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雲取山の掘り方に関して

論議が出ているので、参考に当方の整理・考察をご紹介。
(1)kokohore1写真で、犯人は分かりやすく位置を指示している。
イメージ 4



























(2)犯人が埋めたとする位置は台座ギリギリなので、ツルハシで掘ろうとすると台座に当たる。
  ツルハシが当たったと推測されるキズを、少なくとも2箇所付けてしまっている(右写真赤点線丸)。
     1月1日午前7時の写真には、このキズは無い。
イメージ 1

(3) 最初は台座ギリギリを掘ろうとしたが傷付けたので、台座に当たらないように掘っている内に穴の壁が斜めになるような掘り方になったと考えられる。
  或いは、ツルハシが台座に当たらないように台座から離れた場所を掘ったことになる(更に大きなミスだが)。

(4)捜索時写真で捜索員の掘り方が分かる。
イメージ 2

以下検察主張と照合してみる。
<検察の言い分は、1月1日は凍結していたためツルハシで三角点を垂直に掘り、台座下を掘ることは台座を破壊する恐れがあることから掘っていないということのようであった。>
→検察側は故意ではないとしても、上記(1)~(3)から、この主張は虚偽が含まれている。
  真相は以下になる。
 (ⅰ)最初はスコップで犯人が示した台座ギリギリを掘ろうとしたと考えられる。(上掲写真でスコップを持った人がいる)
    つまり、「台座下を掘ると台座が崩れる恐れがあるから掘らなかった」と云う主張であれば明らかな虚偽。
    (次項検察提示図にあるように台座は鉄筋で支えられている形になっているが、
     鉄筋は台座の端より内側になるので、台座ギリギリを掘る場合は鉄筋に触れないで掘れる)
 (ⅱ)土が凍っていたため、スコップでは掘れず、ツルハシにした。(雲取山荘から借りた)

(5)更に検察提示図(作成は警察であろう)と較べて見ると矛盾が分かる。
イメージ 3

  (ⅲ)1月1日の掘り方では、図中の当方追加注1にて解説しているように、
    ツルハシの掘る方向として「垂直」の下矢印が書いてある。
    しかし、台座に当たらないように掘っている内に穴の壁は斜めになって、
    いくら深く掘ってもUSBメモリには到達しない掘り方になった。
    つまり「垂直方向に掘ったつもりだが、結果は穴の壁が斜めになった」ということである。
  (ⅳ)5月16日は、注2のように斜め方向に掘っているが、
     到達した箇所は「台座ギリギリを垂直に掘り下げた位置」に相当する。
     こちらは、「斜め方向に掘って台座ギリギリの垂直下方向で見つけた」ということになる。
  (ⅴ)結果的に両日捜索とも「斜め」と「垂直」が混同されるような表現になり、
    公判時に佐藤氏は幻惑されたと思われる。
    また、前項の検察主張にある「三角点を垂直に掘り」という表現も不適切。
    掘るのは台座の中心にある三角点の垂直下ではなく、台座やそれに接する地面でもない。
    台座下に大きな空間があって、しかも台座の端ギリギリに相当する位置の地面である。
  (ⅵ)台座にキズが付いた(ⅰ)の写真で分かるように、
    最初はツルハシでも台座ギリギリを掘ろうとしたと考えられる。  
    犯人の指示した位置を掘ろうとするから当然そうなる。
    (もし最初から指示した位置と違ったところを掘ろうとしたのなら、唖然とするしか無い)
    しかし、多分2箇所もキズ付けてしまったのでマズイと思って、キズを付けないように掘ることを優先した。
    本末転倒になって見つけられず、全国警察のトップに立つ警視庁としては考えられない大ミス。
  (ⅶ)検察側は「台座下を掘ることは台座を破壊する恐れがあること」などと、
    詭弁に近いことを言って捜索ミスをもみ消そうとしていることになる。
    そして、実際にキズが付いた写真は見ていないと考えられる。
    警視庁が捜索時撮った写真にもキズが写り、自らの恥になるから出さないと思われるからである。
    しかし、公式に設置された標識にキズを付けたら何らかの処罰対象になる。
    少なくともまず管轄の国交省地理院には連絡が必要。
    もしかすると、連絡もしていない可能性もあるだろう。
    その状態で検察はキズがついた写真を見せられて、スルーしたら不法行為を見逃すことになる。
    結局キズが付いた写真は検察には回っていないか、見ても見てないことにするしかない。
  (ⅷ)台座の下は元々水流等で土が流れてえぐられており、台座下に大きな空間がある。
     よって台座ギリギリを掘っても台座を破壊することはない。
     検察側主張は単なる言い訳。そんな所に優秀な頭を使わないで頂きたいと思う。

(6)弁護側にも誤解の可能性がある。弁護側事情を当方なりに考察してみる。
  (ア)佐藤氏は「1月1日には埋められていなかった」という見立て。
    犯人の示した位置を警察がきちんと掘って、それでUSBメモリが無かったら見立てが裏付けられる。
     しかし、上記のように警察は実際にUSBメモリ埋設場所を掘っていない可能性がある。 
  (イ)「ツルハシでは斜めに掘れない」と云う佐藤氏主張は基本的には正しい。
     しかし、上記で説明したように、ツルハシでは台座ギリギリを垂直に掘れない。
     それと、ツルハシで垂直に掘る場合も、穴の壁が垂直に近い掘り方もあるが、
     今回警察は壁が斜めになるように掘ったようである。
      つまり、「斜めに掘れないので垂直に掘ったつもりだったが、
     肝心な穴の壁が斜めになったためUSBメモリから遠ざかった」というややこしい話。
     ただし、整理すれば簡単な話なので、検察側との間で裁判官も含めて共通認識化が必要。
  (ウ)佐藤氏と弁護側は以下のa、bどちらで今後進めるか。
      a.1月1日警察捜索はUSBメモリの埋設場所を掘ったのに見つからなかったという主帳を貫く
      b.警察の捜索ミスで穴の斜面が斜めになって埋設場所には到達していなかったとしても、
        埋まっていなかった可能性は引き続きあるという主張にする
      →a,bいずれでも、とにかく警察は1月1日に発見できていないから、
        「真犯人が雪解け後に埋めたのではないか」という主張自体はできることになる。
   (エ)今回佐藤氏が誤解していたというように受け取れるような状況になっているが、
      真の問題は検察側は当然存在する警察捜索時の写真を出していないことだろう。
      弁護団は写真をずっと以前から要求していたが、その後どうなったのであろうか。
      海千山千の佐藤氏や弁護団も今回は検察側の怠慢作戦とでもいうべきやり方に乗せられて、
      ペースをいつの間にか合わせてしまっているのではないか。
      それと裁判官も判断の為に写真が必要だろうから、職権使ってでも提出させるべきもの。
      皆さんも疑問視されておられる方は多いと思うが、
      逮捕から1年以上も経って捜索写真も出てないとしたら、
      裁判官、特に裁判長の問題にもなってくる。

以上