スランプ
昨日自己コメントに「今後医師と本人が語ることが重要」と書いたが、本人は既に冒頭陳述で当時の状態の一端を述べている。
”初公判で被告人冒頭陳述を聞く”江川 紹子 2014年2月13日
< 5 月、6 月ごろから業務でスランプ状態に陥りました。・・・
次第に、「前に自分で書いたプログラムすら読めない、新しく書くのも困難」という不調の沼にハマっていってしまいした。>
以前から本事件における「スランプ」という言葉には少し不思議さを感じていた。
スランプと「うつ症状」とは違うのではないかという個人的感覚がある。
例えばスポーツ選手のスランプはうつ状態までは行かないだろう(余程酷い場合は近づくかもしれない)。
それで、片山氏は仕事以外は引き続きアクティブだったようだから、うつ状態より「仕事におけるスランプ」という表現が合っている状態だったのかも知れない。
(rec*lde**des*さんからも以下のようなコメントを頂いている。
< うつ病の症状とは違いますね。仕事以外は非常にアクティブです。> )
ただ、片山氏は引き続いて以下のように述べている。
< 乙社での人間関係は良好で、同僚の何人かとはプライベートでも遊ぶようになっていました。5 月の私の誕生日にはケーキを買ってきてくれたりもしました。
そういった雰囲気の良さと、実際の仕事の進捗に問題があることのギャップに追い詰められて行き、7 月から心療内科を受診するようになりました。>
「追い詰められて」というのは「スランプ」よりは重い症状だったのではないだろうか。
5 月、6 月ごろは「スランプ」でも、時間が経つごとに状態が悪くなっていった可能性がある。
それで7月になって心療内科受診に至るということで、治療後を含めた経過を主治医がどのように認識していて、次回公判でどこまで詳細に説明されるかが焦点になる。
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つまり、違う面から見ているものではないかと思う。
当方の経験でも、会社員特に技術者が「うつ」になるのは、仕事のプレッシャーによることが多かった。
しかし、余りにも当たり前過ぎる話で、わざわざ「適応障害」などと呼ぶ必要もない。
状況を説明するには「仕事のプレッシャーによって、うつ状態になった」と云う方がはるかに分かりやすい。
最終的には「うつ状態」の程度問題になると思う。
以上