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雲取山証言問題点(その2)5月捜索経緯

コメントを頂いて、更に気がついた所も出てきた。

>なぜ5月16日かって?そりゃー公判前整理手続き開始の前日だからとつっこみたくなりますわ。
→これは非常に重要。捜索ミスの可能性大と認識していたので、開始後だと証拠追加が原則的にできないから、追い込まれてとうとう行ったというのが真相ではないか。
江川氏記事にも以下のようにある。
<1月の捜索の後は、いたずらだったのかもしれないな、という気持ちが少しあった。金子警視との雑談は、犯人逮捕の後、2月、3月とちょこちょこ何度か。>
1月の捜索後すぐからミスの可能性を認識していて、逮捕されてなかったのでまだ深刻ではなかったが、逮捕後はどうしても再度行かなければと思っていた。
その発露が何度も行われた雑談。
証言は、当初から気づいていたのに行かなかったことは曖昧にしており、結果的に怠慢を隠す嘘をついていることになる。
弁護団はこの「嘘」を明らかにできると思う。
例えば「五分五分」や「2月からの雑談」などを突っ込めば、当初から認識していたことは明らかになる。
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>証人は下から2番目の階級の巡査部長ですから、再度捜索するには上司と相談してグループを作って捜索する必要がありました。
→これも又とても重要。
江川氏記事から再掲。
< そのように声をかけたのは、逮捕後の2月か3月に、金子警視と喫煙室で雑談した際に、「誰かもう一度山に行かないと行けないな」という話を聞いていたから。>
階級を調べてみると警視庁では警視は課長クラスのようである。警視=課長、警部=係長、警部補=主任、巡査部長・巡査=係。
つまり、課長クラスが気がついていたということ。
係である巡査部長が自主的に言い出したように取れる表現になっているが、当然上からの指示。
この巡査部長自体は、「5分5分」発言も含めて、なかなか嘘をつけない人なのだと思う。
問題なのは組織ぐるみの真相隠蔽。
佐藤氏が「5月に行った理由が明らかにされない」と再三再四言っていたが、これが為に明らかに出来なかったと推測できてしまう。
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上記2点だけでも、大問題。
昨日も日本人の特性について書いたが、本日のような問題に関しても「重要な部分で嘘をついたり隠蔽したりする人物や組織が行う主張は、全体が信用出来なくなる」という考え方を余りしないようである。
本当に日本人は人が良いと思う。
この問題も特に追求されず、このまま進むのだろう。

しかし当方は余り人が良くないので(笑)、当事者たちに問題点を認識して改善してもらうためにも、嘘や隠蔽は明らかにしてペナルティを課すべきと思う。
そして繰り返しになるが、本事件ではこれだけでなく、取調問題・シロにする捜査問題など多々あるので、一見重すぎるかもしれないが「公訴棄却」という根本的なペナルティが必要と考える。

なお、「シロにする捜査」に関連して、kokohore2写真の偽造の有無鑑定はまず検察側が行って結果報告すべき事項。
行わないようであれば裁判長が調査指示すべき内容。その上で更に論議すれば良いし弁護側が再鑑定しても良し。
従来弁護側に求められていた立証でも、「シロにする捜査」をやるのだから、第一義的には警察・検察側の担当になる。裁判所もその認識が必要。

もちろん、警察・検察、裁判所という大きな組織が、そう簡単に切り替わらないのは百も承知。
また「シロにする捜査の徹底」自体が容易では無いことも分かる。
それなら又公式に謝罪報告して、「出来る限りシロにする捜査をします」と率直に言う方がまだ良い。
ただ、少なくとも公約する元となった本事件では、シロにする捜査を徹底する真摯な取組が必須。
それもやらないのでは公式報告書が全くの大嘘となり、根本的に人の道にもとることになる。
当方は日本の警察・検察を信頼したいので、そこまでは行ってほしくないと思っている。

以上