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「江ノ島の証明限界」他

IWJのインタビュー記事は長時間だけあって、色々興味深い発言や事実紹介があった。今後書いていく予定。

さて昨日記事で、雲取山山頂では本人以外に登山者がいない時間帯はなかったことを書いた。
これは本人証言だけでなく、他の登山者のヤマレコ記録コメントや写真から裏付けられる。

翻って雲取山と共に、リアルでの二大証拠となる江ノ島はどうか。
本年2月13日読売新聞朝刊37面に載った「検察側冒頭陳述要旨」では以下のようになっている。
被告は2013年1月、周囲に人がいなくなってから猫に接触し、猫を周囲の目から隠すような体勢を取り、何度も周囲の様子を伺いながら両手で作業した上、撮影した写真を確認してガッツポーズをするなどの特異な行動を取っていた

首輪装着前の「ゆたかくん2.jpg」に写り込んだ子供のものと思われる指の存在で、撮影時には右横に少なくとも子供とその保護者がいたことは明らかである。
しかし、上記冒陳では「周囲に人がいなくなってから猫に接触し」となっているから、子供や保護者、その他にもいたかもしれない観光客も全てグレイの周辺からいなくなったタイミングで、「猫を周囲の目から隠すような体勢を取り、何度も周囲の様子を伺いながら」首輪を装着したということになる。

これは監視カメラで確認されている事実ということになるから、首輪装着を直接目撃したり写真に撮った人はいないと証明されていることになる。
つまり、今後5分間より短い時間の写真が出て来る可能性はあっても、装着の瞬間の写真は出てこないことを意味している。
これが「江ノ島の証明限界」となるだろう。
撮影実験などは間接証明で、直接首輪装着を証明するものではないからである。

それに対して、雲取山は常に他の登山者がいて、埋めていたら必ず見られるという状況であれば直接の証明になる。
しかも、首輪装着のように瞬間的な行為ではなく、穴を掘って袋に入ったUSBメモリの写真を撮って穴に収めて埋め戻す、という一連の作業で時間が掛かるから、周囲の人が見逃す可能性も低くなる。
本事件全体においても証明力が格段に高いと思われて来た江ノ島より、雲取山の方が高度の直接証明力を持つ可能性が出てきた。

加えてもし検察・警察が、雲取山で昨年12月1日の近辺において「埋める実験」を行っていないならば、江ノ島では撮影実験を行って雲取山では手抜きかという大きな問題になる。
雲取山での実験の有無は早急に確認すべきと思う。(インタビューでは佐藤氏事務所は雲取山にも山荘一泊で行く予定だったが悪天候で行けなかったとのこと。検察・警察にとっては実験は必須の行動だろう)

それで江ノ島の件に関してはDNAも強力だし、検察は今後全体的に何で巻き返すか。
以下のネットカフェに関する記事は、初公判前日というタイミングで報じられたので、切り札の一つかとも思われたが続報は今のところ見当たらない。
”遠隔操作実験のネットカフェ 被告、同時間に在店”2014年2月11日

ただ、改めて現在検索してみると朝日にしか出ていなかったようである。
内容的に独自取材ではなく検察情報リークなのは明らかだから、一社のみに情報出すことが有るということになる。(数社に出して一社のみ報道もあり得るだろうが、それではその社のスクープになってしまうから、やはり元々一社にターゲットを絞ったリークではないか)

露骨な情報操作ということになってくると思うが、多くの人が注目してネットでの監視も行き届いた状態でまだこういうことをやってくるとは正直驚いた。
内実を推察してみると、例えば記者クラブに公式に出せない情報は当番社を決めてそこに流す、或いは幹事社が采配するというようなシステムの存在を伺わせる。

もちろん日常茶飯事で行われていて関係者には周知のことだろうし、一般人の我々も薄々は感じていたことだが、今回は事件を継続して追ってきたために実態が透けて見えて来た。
本当に色々なことを教えてくれる事件である。

それにしても検察側は古臭い手法で印象操作など狙わないで、個人情報や捜査機密保持には十分配慮した上で、出来るだけ情報公開する対応に切り替えて頂きたいと思う。

以上