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雲取山の(虚偽)ストーリー

不定期掲載に入ったので、過去の記事やコメントなどの見直しを少し行ってみた。その中で雲取山虚偽証言が出てきた理由に迫れると思える内容があった。ご紹介は早いほうが良いと思うので予定変更して本日記事にする。
きっかけになったコメントを以下に示す。
自供後の検察官取調調書の内容確認が必要ということを先日記事で書いたが、以下のようにrec*lde**des* さんの第13回公判傍聴メモで紹介されていた。
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[rec*lde**des*さんコメント]2014/7/21
再収監後に作成された検察官調書や追加証拠の要旨の告知について、以前にコメント投稿したもの以外について記載しておきます(再掲載もある)。
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雲取山の山頂に12月はじめに行くこととし、USBメモリ、ビニール袋、(携帯)スコップなどを用意した。USBメモリラストメッセージに辿りつけるソースコードとVisualStudioを入れた。VisualStudioはファイル共有ソフトからDLした。タイムスタンプは10月13日にソフトウエア(名称聞きとれず)で書き換えた。11月30日に奥多摩に到着し、朝から登山したが頂上には誰もいなかった。三角点にて穴を掘り、ビニール袋を置き写真を撮った。そしてUSBメモリを埋めた後、足で穴を埋めた。2枚重ねのビニール袋ではかさばってしまい、穴に入らなかったため、内袋だけを穴に埋めた。このへん写真を撮ったが、三角点には雪が写っていた。これでは秋に登ったことにはならないため、ヤマレコを検索し、写真を入手した。雲取山でこれ以上の行為をやめるはずであったが、USBメモリがみつからなかった。穴が浅くて浸食されて風に飛ばされたと思った。 
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[当方が考えるポイント]
まず、傍聴メモで再収監後の調書や追加証拠がわかるので非常にありがたい。
そして、今回当方が注目するポイントは以下の一節である。
このへん写真を撮ったが、三角点には雪が写っていた。
更に、江川氏の第13回公判傍聴メモでも、検察官調書の要旨が少し紹介されていて、丁度その中に同じ部分がある。
雲取山の山頂三角点の「このへん」写真について、片山被告自身も撮影したが「後で見たら白い雪の粒が写っていた。10月に埋めたことにするつもりだったので、これだと雪の降る季節と疑われるだろうと思い、(登山記録投稿サイトの)ヤマレコで写真を入手した」と語っている。>

[創作ストーリーの存在に関する考察]
「10月に仕込んだ」ことを偽装するためとしても、登山者にはよく知られて一般の人も閲覧できるヤマレコの同年10月の写真を使えば、2ch住民はすぐに発見してしまう。
2chヘビーユーザーである片山氏に2chの探索能力が分からないはずがない。偽装の意味が無いことを何故やったのか?”というのが当方の大きな疑問になっている。

この疑問自体は当方ではまだ解けてないのだが、検察官も同様の疑問を抱いて「何故自分で撮った写真を使わずに、他の人も見られるヤマレコ流用したのか?」と片山氏に理由を聞き、片山氏が供述した内容が上記調書になったのではないか。

述べられた流用理由は「雪の粒が写っていた」である。これが片山氏による虚偽の創作ストーリーだとしたらどうなるか。(つまり片山氏は埋めていなくて、雲取山はkokohore1選定も含めて別の人物が担当したとする)
更に創作ストーリーによる虚偽供述で検察官取調は切り抜けられたとする。(その場合、検察官が何故見抜けなかったのかは不明ということになる)

時系列を考えると、片山氏証言の到着時刻10:40頃以降に雪が降ってきたのは、11:08頃ということがヤマレコ写真コメントで明確になっている。更にはっきりとした「雪の粒」になったのは11:30過ぎに「雹」が降ってきて以降と考えられる。片山氏が「このへん」写真相当を撮った時刻は、このような変化がある天候の状況に合致している必要がある。
しかし、埋めた時刻は上記両氏メモとも記述がない。鋭い両氏であるから、重要な時刻の言及があったら当然記載したと思われる。そのため調書に埋めた時刻の記載がないと考えてみる。それを竹田氏が被告人質問に備えて事前に片山氏に確認したのではないか。

