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個人的仮説色々検証

昨日のA子さん証言からの考察に関しては予想以上に反響があった。

推測するに、ぺんてるさんも書いておられたように「何故(江ノ島の)猫なのか?」という根本的疑問を当方も含め皆さんほぼ共通してお持ちだったのではないか。
当方はその疑問を持ちつつ江川氏記事を読み直していて、A子さんの「(マイクロSDを)GPSと思った」という証言に衝撃を受けたわけである。

遠隔操作事件に関心ある方々は、IT技術や電子機器にも興味がお有りの場合が多いと思われ、当方の印象にも共感される方が多いのではないかと思っている。
幾らGPSが小型になったとはいえ、マイクロSDカードに入るというのは超の付くぐらいの勘違いで、「電池はどうするんだっ!」とか思わず突っ込んだ方もおられると思う。
(nak*bb*1さんの疑問にお応えして”超小型GPSロガー”例をご紹介)

女性と男性の興味の対象と知識はこれほど違うのかということも思い知らされたが、重要な事は「そんな超勘違いがあってようやく成立していたのか」という江ノ島の件の真相だろう。
更にこのところの検討で、SDカードを外側に付けるという行為の危うさも再認識できていたので、皆さん改めて犯人の心理や行動の不可解さにインパクトを受けたのではないかと推測している。

それで本日は予定を変更して、昨日の件の関連で当方が断片的に考察している影響要因や仮説等を煮詰め不足も多々あるが参考に記させて頂こうと思う。
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①ピンク効果
 →A子さんが首輪を付け直した理由は、GPSに見えたからだけでなく、グレーにピンクの首輪が付いて可愛く見えたというのもあるのではないか。また3日にお姉さんが「ピンクの首輪をしている」と声を上げたというが、これもピンク効果で外さなかった可能性もありそう。
前述のように男性は「GPS」に反応するが、女性は年齢を問わず大抵ピンクが大好きである。
もちろん犯人がそこまで考えたとは思ってなくて、偶然ピンクしか売ってなかったというようなこともあるだろう。しかし、GPSとの勘違いで救われた上に、更にピンク効果という偶然によってたまたま上手く行ったという更に危ない橋だったのではないかということである。

②回収に関して(まさゆめさん説より考察)
→まさゆめさんの以下の考察は興味深い。
>江ノ島でピンク首輪が警察又は誰かに回収される事を最大の目標にしていなかったと思います。
>むしろ、首輪(SDカード)が一般市民に外されても良かったと考えていたと思います。

関連して、当方は少し角度を変えて「犯人が本当に警察より先に一般人に回収させる意図だったかどうか」を考えてみた。
謹賀新年メールでは「私としても警察以外の誰かに最初にメッセージを読んでほしいです」とは書かれている。だが結局警察が雲取山に行った。
確かに真冬の2000m級の山に早朝からいきなりUSBメモリを掘り出しに行く決断する一般人は、幾ら2chでパズルが解かれていく経過を見てた人が多いとはいえ希少過ぎる。
まずこの時点で「一般人に先に見つけさせる設定ではないだろッ!」と突っ込みたくなる。
(自殺予告メールでのGPS偽装も効いているかもしれない)

更に江ノ島でも犯人は雲取山での経験を生かさず、一般人に確実に先を越させる工夫をせず再び警察に行かれて回収され、肝心のラストメッセージが隠蔽された。ここでも「何で又性懲りもなく繰り返すのかいッ!」と突っ込むべき謎がある。ただ、江ノ島雲取山より一般人も行きやすくしているということは言えるだろう。
それでまさゆめさんの考察とは少し違ってくるが、当方としては「犯人は内心では一般人に回収される事は余り目標にしていなかった」という事も考えている。(関連考察は⑤で後述)

③3日仮説の問題点
→当方は昨日i~ⅲを書いた中で、iの「3日夜(4日未明含む)にメールを送るつもりだったのではないか?」という「3日仮説」を一番重視していた。
この説は、首輪を装着してから最短に近い形でメールを送るので、その比較的短い間に何かあって首輪やSDカードが無くなって、その後時間経ってから出て来ても、「そういうこともあるだろう」と一応外野から或る程度の納得性が得られるという利点がある。
つまり、言い訳が若干でも付くが、実際の3日午後に装着して4日夜(5日未明)のメール送信では、後で発見されたとしても「そんなに長く付けておくほうが悪い」と叩かれてしまう可能性があった。

ただ、昨日も書いたように「何故4日夜(5日未明)に延ばしたのか?」という理由が今のところ想定付かない。ただ、それは犯人のみが知る理由があったのではないかと考えることも出来る。
しかし、他にも大きな課題がある。3日夜にメールするつもりなら、江ノ島に長く滞在するのは時間的に不利ということである。
装着は15時過ぎとしてもそのまま頂上から降りて早めに江ノ島を出れば、例えば17時頃には家に着けた可能性もあるだろう。そこからなら4日のファイル作成日時の最初が16時過ぎということを考えれば、3日夜か4日未明にはメールを出せていた可能性がある。

