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流用問題とリンカーンの名言

多数の人を短期間だますことはできる。少数の人を長くだますこともできる。しかし多数の人を長期間だますことはできない
と、リンカーンの言葉で始めたが、流用問題については、ずっとこのことを考えてきている。

明らかな流用を、あろうことか「完全否定」して押し通そうとしている。それが短期で終わるのではなく、完成までに今から3年半、その後も数十年以上使われ続ける。長期間日本国民に対する嘘が続いていくことで、上記の名言も外れる事態が起きるのか。

猪瀬直樹氏のように流用をよく認識している人でさえ、「もうレールが敷かれて走り出しているから」となってしまうのが大勢で、このまま行くのかとも思えた。しかし、伊東氏・森山氏・当ブログなどの証明図、一部メディアの報道等を見て流用を認識した人は、数万・数十万人のレベルに達していたと思える状況でもあった。それだけの人が知っていることについて、ずっと嘘をつき通せるのか。

このような相反する膠着した状態において、遠隔操作事件の経験から論理的に類推して書いたのが3月17日記事の以下追記。
「今回も、何かこれから予想外の形になりそうにも思えている。ただし、予想外なので予想がつかない」

その後、訃報に伴う報道で「流用問題」は各段に広く知られた。TV・新聞・ネット等がこぞって流したから、一気に千万人単位の人たちが見たり聞いたりしている。当然ニュースに接してもスルーの人も多いが、それでも文字通り桁違いの認知度になり、今後も国内外で報道され認識する人は増えていく。まさに「予想外」の事態になった。リンカーンの言葉から「予想された予想外」が起きたように思う。

ただし、遠隔操作事件より遥かに大きな国家的出来事だから容易に決着とはならなくて、まだ全否定状態とのせめぎ合いは続くと思われる。また論理的に考えてみると、格段に認識する人が増えた状態で長期間押し通すのは更に困難で、もう一段何か「予想外」が起きるのではないかという気がしている。
ただし、「予想外」だから今回とは全く違った形になると思われる。それでも「予想された予想外」が再度起きるぐらいの展開にならないと決着しないのではないか。

以上
[追記]
昨日記事について「@a_la_clef」さんが次のようにつぶやいておられた。
 <外患内憂の外患はなくなった? ボクは「NO」だと思います。>
基本的に当方も同感で、例えば同記事で引用した朝日新聞で以下のようになっていて、今までもJSCの交渉相手はZHA幹部だったようである。
ハディドさん事務所と我々の組織同士の話なので、今まで通り進める」としている。交渉はハディドさん個人でなく、事務所幹部の意向が主に反映されているとみられる。
また、昨日以下の記事も有った。
JSC幹部は「現時点でザハ事務所から連絡はない。通常なら、このまま協議は継続される」との考えを示した。

よって今後の交渉継続は可能だが、ZHA幹部の意向自体も今回で変化する可能性も有り、展開はまだ見えないのだろう。ただし、昨日記事でも述べたように日本側は訴訟を起こされたら負けに等しくなるので、絶対に裁判にならないように交渉することは変わらないと思う。
それで考えてみると、今までもZHA幹部との交渉で和解することは可能だったと思われるのに、何故こんなに交渉が長引いているか不思議。JSCとバックの政府は、未払金だけでなく和解金のような形で支払うことは覚悟していると思う。何故まとまらないか。

日本側の事情としては、「著作権使用料」になると「流用」を認めることになって今までの主張と整合性が取れなくなるから絶対に避けたい。そうなると例えば「ZHAが完工まで参加していた場合の想定報酬」や「突然の契約解除に対する迷惑料」など諸々併せ、未払い金1.7億円にプラス5億円とか10億円ぐらいならJSCも呑むのではないか。もちろん国内的には追加費用発生ということで強く非難されるが、背に腹は代えられないということになるだろう。

このようにすれば本文の「予想外」とも違って、予想範囲内で「妥当な決着」に持ち込む道はあると思えるのに、そうならないのは金額で折り合わないのか。そこで猪瀬氏が訃報を受けて気になることを書いていた。
専門家の予想ではザハ氏の言い分が通り500億円は取られるだろう、日本側は大恥をかく、だった。削った分は意味がないという、とんだ茶番が待っていた。

何と「500億円」という金額が出ている。もしZHA側が本当にこれぐらいの要求をして来ているのならJSCも呑めない。それどころか前述のように10億円ぐらいが精一杯、頑張って20億円ぐらいまでなら何とか、というレベルと思われ、50億円でも国内の反発を考えたら有りえないと思える金額。それが500億円! 
ただし、猪瀬氏も名前を明示しない「専門家の予想」ということで逃げを入れてあるのかもしれないが、根拠の全くない与太話では評論家としての信用にも関わる。しかも、話を盛り上げるネタにしても500億円は大きすぎで、逆にそれを敢えて書くということは或る程度信頼できるソースなのか。同氏の人物評価にもつながるので推移を注目しておきたい。

追記以上