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モニタリング関連資料偽装

資料追加問題が明るみになって、小池知事は会見で「隠そうとしたとは思いたくない」と述べた。立場上はこのような発言にならざるを得ないが、実態はどうだったのだろうか。
解明はこれから行われると思うが、当ブログでもモニタリング空間にまつわる疑義は、ずっと取り上げてきたので改めて考察と論点整理を行ってみる。

まず、小池氏が今は認めにくい「隠蔽」だが、例えば「第18回技術会議説明資料での建物削除」は隠蔽工作としか捉えにくい。これは当ブログだけでなく、フジTVでも指摘していた。2014年という比較的新しい資料であり、変更経緯を調査すれば担当部署がどのような認識や思惑で動いていたか解明につながると思われる。早急に調査すべき項目。

HPに追加された資料(2008年12月25日第9回技術会議提出)の該当部分も見てみる。(①②は当ブログ付加)
イメージ 1

該当項目名が「汚染物質の除去・地下水浄化の確認」となっている。モニタリングだから主目的は「(①)地下水浄化の確認」で、「(②)汚染物質の除去」は万が一の対応ということになる。

よって項目名の先頭も①が当然と思うが、逆になっている。どうしても盛土無しの空間を作りたいという意図の現れか。ちなみに本文では①②の妥当な順番になっている。項目名は本音が出て、つい早まったか(笑)

また、長谷川猛氏が「モーニングショー10月4日」で以下のように述べていることも重要。
ここ(地下空間)はですね、浄化空間のために作っているといいますが、私はこの段階(建物完成後)になって、こんなとこに浄化して土を掘るなんて考えられないと思います

この見解は妥当と思われ、重機を入れて掘り返すなど考えていなかった。しかも、上掲資料「技術会議独自提案事項」で「作業空間」との言葉は有るが、「重機」は無い。

また、2008年12月同資料が提出され会議メンバーから「論議していない」と却下されたにも係わらず、2009年1月付け地下構造検討図には作業空間高さも不足しているのにミニ重機が書き込まれていた。又空間確保のために地中梁(基礎梁)まで無くしている。

結局都側がここまで無理を重ねても空間を作りたかった本心は一体何処にあったのか? 
論点整理してみると、次のようにシンプルになった。
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(1)担当部署内で誰かが「モニタリング期間中(2年間)に基準超えした場合の対策」にこだわった
→これは純粋に「指定解除申請を必ず成功させたい」と思っての行動ということになる。このような気持が有ったとしても分からなくはないが、それを優先する余り「会議の承認も受けずに盛土を止める」ことが考えられるだろうか。

幾ら指定解除を優先しても、例えば環境影響評価(アセスメント)の提出内容と異なることになり、バレたら根本的にアウト。そんなリスクを公務員が取るだろうか。結果的に、この可能性は極めて低いように思う。ただし、考え方は人それぞれで可能性ゼロとは言い切れない、というところだろうか。

(2)建物下の盛土不可能を認識していて何とかしようとしていた
→土壌汚染対策法の改正が予定されていた時期で、指定対象になるという事前情報を掴み、モニタリングの必要性と併せて、対策用空間も必要として盛土無しの理由付けをしようとしたか。当ブログはこの見方をずっと書いてきているが、同様の見解は未だにどこからも聞こえてきていない(苦笑)

しかし、揮発性汚染物質遮蔽の盛土が可能なら、都側は費用がかかってもやろうとしたのではないか。盛土による対策をアナウンスし続けていたのだから、それの中止と天秤にかければ上層部もOKせざるを得なかっただろう。仮にOKされなくても、担当者は上に申請を上げておけば責任は逃れられる。

また、配管スペース等については、地下空間全部に盛土を行わず、例えば下半分の2mぐらいに盛土すれば、その上部2m程度のスペースが配管用に利用可能。また、モニタリングポイントを建物下に設けるためにも、この方法なら対応可能。

4.5mという盛土高は周囲との地盤高さ合せが主目的だから、建物下は2mの盛土にして遮蔽に問題ないか?を専門家会議や技術会議に再諮問する手法があった。それをやれなかったのは、やはり揮発性物質遮蔽の問題ではなかったか。

例えば専門家会議に2mの盛土で再諮問したとして、「盛土の隙間は無しとして考えて良いですね?」と聞かれたら答えに窮するだろう。結果的に仕様変更を周知せず盛土無しにしてしまったか。

(3)その他
→当ブログでは今のところ(1)(2)しか思い浮かばないが、他の可能性がもし出てきたら検証。
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このように整理しておいて、今後の進展による情報と照合しながら検証予定。マスコミも調査すると思うが、来週は都議会もあるので、各党の追求と都側回答がどうなるか。

さて経緯解明は今後の調査を待つことになるが、モニタリング空間にまつわる先月からの動きで気になっていたことが有る。マグロ仲卸でキップのよい推進派の○田氏が9月26日(Twittwr日付)に以下のツィートをしておられた。
こないだ会ったテレビ関係者いわく「豊洲の話は今週辺りから沈静化。結局R4の二重国籍をやりたくなかった。そこにあったのが豊洲ってことです」>

今週とは9月最終週のことであり、実際当方もその頃は報道が減ったような感じは受けていた。ただ、上記のR4氏絡みではないだろう。まず、追加資料を根拠として「モニタリング空間設置の独自提案で、盛土無しは実質的に技術会議からの提案」というシナリオを作る。それによって報道も収束に持っていこうとした政治的動きがあったのではないかと云う仮説を立てている。

動くとしたら自民党か政府・官邸サイドになる。、政治側で誰かシナリオライターがいて、9月16日の資料追加にも関連しているのではないか。但し、ライターのレベルが低かったのか、「技術会議で承認されていない」などの事実関係が出てくれば容易に崩れるシナリオだった。そして、シナリオ実行の端緒だったかも知れない資料追加アップが、逆にタイムスタンプという動かぬ証拠になって、のっぴきならない情勢になった。

前述のように仮説では有るが、モニタリング空間をめぐる過去も含めた一連の動きは余りにも違和感がありすぎる。特に報道収束の動きに関しては、○田氏情報や当方実感が合っていれば、マスコミ対策が行われたことになるが、資料アップは都側でもマスコミに影響与えられるのは政府与党筋。腕のいいジャーナリストあたりが解明に取り組むと裏側が出て来るかもしれない。

以上