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流用問題と海外専門家の反応

本年1月の話になるが、英紙デーリー・テレグラフ報道に基づく以下のスポーツ報知記事をきっかけに「イセキアヤコ」さんというロンドン在住の方がツィートしておられた。(アクセサリ関係のバイヤーとオンラインショップの店長をしておられる方で、当方は他の方のリツィートで知った)

----ツィート引用(①→⑥の時系列)----
イメージ 1

これを見ると、イセキ氏は状況を的確に指摘しておられる(①③④)。非常に鋭い方と思う。なお、「こういう行動」というのは報知記事にある「口止め」のことと思われる。その後JSCは否定しているが、「実質的口止め」という形は有りえるだろう。「宇都宮徹壱」氏(②)は著名なスポーツライター(サッカー)で、当ブログの流用証明図掲載記事をツィートされて、<思った以上に深刻>との感想も書いておられる。

その図を現地の建築専門家に見せたら、当然ながら一瞬で分ってしまったようだ(⑤)。思いがけず、海外で当ブログ図を利用して頂いていた。
先日うちにロンドンのノーマン・フォスター事務所と元ザハ事務所の友達(ドイツ人と中国人)がやってきて、話の流れで隈案とザハ案の比較データを一緒に見たのだけれど彼らももう一瞬で「あ、これはダメだわ」と呆れ驚いていた。伊東豊雄さんも指摘しているように裁判になったらただの負け試合。
 
そして建築家の方々は対処方法として次のような見解だったという(⑥)。
盗用を認め、ザハに謝罪し、著作料を払うのでザハ案の一部を使わせてください、と言って隈案を進めるべき。裁判になってしまったら、裁判が終わるまでプロジェクトは停止されるからオリンピックにスタジアム完成が間に合わない可能性が高くなる、というご意見でした。本当に、時間が勿体無い…  >

海外でも専門家が見たら、こういう反応になることが非公式ながら示された。彼らの方が武士の情けで公言しないでいてくれる間に、日本側で早く考え直すべき。
率先して建築設計界が動いて頂きたい。特に以前から関与して来た、槙氏とそのグループ、JIA関係者、ザハ案やB案でのシンポジウムを主宰していた中堅設計家の方々など。昨日書いた「予想外」を建築設計界の動きで起こして頂きたい。
現在は隈氏が一身に背負っているようになっているが、真っ赤な嘘をつき続ける方も苦しいと思うので、全体の問題としてとらえて迅速な対応をお願いしたい。片隅のブログからではあるが、思わぬところでも見て頂けるのは上記ツィートでも認識できたので、建築設計界への期待は書いていこうと思う。

以上
[追記]
海外専門家の意見<著作料を払うのでザハ案の一部を使わせてください、と言って隈案を進めるべき>は現実解の有力候補と思う。ただし、旧計画案も「建てられなかった可能性」という根本的問題があるので、それによる損害との調整をどうするかという観点も必要。それでも、まずは「流用」について早く正式に声を上げるべき。
また、A案ではザハ案使用許諾を受けたとしても、「モチーフ偽装」問題がある。当ブログの流用検証では初期から取り上げてきているが、「ザハ案の構造設計を下敷きにして、ZHA側は考えていなかった『五重塔モチーフ』が根源にあるかのように喧伝するのは納得性が有るか?」。ただ、これも建築設計界全体で考えて頂きたいと思う。また、根本的には当方は五輪までに建てない「ゼロ」を引き続き推奨したい。

追記以上