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ミニ重機の件…追加説明(コメント返信)

昨日記事に「てけてけ」さんからコメントを頂いている。ミニ重機の話は興味を持たれた方も多いようなので、参考用にこちらで返信。

① ”>ピット破損の考慮で重機搬入は無理筋だろう。
 「東日本大震災でも同様のピット破損で多数の工事が行われてきた」は目的の話ではなく、地下ピットで重機が稼働できるという実績の話ですから、読み違いをされてますよ。”
→「重機が稼働できる実績」とされていますが、モニタリング空間の工事とピット破損の工事では色々違いがあります。まず、(自然由来除く)指定解除用モニタリングは2年間の予定でした。豊洲開場をモニタリング終了前に設定していたぐらいですから、土壌改良もしっかり行なったし、問題なく終了すると考えていたでしょう。そしてモニタリング終了後の水質管理には、建物外周等に設けた観測井戸と後述の「地下水管理システム」があります。

つまり、本来はモニタリング空間も今年11月でお役御免でした。2年間だけのためだけに4mもの空間を建物下全域に作りますか?ということです。しかも都議会答弁や都民向け説明資料などの内容に反する盛土無しにして。
「てけてけ」さんは如何お考えでしょうか?(基本的に2年間ということはご存知でしたでしょうか?)

そして、山本氏は「ピット破損」の工事の話を今回出してこられました。次の記述もありました。
  <東日本大震災でも同様のピット破損で多数の工事が行われてきた>
「同様のピット破損」とあります。大震災によるピット破損なら、2年間を越えても発生の可能性があるでしょう。よって地下空間を全面肯定しておられる山本氏は、4mもの空間が2年間以降も無駄にならない例を提示された可能性があると考えてみました。空間存在意義は確かに増します。

しかし、今回山本氏も支持する日建設計の計算では、震度6強の大地震でも地下空間最上部の変位は約0.5mm。これでは地下ピット破損は無いと思われます。そのため「豊洲において、地下ピット破損での重機搬入の必要性を考えることは無理筋」としました。

では、モニタリング空間ならミニ重機が必要になるか?についてですが、後で追加されて問題になった都側資料に書かれているモニタリング空間の機能は2つ。
イメージ 1

このうち「地下水浄化確認」は、まさにモニタリング機能で観測井戸の設置と調査です。
汚染物質除去」の方がミニ重機が使われる用途の可能性があるでしょう。
内容は、「汚染地下水の浄化ができるよう建物下に作業空間を確保する必要がある」となっています。

しかし、これは皆さん御存知の通り「地下水管理システム」で浄化出来ます。というか、そのために年間30億円?も運用費がかかるという高価なシステムが構築されています。その浄化施設には地下に作業空間があります。
つまり、こっそり追加までした資料にさえ、「ミニ重機の出番」になるような記述は見当たらず、何に使われるか不明。ミニユンボだから土を掘り返すのだろうという(勝手な)推測しか今はありません。

② <このピットを設けたのは再度汚染が確認されたときに対策できる空間が欲しいという東京都側の要望によるものです。>
→「てけてけ」さんは、ミニユンボが汚染対策に使われる具体的イメージがお有りでしょうか?
当方は調査報告書を含む中央市場HP資料から、具体的イメージを見つけられていません。多分無いのだと思っています。

結局ミニ重機の話は幻みたいなもので、どこにも具体的使用方法は載っていないし、使用実績もなく、使用見込みもないでしょう。そしてモニタリング期間が終わったら、使用予定がなくなります。

此のような状況のため、「現状空間はミニ重機が使用できる設計になっているか?」を、PTで日建設計や都側に確認すべきと繰り返し述べてきています。また、盛土無しの途中経過にも絡みますので、都側と日建設計に早期にヒアリングすべきと思います。
「てけてけ」さんはこのような確認が必要とお考えになりますか、或いは不要と思われますか?

③ ”>配管の低さなどから無理と分かるし
 本当にそんな事態になれば配管を外すだけです。配管の交換等を行うためにわざわざ露出させてるのですから。”
→公表資料の地下空間検討図を以下に示します。ミニユンボ作業空間に3mは欲しいと注記があります。

イメージ 4

しかし、3mの高ささえあれば、作業用スペースに配管を多数配置しても良いという仕様になるとお考えでしょうか? 常識的にありえないと思います。実際都側もそのようなことは考えず、配管スペースとモニタリング空間が分離した図もあります。

イメージ 3

このような検討図からも、「配管は外せば良い」という考えはないと思います。ただ、この辺は技術者同士かどうかで話の理解が変わってくると思われます。
そのため、「てけてけ」さんは「建築関係者」・「建築以外の技術系」・「技術系ではない」のいずれでしょうか? ちなみに建築系であれば、更にご高説を伺わせていただきたいと思います。技術系ならば、技術的常識から話をしましょう。それ以外は論議の仕方に工夫が要りそうです。

④ ”>森山・高野両氏の主張は基本的にストレートと当方は感じている
 ピットへの重機の搬入口は共産党議員も含めて色々な人が確認しているのに、「スロープを掘って壁に穴を空ける」という森山氏の主張をストレートに感じられるのはおかしくないでしょうか。”
→まずポイントになるのは、森山氏は本来なら「地下空間などおかしい」という立場でしょう。
肯定したら、盛土無しに一定の理解を示すことになりかねないからです。また、重機搬入の話に入る前に「パワーシャベルを入れる理由すらどこまでリアリティあるのか?」という(当方から見ると)的確な見方まで示されていることが山本氏のブログに有ります。
それでも「重機を入れる」という話に関しては、入れ方を検討して実演したのですから、本当にストレートな方です。

もし仮に当方なら、重機を入れることに納得性が無いからと、何を言われても突っぱねます。しかし、森山氏は番組制作側の意向もあったと思われますが、重機の入れ方を検証されました。ストレートそのもので、しかも後でマシンハッチが発見されても、別に詭弁を弄すなどもしていません。だから、見ている皆さんが判断可能と思います。

また、「マシンハッチを見つけられなかったのは専門家としてどうか?」と云う点に関しても、皆さんが考えていただけば良いと思います。なお、PTで大見得を切った最大手設計会社が1cmのコンクリートという有り得ない間違いをしたのと、専門家としてどちらがどうなのでしょうね。

ここまででコメント返信として、山本氏の件を追記で。
以上
[追記]
「てけてけ」さんは当ブログで紹介した山本氏10月21日付ブログの以下記述をご存知でしょうか?
<日々のテレビ番組の制作に追われている現場からすると、…「語れる専門家」を探したところ、お昼間や夕方などビジネスタイムのテレビ出演に耐えられるような「あまりパッとしない専門家」ぐらいしか出演に応じてもらえないことになります。
大規模構造物について現役で事実をきちんと語れる人は、事務所に所属して守秘義務があり日中は働いておられるからです。>
→実際には、森山・高野両氏は「盛土無し」の指摘を早期にされて事情をご存知なので呼ばれています。ですから上記内容は嘘であり中傷です。これが山本氏のやり方です。
また、昨日掲載した図を再掲しますが、協力者という専門家を含めて技術の基礎が分かっていないことが証明されました。
イメージ 2

つまり、これだけでも”「嘘」をついて「中傷」し、主要な技術知識は間違っている”酷い人物というのが当方には見えています。「てけてけ」さんはコメント内容だけ見ると山本氏寄りに見えますが、実際は以下のどれでしょうか?
 (1)基本的に山本氏支持
 (2)中立
 (3)基本的に山本氏不支持

追記以上