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能力の二重性

本日は片山氏の能力について。
まず昨日も紹介したように2chには時折鋭い書き込みがあるので、そこから話を始める。
真犯人を名乗るメール(以下真犯人メール)の中で、セロテープDNAの記述に関する指摘が2chにあった。
ただし、書込自体は今探しても見つけられなかったので記憶を頼りに書くが、自演のNHK報道が流れる前の書込だった。
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>(真犯人メールの内容抜粋
>・ネコセロテープから検出されたDNA
>不一致で当然。片山氏のDNAでも私のでもないはずです。
>とあるスーパーマーケットのレジの先の荷造り台に設置してあったセロテープです。
>他の買い物客が触りかけてやめたものをゲットしてきたというわけです。
>できれば粘着面に誰かの指紋ベッタリ付いてるのを欲しかったのですが、長居してたら不審者に思われるので、適当なものを入手。 

片山氏を犯人に仕立てるために、片山氏のDNAが付いたセロテープを入手する工夫をしたのだったら分かるが、他人のDNAでは片山氏が犯人ではない証拠を残すために、わざわざスーパーまで行って採取したことになってしまう。
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当方もメールを読んだ時にセロテープの部分は違和感があったが、この書込を見たら論理的な指摘で「なるほど」と合点がいった。
もし真犯人の目論見が上手く行って片山氏以外の人のDNAだけが粘着面にしっかり付いていたら、警察は逮捕前にDNA鑑定をしているから片山氏は逮捕もされない。(はっきり検出されていたら、任意でDNA提出受けるとして)
それではメールに書かれた他の多くの片山氏に見せかける工作は意味がなくなる。
元々真犯人メールにはこれほどの矛盾があったのである。

また、片山氏はonigoroshijuzo2のアカウントを河川敷からアクセスしていたとのこと。
河川敷に埋められたスマホから時限式でメール発信された時刻には、出廷しているからアリバイが出来る。
しかし、河川敷からアカウントアクセスしたらリアルタイム。
発信時刻と基地局が捉えた大体の位置情報がドコモのサーバーの記録に残る。
よって、片山氏はその時刻に全く別の場所にいたというアリバイが成立することは無い。
アクセスから追跡ができることは2chでも逮捕前に指摘されていた。
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223 :番組の途中ですが:2014/05/18(日) 00:29
 >正確には1/5未明にメールを送信してから1年以上、ずっとログインしていません。
 >なお、最近ログインしたらアカウントは生きてたものの、メールボックスは凍結されてました。 
 「最近ログインした」ってことはそのIPアドレス掘れそうだが、これ何気にとんでもない挑発だよな 
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また、アカウントアクセスは送信前日夕方の河川敷で行われたようであるが、仮に別の日の河川敷下見の時にアクセスしていても同様で、その日時のアリバイが無くなる。
アリバイが成立しなければ当然まず片山氏に疑いが掛かり、前述のメール内容の矛盾などが併せて注目されてしまう。

更にSIMは購入可能場所が少なく、迅速に店舗と購入時刻が割り出されるから、その時のアリバイも当然無い。
中古スマホもドコモのサーバー記録内容によるが、本体機番も記録される様になっていれば、中古販売業者の記録と付きあわせて、同様に店舗と時刻を割り出せる。
一部報道で<SIMカードと中古スマホは「あきばおー」で買った>と出ていたと思うが、特にSIMは販売場所が少ないので、よく知っている秋葉原の可能性は高い。
店内はがっちり防犯カメラで監視されていて、片山氏は変装して買ったという情報もどこかで見たが、どんな変装をして行ったかは興味あり。
また、駅や街中にもカメラは多数あり、もし警察の尾行が外れていたとしても、後からでもSIMやスマホを購入した時の足取りを掴まれる可能性は充分あった。

これで何が言いたいかというと、「片山氏の真犯人メール計画には大きな抜けが幾つもあった」ということである。
ただし、Sonetが4月末から始めた新サービスを早速応用したことや、Wabメールでは遅延が難しいのでSMTPを使う仕掛けを考案して実行したことなどは、なかなかのものである。
しかし、肝心なところでの抜けが多すぎるし、SMTP自体も以下のように既に怪しまれていた(当方もこの指摘と同様の見方だった)。
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221 : 名無しさん投稿日:2014/05/19(月) 03:12
・・・
従来はTor経由で毎回WebMailからメールが送信されていたのに、
今回のみ、なぜかSoNetのプリペイド式のSIMのホスト経由でSMTPから送信された。
これだけで十分、『通常ではない方法で送信された』証拠にはなってると思うけど? 
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翻って本事件の経過を辿ってみると、CSRFはよく出来ていたと云える範疇であると思われるが、実際は肝心のRefereへの配慮が全く無く、たまたま神奈川県警のサイバー捜査官が見つけられなかっただけということは、当ブログで神奈川県警の報告書を元に検証済みである。
それに続いた、本事件の核心であるトロイによる遠隔操作は一旦置いておいて、その後のリアルでの行動では、雲取山登山はETC記録や麓の駐車場カメラでバッチリ捉えられていた。
江ノ島は今回証言で防犯カメラの存在を知らなかったことが明らかになったが、それ以前に人出が多く写真や目撃をされやすい正月の江ノ島をわざわざ選ぶという無謀とも思えるような面がある。
それらの流れに真犯人メールは合致して、抜けが多いのは納得できてしまう。

しかし、核心のトロイによる遠隔操作には大きな破綻がないと思える。
危なかったのは、大阪犯行で被害者が特定されている可能性大なのにJAL予告をやった(府警の聴取が遅れて間一髪実行できた)ことと、三重でiesysを発見されたぐらいか。
しかし、iesysが発見されてもTorによるガードは固く、リアルに出てきてミスしなければ捕まってはいなかった。
トロイによる遠隔操作と他の行動で余りにも差が大きすぎる。

それで当方は今になって「iesysは本当に片山氏が作ったのか?」という疑念が湧いてきている(笑)
ただし、実際は既に自供もあるし、詳細に見ても三重の犯行で実は伊勢神宮より「ドコモショップ」への犯行予告が一番先だったというような事実は、片山氏実行を示唆していると思う。
また、iesysのソースを含む詳しい中身はまだ明らかになっていないが、そう洗練された作りでは無いようで、片山氏が何とか作れたのかもしれない。多少のバグもある模様。
しかし、他の行動ではどれも致命的なミスを幾つもしているのに、トロイはそれらの行動より遥かに手間と時間がかかり、動作もシステム的で複雑にも関わらず、初回から大きななミスもなく、三重で発見されるまでの複数回実行でも上手く行ったというのがどうにも解せない。

それで表題の「能力の2重性」となるのだが、これほどの能力落差が一人の中で生じるということは、どういう説明ができるのか。単にたまたまトロイはうまく行ったということだけなのか。
今後の真相解明の中で見ていこうと思う。

以上