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第2回PTを見て(山本一郎氏主要主張の間違い確定含む)

一通り見たので印象に残った部分を記す。
(1)PT全体
①「盛土無し」問題との連動日建設計にあそこまで話をさせられるなら、何故都側も呼んで「盛土無し」の公開審議から先にやらないのだろうか?小島座長は「盛土問題は都側調査が続いている」と言うのかも知れない。しかし、内輪でやっているから解明できないのであって、昨日のように公開でやるべき。小池氏は自浄作用を期待して内部調査にしたと言うが、2回報告を出しても不十分。3回目報告も、いつ出るかも不明だから、昨日の方式ですぐやるべき。小島氏から小池氏に「PTでもやります」と進言して頂きたい。

②「モニタリング空間」…「盛土無し」になった重要要因として「モニタリング空間」がある。地下空間と一体だから、設計上でどのように考慮されているか確認しないと、基礎の話が明確にならない。「盛土無し」調査との連動は必須。

②継続論議…議論が中途半端で終わっている部分もあるので、専門家同士の議論を引き続き行うという裁定は良かったと思う。これも出来るだけ公開して頂きたい。それと、迅速かつ複数回設定して、しっかりした論議をお願いしたい。

(2)高野氏
日建設計の言い方に乗せられた?日建設計は、「周りの土には拘束を期待していない」と云う言い方で終始していた。しかし、「拘束を期待していない」と「拘束の有無」は違う話。「期待していない」という言い方に対して、「拘束は有るのか無いのか?」とYes/Noでの確定が必須。中間みたいな回答であれば、更にその意図を詳細検証必要。

②定性的結果…前項に関して、日建設計回答が「土の拘束は(殆ど)無し」になった場合、当方も一番注目していた「本体と地盤は構造的に切れている、或いは別体」という高野氏主張は明確に承認。ただし、昨日の「拘束を期待しない」でも実質的に認められたと同様だが、重要なところなので厳密な確認必須。

定量的結果…意外だったのは1階(地下空間上部)の変位が、「土の拘束なし」の条件で、日建設計計算値「約0.5mm」・高野氏協力者計算値「約1.3mm」と小さかったこと。これについて高野氏は此のまま受け入れるのだろうか。週刊ダイヤモンドの記事では、地下基準と1階基準での揺れ方想定の違いによる影響が述べられていると思うが、その辺の話はどうなるのだろうか。
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上記(1)③の専門家同士でじっくり論議して、違っていれば取り下げて、疑義が残れば更に検証して頂ければ良いと思う。

①土の拘束…「期待していない」との言い方で今回は交わしきった印象。しかし、当初の設計条件ではどうなっていたか? 「当初は土の拘束期待→現在は期待せず」という変化は無かったのか。専門家論議では明らかにして頂きたい。

②基礎の巨大さ…以下の様に述べておられた。
<この1階のといいますか基礎の部分の値が大きくなっているのは、実はあんなに巨大な基礎を作ってるもんですから、重さそのものが実は建物の上部と基礎がおんなじぐらいなんです。要は重いんですね。ですから絶対値としては大きなものになってくるわけです。当然杭の方はそういった荷重も考慮して、なおかつフーチングの部分は土がありませんから、土の抵抗というのも考えずに、その下の土がある部分だけからの土の抵抗で基礎といいますか杭を設計しております。>
なぜ巨大な基礎が必要だったか? 、巨大だとコスト増が想定されるが概略増加額はどれぐらいか? 、などの重要ポイントが今回はスルー。「盛土無し」の理由等も含めて、もっと「設計意図」などが明らかにされていくと、どのような実態が出てくるか。その意味でも継続論議は必須。

(4)佐藤尚巳氏
①高野氏批判…揺れのモデルが実際より強調されているとして、怒って見せていた。しかし、高野氏はPTから出席依頼を受けて協力している立場と思う。つまりPT側が来てもらっているのに、あの態度には呆れた。主張が違っていると思うところがあったら、冷静に質問などして明らかにしていけば良い。還暦も過ぎておられるようなのに、社会常識面で疑問。

②前回発言内容との対比…高野氏に対しては、「見ている人に不安を与えた」と憤慨したようだ。しかし、佐藤氏も当ブログで検証してきたように、前回早まった「英知」発言で逆方向の誤解を与えたと思う。周知なしの「盛土無し」で各方面に多大の迷惑を掛けている都側を、まず全面擁護から始めた非常識さ。その擁護論理も杜撰で、例えば昨日記事で明らかにしたように、都側さえも地下空間高さは低いほうがコストが下がると考えていた。しかし、同氏は「1メートルか1.5メートル増えただけ」とお気楽なことを言っておられた。まさに見ている人を欺く発言。
ちなみに、増えた高さは日建設計の言う「巨大」さにつながっていることになる。

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(5)山本一郎
出席者外だが、当ブログで指摘していた山本氏ブログの内容が、やはり間違っていたと今回証明された。
①地盤による拘束日建設計が否定。以下主張はまさしくトンデモでした、本当にありがとうございました。(下図でピンク色が山本氏のブログ図に対する今回の当方追記.…同氏主張は明確に否定された)

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今後山本氏による、「日建設計の言ったのは『土による拘束は期待していない』であって、拘束されていないとは言っていない」、「緩衝材でも拘束がゼロとは言えない」、など王道の言い訳を期待。或いは潔く訂正記事を出して、お取り下げになるか。

②ピット破損…山本氏は、東日本大震災でピット破損が多くあって工事が行われた、ということで重機使用の理由付けをしておられる。しかし、日建設計計算値では約0.5mmの変位とのこと。同氏は日建設計主張を支持しておられるだろうから、それに基づけばピット破損の考慮で重機搬入は無理筋だろう。(この件は10月27日記事で追加説明あり)

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今後は「モニタリング空間」での「汚染浄化」用ミニ重機の話に戻られるのだろうか。しかし、それも現状の配管の低さなどから無理と分かるし、PTでも日建設計から話を聞いてモニタリング空間の位置付けを確認して頂きたい。

山本氏に関しては、このような根本的間違いや、先日記事で紹介した森山・高野両氏のTV出演経緯にまつわる嘘などもあるのに、乗せられる人も多いようだ。また、森山・高野両氏の主張は基本的にストレートと当方は感じている。だから受け取る側が判断できる。結果的に落ち着く所に落ち着く。加えて「盛土無し」指摘という重要な実績も有り。
しかし、山本氏、そして佐藤氏などの虚実取り混ぜられた主張は一見しただけでは分かりにくい。そのようなところを読み解いていくのが当ブログの持ち味の一つと考えて地道に取り組む予定。

以上