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由利俊太郎氏記事の背景は「産経グループ対読売グループ」か?(文藝春秋9月号記事検証5)

昨日新コンペで外観デザインの配点が140点中5点程度しかないことを書いたが、それ以外にも新コンペ仕様は非常に危うい内容になっている。その検証を続ける予定であったが、本日は中断して「由利俊太郎」氏記事について再度考察する。当ブログ9月11日記事でリーク元が「都側関係者」ではないかと推定してみたが、リーク元は別ルートを考えた方が辻褄が合うように思えてきた。
キッカケは由利氏記事の記述と似た内容が事前に「SankeiBiz」にあった。以下に示す。
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(1)自民党内幕
世論の批判が日増しに高まるなか、自民党谷垣禎一(さだかず)幹事長ら党幹部は15日、丹羽(にわ)秀樹文部科学副大臣らを国会内に呼び、総工費を圧縮できないかどうかについて聴取した。同席した二階(にかい)俊博総務会長はBS日テレ番組の収録で「節約する方法はないのか。予算を縮小することになれば若干の見直しは当然だ」と述べた。
(由利氏記事相当部分: 同じく十五日、自民党幹部のもとを訪れたのは、五輪問題を担当する丹羽秀樹文科副大臣だ。「新国立を何とかしろ。もう政権がもたんぞ」二階俊博総務会長がそう凄むと、隣にいた谷垣禎一幹事長も深くうなずいた。丹羽氏はこの時点では、まだこの事態がどう決着するのかまったく見えていなかった。「いまさら無理です。ザハのデザイン案以外にありえません」
こう抵抗すると、居並ぶ党幹部たちは口をそろえた。「それを考えるのが君たち文科省の仕事じゃないのか!」)
(2)国交省営繕部
国交省は政府が設置した整備計画再検討推進室に官庁営繕部の職員を送り込む。建築物の発注は案件ごとに特殊性があって積算が難しいとされ、庁舎の設計や発注のノウハウを持つ同部に白羽の矢が立った。
(由利氏記事相当部分: 焦った和泉氏は、内閣府の五輪事務局に、国交省で営繕部長まで務めた大物技官を送り込み、文科省・JSC主導の事務局に楔を打ち込もうとした)
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特に(1)は登場人物が同じでシチュエーションもそっくりではないだろうか。
そして由利俊太郎氏記事のバックに産経グループがいるとすると、当方が9月11日記事で書いた「ターゲットは読売(グループ)か?」という推測とつながってくる。推測の根拠となる由利氏記事記述を再掲
「巨人軍の久保博社長を父に持つスポーツ報知の記者が、三年後に築三十年を迎え、老朽化が進む東京ドームから新国立への本拠地移転か、などと観測記事を打つのを知事は苦々しく見ていた」

巨人軍本拠地移転の件は後藤田議員が動いていたことも紹介したが、そういう動きがあった事自体は一定の信憑性があると当方は捉えている。しかし、もし巨人軍が新国立に来ると、元々神宮球場を本拠地とするヤクルト球団とバッティングする。そのため読売グループが動いても、結果的に実現しないのではないかと想定して、当方はこの件を軽視していた。

ただし、仕掛けられた方、つまりヤクルト球団側からすると心中穏やかではないことになる。そこに同球団は産経グループ(フジ系)が20%株式保有していることが絡んでくるのではないか(残りの80%はヤクルト本社)。

つまり、由利俊太郎氏記事では「誰得?」が不明だったが、産経グループなら「神宮再開発への読売グループ参入阻止」という目的は具体性を帯びる。上掲SankeiBiz記事、特に(1)の類似性を考え合わせると、背景に「産経グループ対読売グループ」と云う構図があってもおかしくないように思える。現実的には新国立競技場の巨人軍本拠地化は無理と思うが、産経側としてはダメ押しの積りで由利氏記事によるリークを決めたことも考えられるのではないか。

このような新推測だが、あくまで参考用の考察となる。それでも由利氏記事は単にジャーナリストの綿密取材記事と云うより背景が有る可能性が高いと思える。
また由利氏記事でも言及がない点として、巨人軍外苑移転構想を立てる場合にはヤクルト球団との「競合解決方法」が必須になると思われるが、それについての報道は見たことがない。外苑に球団本拠地2つは無理が有り、何か更に裏事情があるはず。興味有る方はお考えいただければと思う。

以上