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雲取山証言(その4)斜めか垂直か

昨日のrec*lde**des*さんコメントの際に、図を見なおしてみたところ検察側主張に関して気がついたことが有る。
”1月1日に掘った時は、斜めに掘ったので見つからなかった”との以前からの主張である。
これを改めて検証してみるために、昨日掲載した1月1日の掘り方修整図をシンプル化して、元図と並べてみた。
イメージ 1

まず、上図は①②とも1月1日の件である。
「①元図」では、ツルハシの向きからしても台座に対して直角に掘ったように見えて、穴の側面は斜め(斜面)になっている。
しかし、証人説明に合わせた「②修整図」では、台座に並行に掘って穴の側面は垂直になる。

つまり、上記検察主張は修整前の「①元図」を基にしないと成り立たないと思われる。
もしそうだとすると、実に唖然とする話である。

検察主帳が間違っているということで推測すると、検察官も間違った元図を見てしまった印象で、「穴は斜め」と思い込んでしまったのではないだろうか。
そうでないと、検察官の言う「斜めに掘ったので見つからなかった」とは、「②修整図」において何処を指すのか?ということになってしまう。

それと更に問題があって、実際は台座に並行で垂直に掘っているのだから、「斜めに掘ったので見つからなかった」という理由は成り立たず、見つからなかった別の理由が存在することになる。
それは、「犯人指示場所(台座端直下)から離れたところを垂直に掘ってしまった」ということである。
犯人の写真による指示は分かりやすいから、捜査のプロとしては信じられないレベルの大チョンボ

よって、事情としては以下の二つの場合が考えられるだろう。
  (1)検察側も捜索後の警察上層部と同じく大チョンボだったことに気づいていた。
    その上で元図を基に斜めに掘ったと主張していた。
     「見当違いの場所を掘ってしまった」とストレートに言わないのは、
    「場所はちゃんと狙って掘ったが、掘った穴が斜めになったので見つからなかった」という理由にして、
    検察・警察一体でミスを出来るだけ小さく見せようとした可能性も考えられてしまう。
  (2)警察側は早くから捜索の大チョンボに気づいていたが、
    検察官は垂直に掘られた写真を見ても、
   まだ元図の印象が残って斜めに掘ったという固定観念が抜けない。

チョンボに気づいていての虚偽主帳なのか、検察官は未だに気づいていないか。
どちらにしても困った話しであるが、「虚偽主帳なら公訴棄却相当も・・・」などと書くのは今日はもうやめておこう(笑)
ただ、全国地検のトップで実務的には検察内でもトップであろう東京地検としては、余りにも考えられない話なので当方がなにか勘違いをしているのであろうか。
(指摘等有りましたらコメントよろしく)

なお、第7回公判後記者会見の冒頭近くで佐藤氏が、「警察官は1月1日の掘り方が不十分であったから見つからなかったと言っている」と述べている。
よって警察は「斜めに掘ったから見つからなかった」ではなく、「掘り方が不十分(不徹底)で見つからなかった」に変えているかもしれない。(佐藤氏は2度め言ったときは不徹底という言葉を使った)
検察側はどうしているのだろうか。
「斜めに掘ったから見つからなかった」という主張から警察に合わせて「不十分だった」に変えたのだろうか。
しかし仮にもしそうだとしても、ずっと間違えていたことには変わりがない。

また、会見質疑応答の最後のほうで神保氏の質問に答えて、佐藤氏は「1月1日は斜めに掘った」と言っているので、少なくとも弁護側はまだ1月1日は斜めと思っているようである。
明日はこのような混乱状態を当方なりに再度整理してみようと思う。

以上