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公開の仕方から見えてくるもの

公開の仕方から感じたこと。

1.B案が竹中JVとすぐ分かる件
 昨日速報にも「施工3社、となっているのですぐ分かる」と書いたが、もっと端的に「施工JVは日本を代表するゼネコン3社で構成」と明記してあった。
イメージ 1
「業者名を直接書かなければ公表したことにならない」とJSCが考えたとしたら、仕事に対する姿勢に問題有り。審査委員会もチェックしていないのか。また、「公平性確保のため、業者名は伏せて審査する」という報道も有る。
新国立、国民の声もHPで募る”2015年12月15日 スポーツ報知
有識者7人による審査委員会が、15日から3日間かけて、関連団体、岡田武史サッカー日本代表監督ら指導者やアスリートらと意見交換を行った後、19日にA、B案チーム双方からヒアリングを行った上で審査し、採点する。公平性確保のため、業者名は伏せて審査される。
実際に審査委員会もその方針なら、やっていることとは矛盾する欺瞞。伏せることが実質困難なら、それを率直に説明して業者名も出せば良い。個人的にはデザインや提案内容の前に、公開の仕方からしてコンペ関係者の仕事のやり方に疑念が出てしまった。事前調整で大成に決めていたとしても、段取りは的確にやって頂きたいと思う。一見余り関係ないようだが、経験上実際に日程をきっちり守っていくには、こういうところからしっかりやっていく姿勢が重要。

2.情報発信の仕方
検証報告書で以下のように書かれている。
 <(4)情報の発信に関する問題点
   ④ 今後への教訓について
 今後実施される国家的プロジェクトにおいては、一貫して最後まで状況を説明できる専門知識を持った広報担当を置き、国民からの一つ一つの疑問に対して、情報を積極的に開示、説明していく姿勢が重要であると考えられる。>

しかし、今回の公開はHPに資料をそのまま掲載しただけ。アクセス集中で繋がりにくかったことは、或る程度やむを得ないと思っているが、「専門知識を持った広報担当」はどうなったのか。そういう人がいれば前項のようなチェック漏れも防げるのではないか。また提案書の公開範囲を決めて、概要版を作成することも検討すべき分量と内容。情報は出来るだけ公開が望ましいが、そのまま全部出せば良いというものでもないだろう。適切な公開の仕方を検討し実行するためにも「専門知識を持った広報担当」は必須。

政府は白紙化経緯などを検証対象から外して範囲を狭めたが、その中で重要事項と指摘されたことさえも、まともに取り組もうとしていないように見える。少なくともコンペ終了までは和泉氏がコントロールしていると想定されるが、和泉氏流のやり方は、このようなものなのだろうか。或いは水面下の動きが得意と思われる同氏のスタイルに広報重視は合わないか。それでも検証結果で正式に報告した改善事項を軽視するようになったら、スタートから信頼をなくすことになる。

以上