎山氏の意図は幾らやっても成就しない。

更に小池知事が強調する「法令を上回る対策」も完全否定は難しいだろう。結果的に追加工事発生は現実として認めるしか無く、移転できるにしても相当時間がかかるということが明確になり、小池氏の術中に嵌っているだけと思われる。

更に専門家会議での再調査結果公表が控えている。また当ブログでも取り上げている「地下水管理」で、半年経っても目標のAP+1.8mどころか、3m超の箇所が複数ある状態という問題も出ている。
(更に、現状地下空間は「工作物」扱いと想定されるが、底面にコンクリート敷いた場合に地下「建築物」扱いになるかどうか? 建築物扱いになった場合に、どのような対応が必要か?の問題なども潜在的にある)

今回の自民の追求や先日の維新会見だと、早期移転論のまま突き進みそうだが、現実無視が露呈するばかりで、都議選を戦う気があるのだろうか?という気がしてくるw

以上