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複数関与時のアリバイの謎

昨日は「複数関与説」と「虚偽証言三点セット」について書いた。
複数関与説の方は、実際に検討してみると、すぐ課題が色々出てくる。
その中でも当方が今一番謎なのは、アリバイ問題。
ただ、この場合はアリバイが無いということではなく成立すること。

まず、雲取山は、「12月1日に片山氏は埋めていない」ことで確定と当方は見る。
埋めてないのだから、警察が聴取したという登山者12,3人の供述や入手したであろう膨大な数の写真からも、埋めた証拠は出てこない。
被告人からすると、アリバイ成立と同様になる。
そうなると片山氏は自分でも「雲取山が一番自信有り」と保釈後会見で言っていたが、 何故もっと早くから雲取山で埋められなかったことをヤマレコ写真等も使用して強力に主張しなかったのだろうか。(片山氏はヤマレコを見ているし、そのコピー等を弁護団から接見で見せてもらうことなども出来ただろう。登山者調書開示請求も本来可能)

次に、遠隔操作犯行やTorメールも片山氏が実行していないものがあれば、アリバイが成立するものが出てくる。それを思い出して主張すれば良いのに、何故いつまでも鹿島合宿一つだけだったのか。
真犯人メールも必要なかったように思われるし、逮捕されて早い時期から主張すれば良かった。
取調は可視化されないと受けないとしても、弁護団にアリバイを述べれば良い。
それなのに鹿島合宿のアリバイも弁護団が気づくまで待っていたという。
単独犯なら、一部だけ虚偽のアリバイ主張しても他の事実で検察が押してくることになるが、複数関与なら犯行や関連行動の何割かでも別の人が実行していれば、片山氏が行っていない行動についての証明可能アリバイがもっと多くなる。
検察側の単独犯前提の立証に対して、容易に「合理的な疑い」を裁判官心証に与えることができ、無罪を勝ち取れる。

複数関与なら片山氏は何故早くからアリバイ主張する作戦をとらなかったのか? ここがまだ当方には解けていない。
また、再収監後は実際には埋めていないと想定される雲取山でも、自分が埋めたと認めてしまっている。更に自分がやったと辻褄合わせするために虚偽証言までしている。
荒唐無稽に考えれば、「安部銃蔵」メールがヒントになるかも知れないと少し思っているが、このメールは今のところ全く素性がはっきりしていない。

このように複数関与説も課題が大き過ぎるぐらい大きいのだが、それでも「虚偽証言三点セット」の方は揺るがない。(10:51写真に穴が写っていなければ4点セット)
山頂到達時刻などからも虚偽証言であることは導けるが、法廷で直接見聞きした埋設位置の事実は大きく、何なら裁判記録を調べて貰うことだって出来るだろう。
今後虚偽証言理由を緒に片山氏はまず雲取山で真実を述べざるを得なくなり、全体的にも真相を語ってくれると期待したい。
法廷でビジュアルに分かりやすく埋設位置の印を付けてもらうようにした竹田弁護士の大ヒットだと思う。

なお、もう一つ複数関与説で謎として考えていることがある。
ラストメッセージ」である。
もし犯行も分担したとすると、誰が書いたのか。もしかして合作なのか。
本当に色々疑問点だらけである。
片山氏には、何が飛び出して来るかは分からないが、早く真実を語ってほしいものである。

以上