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三者協議後記者会見(iesys原型?)

昨日記事の詳細版として、三者協議後記者会見での開発に関する部分の文字起こし実施。
<前年の2011年の末頃から正規のプログラムとして開発してたものがあるんですけども、それをCSRF事件で(警察に)見つからなくて上手く行ったと考えて、(CSRFより)もう少し汎用性のあるマルウェアをと考えた時に、前に作っていたものを作り替えて作った。
作り始めたのは、7月2日に横浜CSRF事件で逮捕者が出たということが報じられているんですけども、それ以降7月23日に(iesysによるトロイソフトを)アップロードしているんですけども、それまでの間約20日間ぐらいで元のものをマルウェアに作り変えた。
そういうふうにして作ったがゆえに、一般的なウィルスでは無かったわけで、ウィルス対策ソフトというものに全く引っかからないで出来てしまったということです。
警察の方の証言では、その方(新井氏)がやっても一ヶ月フルにかかるとか云うような話だったんですけども、作成した期間も今言ったみたいになってる、使ったPCも自宅のPCで基本的にやってて、それに全く痕跡が残らないようにやった方法も私達に語っておりまして、その点がサイバー犯罪対策課の方で見破れなかったために、(検察側において)かなり無理筋のストーリーが組み立てられた。
その限りでは、例えば片山さんが派遣先で仕事をしていたんだから、それなりの仕事の成果はあるんだというふうに主張していたことは嘘じゃないんですね。
もしそれが出てきたとすると片山さんは派遣先で多少の動作確認と若干のバグの修正と云うことをやっていただけで、(それは)多分1時間ぐらいじゃないかということで、後はちゃんと仕事をしていたということで、やはり(検察主張が)事実とちょっと違うストーリーになってしまっていた。>

非常に興味深い内容。
検察側はこの内容をどこまで把握していたのか。
第4回公判で「egservice」と云うソフト名が出てきた。これが佐藤氏発言の「前に作っていたもの」に当たると考えられる。
江川氏傍聴記事でも検察側証人が<iesys本体である「egservice」のソースコードを分析すると>と述べているから、上記佐藤氏発言の内容を殆ど掴んでいたということになるのだろう(自宅開発が主だったことは除く)。

把握していたら何故冒頭陳述から「原型があって開発した」というストーリーを明確に打ち出さなかったのか。(そもそも複雑な事件なのに冒頭陳述が短すぎたのではないかという疑問もある)
また、検察側主張の開発期間は「遅くとも6月下旬頃からiesysを開発始めた」ということであるが、元になった「egservice」があることを説明しておかないと真相が伝わらない
検察側対応は当方にとって謎だらけである。

以上