しかし、被疑者が犯人とすると江ノ島で時間を使い過ぎなのである。ここで又江川氏記事。
”被疑者が述べた全てを公開”2013年3月9日 
<「頂上の辺りを散歩していたのは2時半から3時半くらいの間だったと思います。問題の猫に触れたのは、正確ではないですが、3時前後だったと思います。>

この「2時半~3時半くらい」に当方は注目している。
被疑者が猫に触れたり写真を撮っていたのは、15:09~15:11ぐらいと言われている。
被疑者自身も若干のズレはあるが「3時前後だったと思う」と述べている。
つまり、15:11頃に猫から離れた後も、20分近くもそのまま頂上付近にとどまったということになる。
これは本来無駄な時間で、特に人目を避けるべき行為をしたなら後なら早々に現場を去るのが自然である。それが20分も留まり、離島時間を遅らせる要因にもなる。

また、3時半頃に山頂を降りてきたとして、その後商店街で釜揚げしらす丼やタコ煎餅を食べて、最終的に5時前頃離島するまでに約1時間半も時間を使っている。しらす丼だけならお腹が空いて背に腹は替えられなかったとしても、名物とはいえ長い行列に並ぶ必要があるタコ煎餅は、この状況では普通は余分だろう。
どうもヤバイ行為をした後の心理や行動とは思いにくいだけでなく、3日夜にメールを送ることを考えていたとすると大いなる無駄な時間である。
ということで3日仮説も説明がつかないことが多い。

④4日非偽装説と逮捕までの被疑者心理
→当方は、「写真への指や影の映り込みで3日の装着時刻頃に周囲に人がいたことが明確であり、犯人もそれは分かるから4日への装着偽装は意図していなかったのではないか」という説を持っていることは既にご紹介済みである。

ただし、これも大きな問題を抱えている。特に被疑者が犯人とした場合、逮捕まで警察やマスコミが尾行していることすら知らなかった言ってるわけだが、4日偽装という最低限の隠蔽も無しに自分に捜査の手が及ばないと高をくくって考えていたのだろうか。
端的に言って、有りえない話である。

被疑者は前項で書いたように、猫から離れた後も3時半ぐらいまで山頂周辺に留まっていたという。
15:16に首輪の付いた証拠写真が撮られたという際にもまだ充分付近にいたことになる。
その写真を撮ったのを実際に見たかどうかは別としても、自分が猫から離れたすぐ後にも他の人が写真を撮っている光景を見れたのである。

もし被疑者が首輪を装着して、監視カメラに気がついてなかったとしても、多くの観光客らのカメラに装着前後の猫の写真が残され、仮に被疑者の写真は無くとも猫に触っていた時に目撃されてしまったことも自覚できる。
それでも捜査が及んでくる可能性は無いなどとは絶対と言って良いほど考えないだろう。
しかも、被疑者には前科で実刑服役という大きな特殊事情が有り、警察の捜査能力に対して見くびるということは有り得ないのである。

被疑者の「全く気づいていなかった」と云う話が本当ならどう解釈すればよいのだろうか。
もしすっとぼけているなら、それを一年近くも続けて、val*gar*yさんが書いているように敏腕で一生懸命な弁護団をも騙し続けているのだろうか。
そうだとしたら、その根底にあるのはやはり「2重人格」的な心理状態なのだろうか。

⑤連続仕掛け仮説
→これは最近浮かんだアイデアであるが、rec*lde**des*さんがタイ旅行とSDカードの作成日時を組み合わせた考察をしておられたことからの連想である。
SDカード作成日付が、「雲取山で発見されず」の報道の相当前12月22日であることは大きな謎である。
そして、tsunさんも雲取山で沢山の人がいる時に埋めるのは困難と考えられることを書いておられるように雲取山の謎もまだまだ多い。

ただ謎が色々あって埋めた時期もまだ定かでないにしても、「1月1日時点で埋まってなかった」という説は当方は取っていない。
後から埋めに行くにしても春になれば人が多くなって困難さが又出て来るし、その前の冬山は登山や埋設穴掘りが厳しくて、結局わざわざ遠くの山まで行って埋め直すなどという手間を掛けるとはとても思えないからである。
しかも、あのツルハシを振り下ろす画像を見ると、最初に方向を間違ってその後幾ら掘っても見つけられなかったことは充分考えられる。
よって犯人は雲取山では問題なく発見されると想定していたのではないかと考える。

