候補者選定の混迷

自民党も民進党も候補者選定が迷走している。ニュースから状況を見てみる。

①自民側では、都議団が増田氏擁立を推進。

②２３区長会の大勢も増田氏に出馬要請する模様。

③小池氏は都議団幹部らに深々と頭を下げて陳謝し、遅ればせながら仁義を通した。

④自民党都連と本部は、石原会長と谷垣幹事長が会談し、石原氏は５日小池氏とも会談予定。

⑤一方民主党は長島昭久氏へ都議から出馬要請あったが、結局都連の松原会長に一任。

⑥松原氏は 「区長会有志から増田氏擁立の声が出ている」 と紹介。

⑥更に「増田氏は自民の候補とは考えていない」と述べて増田氏支持に含みを持たせた。

⑦しかし、岡田党首は自民党が主体的に推す候補には相乗りしない強い意志を示し、結局自民対応待ち。

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[見通し検討]

今後の行方を考えてみると、まず自民党は５日に石原都連会長と小池氏の会談を行った上で、「調整が難しい」として時間切れで一本化をあきらめるのではないか。増田氏の方は同党都議団や区長会の要請を受け出馬決断する可能性が高いだろう。

結果的に自民党本部はどちらにも公認・推薦を出さず、増田氏は無所属、小池氏は自民党籍のまま推薦無しで出馬するのではないか。参院選中であり、困難な一本化で混乱が続くより、分裂容認で自主投票の方が有利と自民党本部や官邸が判断する可能性有りと推測。（奇手として両方推薦は有り得るか）

民進党では、都議から出馬要請された長島氏は結局松原都連会長に一任。松原氏の方は、とにかく自分が責任を取って出なければいけない事態にはしたくない（笑） 

ちなみに松原氏が落選覚悟で出れば、全国も注目する選挙で名前が売れ、「戦う庶民派」のキャッチフレーズも浸透して今後には有利と思われるが、石原宏高氏との小選挙区の争いが毎回キツイから議席放棄が困難。

ただし、小池氏に知名度で大きく劣り閣僚経験も無い長島氏を出すのも無理があって、松原氏は増田氏支持にも含みを持たせる発言あり。しかし、岡田代表の「相乗り拒否」の姿勢も強固で、自民党が増田氏を公認や推薦したら相乗りになってしまう。保守分裂してどちらにも推薦を出さず自主投票になることを願っているのではないか。その場合なら、民進党も候補を立てず自主投票にしてしまえる可能性が出て来る。さて、松原氏が期待する方向に都合よく行くだろか。

なお松原氏は、小池氏の方に乘ることや蓮舫氏の参院選後鞍替え出馬さえ否定していないが、何でもありで場当たり的になって来て、都連会長としての手腕に批判も出てきているようである。

小池・増田両氏以外では、民進党が自主投票になれば四野党共闘の縛りも外れて、共産党などの推薦で「宇都宮健児」氏の立候補は考えられるが、両氏の争いに埋没して影響は少ないだろう。両氏の比較では、小池氏が先行し女性初の都知事と云う話題性で有利と当ブログでも見てきた。しかし、政治家は政治資金問題などが出る可能性も有るし（既に一部報道有り）、都民の中にも都知事に「手堅い実務家」を求める向きも多くなって来ることは考えられ、拮抗する状況になるかも知れない。

なお、もし民進党から長島氏が出ても、小池・増田両氏に全く敵わないレベルと想定。

以上