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鑑定証拠請求取り止め

ぺんてるさんが長谷川氏とTwitterでやりとりしておられたお陰で、今回いち早く状況を知ることが出来て深謝。
ツィート内容を見ると長谷川氏は相当憤慨しておられるようで、弁護側も弁護方針上などで色々事情はあるだろうが、ここまで来ての証拠請求取り止めが良策だったのだろうか?という疑問はどうしても湧いてくる。
だが、鑑定人尋問がなくなっても4日公判は開かれるようだし、長谷川氏は上京して傍聴抽選に並び同日に会見も行う意向を示しておられる。また弁護団は恒例の公判後会見があり、江川氏も今回の取り止めを記事にしておられるので傍聴メモを出されるであろうから、それらを待ちたい。
弁護団、長谷川氏、それぞれでどのような説明がなされるだろうか。

ただ、長谷川氏も言及しておられるように、やはり正式な「職権発動の本鑑定」が必須だった。情状鑑定申請は出ていたのだから、行われなかったのは申請却下した裁判官、特に裁判長の責任にならざるを得ない。複数の誤認逮捕を引き起こし、その後の展開も世間の注目を集めた重大事件であることは衆目の一致するところであり、元々心理鑑定なしで判決というのは適切ではなかっただろう。

却下した理由も明らかになっていなくて、推測すると岐阜への移送の問題や検察側の反対などの事情もあるかも知れないが、そのような課題に対しては色々方策を考えてでも、とにかく「鑑定は実施すべきであった」と今となっては多くの人が思うのではないか。
これで審理は11月末までの予定だから、裁判所としては心理鑑定も行わず、検察側の動機や心理の解明も不十分なまま結審させて、重大事件の判決を下すことになってしまう。相当の批判を浴びるのではないか、又批判すべきであると思う。

そして長谷川氏が苦心されて「かなりクリアに解明できた」という鑑定結果が闇の中になるのは余りにももったいないことだし、再発防止という社会のためにもならない。また、母親同席しての面接も行われているそうで、母親関係の話は本事件を考える上で非常に重要な要素になるのは確実であるが、それも明らかにされないままになる。

このような状況になっても裁判所はこのまま進めてしまうのか、推移を見て行きたいと思う。

以上