片山氏としては辻褄が合う答えが必要で、そのためには越えなければならない基本的条件が大きく3つあったと思う。
 (1)10:51写真に自分が写っているので山頂到着はそれより前である
 (2)10:51写真には多くの人が写っているので、その後すぐに穴を掘るのは不自然過ぎる
 (3)kokohore2は影がくっきり出て晴れの時の撮影で、雪が降ってからでは撮れない

考えだしたストーリーが以下の様なものではないかと当方は推定する。
 「片山氏考案ストーリー予想
 ”(10:51より前である)10:40頃到着して、5分ぐらいの間に穴を掘ってkokohore2写真を撮った → 人が来たので埋めるを止め、穴はそのままにして人が減るのを待った →(10:51写真) → 雪が降ってきて人が減ったのでUSBメモリを穴に入れて埋めた”

「見事に辻褄が合ったストーリー」と言ってあげたいところだが、これだと10:51写真には穴が写っていることになる。
(実際には埋めていない)片山氏は穴がないことを知っているから、埋めた場所は(事実と違っているが強引に)側面B下部だったことにして、穴があっても見えない写真欄外に「X」印を付けた。更に「写真が右にずれていたら穴が写っていた」と如何にも尤もらしい補足まで付けた。

また、穴を掘ったのが10:51より余り前だと、雪が降ってきて埋めるまでの時間が長すぎて、滞在時間的に不自然になるから10:40頃にした。10:40頃は他に人がいたが、背に腹は変えられないので、「人がいなかった」と言い切ることにした…「人がいた」と正直に言うと、その人を探しだされて調べられてしまう可能性がある。また、10:40前後に三角点の写真を撮っている人は見たので、それより少し後ということにするために、試掘の話もつけ加えた。
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以上の推測は如何であろうか。当然異論は沢山あると思うが、片山氏の「虚偽証言」との比較で考えると、当方推測には客観的な物証であるヤマレコ写真との矛盾はないと思う。
どちらが信憑性があるか、皆さんご検討いただければと思う。或いは、もっと他の見立てがある場合もご紹介下さい。

なお、ヤマレコ10月写真を使用した理由ついては、「12月に撮った写真だと三角点の作る影が合わない」ということにすれば、雪を持ち出さずとも一応の納得性が出る(ただしヤマレコ流用ではすぐ見つかることは変わらない)。
しかし、「雪が降って人が減ってから撮った」と云うことにしてしまったから、三角点の影が出来ないのでこの理由は使えなくなった。

また、当方の「片山氏は埋めていない」という仮説の課題として、「kokohore2は、いつどうやって撮られたのか?」と云うことがある。wamogaさん検討のように12月1日から離れた日に撮ったのか、或いは検察側が12月1日「頃」という言い方をずっとしていることから考えて12月1日前後に他の人が撮ったのか。他者がkokohore2を撮ったのなら片山氏との関係はどうなのか。合成写真という可能性もまだあるのか。kokohore2関連については更に考えてみたい。

以上
[追記1]
実際の到着時刻は、証言の10:40頃ではなく、以下記事で検証したように10:27前後頃の可能性もあると思う。その場合、10:40頃の方が滞在時間的に尤もらしいということで、10分ぐらい後にずらしたのではないか。それでも11:08以降の雪やその後の「雹」に合わせることも考えると厳しいので、滞在時間を「30分~40分」から「40分~50分」に延ばしたことも考えられる。
”山頂到着時刻操作仮説”2014/8/21

追記1以上
[追記2]
片山氏の取調や公判に臨む考え方としては、「証言が開示されている証拠に対して矛盾がなければ良い」ということだったのではないかと当方には思える。
雲取山行動に関しては車関係の「麓駐車場監視カメラ映像、ETC記録等」と、山頂での「10:51写真」、そしてkokohore1&2などがあるだろう。
車関係は実際の行動を述べれば良いので問題ない。
「10:51写真」は動かせないので、埋めてなくてもストーリーを合わせる必要がある。kokohore1&2も同様(1は流用の説明必要)。
10:51以外のヤマレコ写真などは、登山者の調書を検察側が1本も証拠申請していないということなので、開示証拠としては出ていないことになる。
片山氏はそこを突いて、自らはヤマレコ写真なども見ているが、それと矛盾があっても検察側は余り追求しないのではないかと考えて、ストーリーを創作したのではないか。
また、それでも気が付かれたらどうするかという点は、自己中発想で「気付かれない、気づかれた時には又考える」などで乗り切ろうとしたことが考えられる。

追記2以上