では何故それより前にSDカードを用意していたか。
そこで「連続仕掛け仮説」である。
黒子のバスケ」事件でも犯人は逮捕されるまで脅迫や予告を繰り返した。こういう事件は常習性があることが多い。
遠隔操作事件の犯人も、雲取山USBメモリ見つかった後の行動を事前に考えていて、それに使う「犯人証明鍵」としてのSDカードを早めに昨年末に作っておいたのではないか。
それが、雲取山で発見されなかったので、急遽江ノ島で対応するために使われたのではないだろうか。
これを、仕掛けの連続を考えていたということで「連続仕掛け仮説」と名づけてみたのである。

ただ、この説の課題は皆さんもお気付きの通り、雲取山の方でUSBメモリが発見されることを想定してたなら、「ラストメッセージ」で「これで最後」と明確に宣言してしまっていることである。
その上で又何かやるためにSDカードを事前に用意していたというのはおかしいではないか、ということになるのは当然である。

一つの可能性としては、一ヶ月やそれ以上経てば、何か理由をこじつけて前言を翻し「又登場しました」とやることも有りえたのではないか。それほど常習性は強いのではないかと考えている。ただ、プライドが高いと想定される犯人にとっては、何ともカッコ悪いやり方になってしまうだろう。

もう一つは、前述の「②回収に関して」で述べたように、どうも一般人には回収させる気は余り無かったのではないかという点からの推測である。
特に雲取山の方は一般人が気軽に行きにくい設定になっていることが効いてきて、まず確実に警察が入手することは読める。

更に警察の手にラストメッセージが入っても、公表されないことを犯人は見越していたのではないか。
謹賀新年メールを多数宛先で送っているので、その中の誰かは間違いなくすぐ警察に通報することも考慮済みのことだろう。パズルを解いた人が警察に通報するのも織り込み済み。
それでほぼ確実に警察がラストメッセージを入手して重要証拠としてしまい込む。

更に当方がラストメッセージで違和感を感じたのは、警察庁長官に言及した部分である。
長官本名を出して個人攻撃のように、「たしか就任直後から『2ch潰す』とか『ネット規制する』とかいろいろ言ってますね。
そんなに言論統制が好きなら、あなたは日本人やめて中国の小役人にでもなったほうがいいのではないですか?」と書いているが、
他の箇所で「正直なところ、もともと犯行動機は私怨が主で、あまり政治的自己主張は考えていませんでした」などと書いているのとは大いに違和感を感じる。
言葉使いも他の部分と違う気がする。例えば「貴様は今後発言するときは語尾に「アル」を付けて喋ること。(命令)」である。

これらは「長官を出来るだけ貶める文章を入れたら、長官に少しでもキズがつかないように警察はラストメッセージを確実に公表しないだろう」という読みに基づく工作だったのではないか。
長官名は伏せ字にできても、伏せ字で公表する事自体が警察は痛くもない腹を探られるし、伏せ字以外にも「2ch潰す」とか「ネット規制する」と書かれているから長官自体が話題にされてしまうので全体も出しにくい。
犯人の警察心理を読んだ工作でラストメッセージが公表されなければ、それを口実に再度犯人は仕掛けができる。
これならSDカードを事前に用意しても確実に使えるから意味がある。
それがたまたま雲取山捜索の失敗で早まった。

更にもっと付け加える要因は、ラストメッセージは長文といえどもテキストなのだから、メール添付には全く問題ないサイズである。しかし、犯行声明のようにメールで送らずUSBメモリのキーファイルで開かせるというまだるっこしいやり方をした。
ラストメッセージを公表したければ、メール添付で送ればよかったのである。実際犯行声明メールはそれで公開されている。
メール添付しなかったのは、警察だけでなく一般人からもまだ公表されたくなかったからと考えると辻褄が合わないだろうか。

以上が「連続仕掛け仮説」であるが、これにも大きな課題がある。
江ノ島でもラストメッセージが公表されなかったのだから、何故第3の仕掛けを続けてやらなかったのか?
この理由は現在は不明だが、雲取山とは違って見つかったことは見つかったのだから、一旦それで良しとして次の展開は又思案中だったということは考えられる。
又1月はイタリア旅行があって心境の変化やスケジュールの都合があったことも考えられるかもしれない。

それと、もし江ノ島で発見されてなかった場合の対応だが、その場合にはオオカミ少年呼ばわり対策として、続けて何か第3の仕掛けをやったのではないかと推測することは出来る。
続けてやるつもりなら、首輪やSDカードが外されたり取れたりしても、又次の仕掛けやパズルで楽しめると考えることも出来るだろう。

以上はもちろん相当無理な仮説ではあることは承知の上で、こんなことまで考えてしまうぐらい難解な事件ということでもある。
(ただ、ラストメッセージが公表されない前提での犯人の連続仕掛け仮説は、当方の前からの違和感や謎が色々説明出来るので自分自身でも驚いた)
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まだまだ様々な仮説検証は行なっていこうと思うが、当面はnobonoboさんの言われるように1月27日の公判前整理手続に注目したいと思う。

以上