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都知事選候補の現況

今朝の辛坊治郎氏の番組に都知事選立候補表明済みの「小池百合子」氏が出演していた。

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小池氏は今週の出馬表明の際に「自民党議員である」ことを強調し、自民党都連からは「連絡無しの表明」という手続き面で批判されたが、その後推薦要請も提出。都連の方は、桜井パパこと「桜井俊」氏に固辞され、元岩手県知事「増田寛也」氏に出馬要請するとの報道がある。増田氏自身は「まだどこからも正式に要請が無い」と態度を明らかにしていない。

小池氏は番組の中で、増田氏が立候補する場合の対応を問われ、「推薦が得られなくても出馬する」強い決意を示した。こうなってくると推薦(公認)無しで無所属立候補することになっても、同情票が集まって有利になることが考えられる。逆に後から出馬表明する側は、露骨な後出しジャンケンを批判されることにもなる。
今後は増田氏が出馬要請を受けるかどうか。頭の良い官僚出身者が、小池氏先行の状況をどう判断するかというのも興味深い。

以前から当ブログでも書いて来ているが、今回の都知事は五輪開催という特殊事情があり、県知事経験者有利の行政手腕だけでは選びにくく、それなりの「華」が必要。
その点では元鳥取県知事「片山善博」氏は既に辞退を決めておられるようで慧眼と思える。ただし、増田氏は外見面でも身長180cm以上あって貫禄も感じられるが、それでも「初の女性都知事」というインパクトに勝てるか。(現在の小池氏に「華」を感じるかという話が出て来ると思うが個々の主観問題なので置いておく、そしてキャスター時代には確かに華があっただろう、客観的に見るとエステ通いなどすれば相当復活することも有り得るのではないか)

後は民進党の対応がどうなるか。同番組に都連会長「松原仁」氏も小池氏と並んで出演していた。松原氏は昨日党内からの検討対象者として、以下のように「江田憲司(60)」、「長島昭久」(54)、「海江田万里」(67)、「柿澤未途」(45)の四氏を挙げたとのこと。その中でも「若い二人に期待」とハッキリ言っていたので、長島・柿沢両氏になる。

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実際海江田氏は党首退任後ほとんど表舞台に出て来ておらず全くの対象外で、こういう人の名前を挙げた松原氏の本気度が問われるぐらいの話。江田氏は当ブログでも前述の片山氏との比較で取り上げたが、やはり党を渡り歩いているので民進党を挙げて推すのは難しいかも知れない。また知事選への立候補は住民票が無くても可能だが、江田氏衆院選挙区が神奈川県(横浜市)なのは都知事選では違和感を持つ向きも出て来るだろう。

長島氏と柿沢氏は東京選出だが、長島氏は民進党の中では珍しい部類の保守系と目される政治家。野党は参院選共産党を含めた共闘を組んでおり、岡田党首も四党共闘重視を表明している。都知事には余り影響しないとはいえ、長島氏の国会議員としての発言などで、安全保障面等での野党間整合性を問われると参院選にも影響を与えかねない。しかも、小池氏か増田氏のどちらかは自民党から出るので、当初一部で言われていた長島氏への自民党の相乗りも期待できなくなった。
柿澤氏は二世議員(父親「柿澤弘治」氏)のイメージが強いと思われ、今後伸びることは有るかも知れないが、まだ都知事の器でないことは明らか。

結局民進党の人材不足を曝け出しただけになっている。この四氏以外に民進党側として名前が出ていたのも上図のように前述の片山氏のみであり、出馬は無いと見られるので、外部を併せても人材がいないという酷い状況(苦笑)。

それで辛坊氏が「蓮舫氏が参院選で当選して民進党候補が次点だったら、当選直後に辞退すると次点繰上りになるので、その後蓮舫氏が都知事選出馬」という奥の手の可能性を聞いていた。松原氏は明確には否定していなかったが、実際は禁じ手の類で、これをやって蓮舫氏が出ても小池氏に勝てるかどうかは疑問だろう。

また、松原氏は「相乗りはしない」という民進党岡田党首の方針を強調していた。しかし、「相乗りと云うのは原則論的には自民党が一人に候補者に絞って戦いをする場合、その候補に相乗りすることは有り得ないと云うのが相乗りの基本的考え方だと思っています」とも述べて、増田氏と小池氏に割れた場合の対応については含みを残していた感じも有った。つまり「小池氏が自民党非推薦のままで出たら民進党が推す可能性」であるが、これは小池氏の方が受けるかどうかの問題も有る。

ここまでくると、辛坊氏は遠慮して聞かなかったのかもしれないが、最終的に決められないなら都連会長として松原氏が責任を取って立候補することは解決策になる。これには実利もあって、もし江田・柿澤氏のいずれかが出ると民進党衆議院議席を一つ失うことになる。松原氏(と長島氏)は比例復活なので繰上りがあるから議席は減らない。候補を立てず不戦敗にするわけにはいかないから、責任者として松原氏出馬が筋なのである(笑)
石原宏高氏との選挙戦でいつも苦労している松原氏は、自身が出なくても良いように必死で外部も含めて候補者を探すと思われる。

なお、民進(民主)党と関連があって、知名度もそこそこあるのに名前が挙がっていない人物として、元神奈川県知事の「松沢成文」氏がいる。しかし、松沢氏は国会議員として一時民主党に参加していたが、保守派で知事を退任した後は右派の「次世代の党」に入党して幹事長を務めたりしている。共産や社民もいる野党共闘候補として推すことは困難と思われる。

14日公示のタイムリミットが近づいて来て、遅くとも週明けには候補を決めなければいけない状況になって来ているので、出馬決定の小池氏を中心に短期間でどのような展開があるか。

以上