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(続々)雲取山考察

お盆休み期間も終わって週刊現代の最新号(8月31号)が出ていたが、ラストメッセージも本事件自体も続報はなかった。今後に期待したい。

そのラストメッセージだが、昨日も記したように犯人は折角長文書いたのに警察の手に渡って一般には公開されない。
週刊現代のスクープによる一部公開では、犯人が元旦メールに書いていた通り「これまで頂いたメールへの解答などFAQ形式」で構成されていることが明らかになった。
元旦メールの送り先は、自殺予告メールの7件から25件に急増。satoru氏のブログに全宛先アドレスが載っている。
 「送り先:計25件(前回は7件)」

その内メディアが20件もあり、警察には送っていないので、先着1名様設定によるメディア間での先陣争いを期待したのかも知れない。
しかし、結局警察に通報が行って、警察が捜索を始めることになり思惑とは違ってしまった。
この時はクイズメールが初めてだったから、犯人も予定通りに進行させられなかった可能はある。

それで不思議なのが次の江ノ島猫である。
メール宛先は雲取山と同じ25件で、今度は「先着1名様」とは明記していないが、用意されたのはSDカード一つである。
再度同じ宛先に送って今度こそ先陣争いを狙ったのか。しかし、前回の雲取山で早々と解かれて2chにもアップされて警察に通報されることは既に分かった後である。
それなのに同じことを繰り返して、又警察に入手された。江ノ島には一応TV局と一般人一人来ていたが、解かれたのは1月5日午前2時前だから警察にも夜明け前から通報されている。
江ノ島には警察の駐在所もあり、マスコミや一般人が警察に先んじるのは困難だった。
作成に時間もかかったであろうし、文字通りラストのメッセージとして世間にも公表したかったと思われるのに、警察にみすみす渡ってしまうような手法を何故ニ度も取ったのか非常に不可解。

また、雲取山の方もまだ不思議な事がある。
一昨日紹介した三角点の写真で、12月より前の9月段階(実際はもっと前)から土台の下の土が流れてしまっているのは一目瞭然。
犯人が紅葉初めの頃に登ったとしても、或いは被疑者が12月1日に登った時点でも、隙間は大きく空いている。
土が流されている場所は、その後も流れやすいということだから、敢えてそこに埋める場合はもっと流れる可能性を考える。
表土が流されやすい場所に埋めておいて、「掘った穴が浅すぎました、露出して拾われたか飛ばされたか」とあっさり認めるというのも変である。

また、そもそも土が流されやすい場所を何故選択したか。仮に10月下旬か11月」初めなら約2ヶ月、12月1日なら1ヶ月も埋めておくのだから、土が更に流れることを考えない訳がない。
他の安定した場所を探せば良い。例えば三角点の周辺でも埋めた場所の反対側の土は殆ど流れていない。
犯人は一番土が流されているような場所を選択しているのである。しかも、下から登ってくる登山者に最初に見えやすい位置でもある。

なお、当方が紹介した12月1日の山行記録以外にも、別の12月1日の記録があると昨日コメントで教えて頂いた。その中の一つが以下である。
2012年12月1日 10:37の頂上写真があり良く晴れている。12月1日は雪だったという話もあるが、それは主に午後になってからで、10時半頃は晴れていたことが分かる重要な写真である。また、その写真には以下のURLのように「頂上には5人ほどの方がいらっしゃいました」という付記がある。
イメージ 1

一昨日の写真で示したように、三角点付近の山頂は範囲も限られ見通しがきくので、人がいる時に多分スコップ使って何か埋める作業したら注目されてしまう。
ただし、被疑者が山頂に着いたのはもう少し早い10時頃ではないかと別の山行記録を元に予想出来て、もっと人が少ない可能性はある。それでも犯人以外に一人いるだけでも見られる危険性がある、樹木や草もない開けた山頂である。
土曜日でもあり被疑者と同じように早朝から登り始めて、10時頃でも山頂に人がいた可能性はあるだろう。山の天気は変わりやすとは云え、上掲の山行の途中行程写真から推測して、10時頃も晴れていた可能性が高く、登った人の頂上滞在時間も長くなる。
この辺の状況は被疑者本人にも証言してもらえば良いのであるが、ここで又聴取を行っていない検察側の問題点が出てくる。
それでも、一応検察側は「12月1日午前10時過ぎに山頂付近で被疑者に容貌が似ている人が目撃されている」と主張していることが、7月18日の佐藤弁護士記者会見で明らかにされている。
やはり少なくとも一人は別の人がいたことになる。山頂到着時間も予測と合致している。

また、埋めて隠すには穴を掘って埋めるだけでなく、土をかけて埋め戻した後、掘ったことがわからないように表面をカムフラージュする必要もある。
単に土をかけてならしただけでは写真でも撮られたら、その部分の微妙な色の違いなどで埋めたことがバレてしまいかねない。周囲と区別つかないように、周囲の表土を持ってくるなどして見た目も均等化する隠蔽工作作業の時間も必要。
江ノ島ほどではないが、結構見られる可能性が高い場所でスコップなど使ってこのような作業をしていたことになる。一見して不審な行動と印象に残る。検察側主張でも山頂に他の人がいたわけだから、被疑者がこの時に埋めたとしたら大胆な行動である。

ラストメッセージ提供方法も、埋める場所や位置の選択も、トロイや遠隔操作の巧妙さ慎重さからは、大きく外れてしまっている感がある。
やはり、犯人の心理状態は時間の経過とともに悪くなっていったという現れではないかと思う。

なお、犯人が雲取山に行っていなくてWeb写真だけで埋めたとする場所を決めていたとすると、犯人が使ったWeb写真は角度的に隙間が分かりにくい。一番土が流されやすい場所に埋めたとした不自然さも辻褄は合う。
しかし、後から埋めたという説は、真犯人がやったとすると、もう渡すべきものは渡っているのだから、敢えて又危ない橋を渡るメリットはないだろう。
一般人やマスコミでは、ソースコードやキーファイルが入手困難。特にキーファイルはソースコードのように一応逆コンパイルできるわけでもなく、犯人と江ノ島で入手した警察・検察しか持っていないことは明らか。
警察や検察がやったとするには雲取山まで行く必要があり、フロッピーや書類の偽造とはわけが違いすぎて、とても考えにくいと思う。

なお、佐藤弁護士は「犯人が後から埋めて、被疑者が12月1日に雲取山で登ったこととの整合性を取って、被疑者を更に不利にしようとしたのではないか」という説をとっておられるようだ(7月18日記者会見発言から推測)。

しかし、当方は根本的に後埋め説を否定する物証があると考えている。
当ブログ8月16日「雲取山三角点写真」の写真⑧で示した「穴が既にある程度掘ってある」ことが後埋め説の一番の否定理由になると考える。
土が流れやすい場所は、基本的に水が流れて土が流されるのだから、表面は大体滑らかになる。
写真⑧では影の出来方からしても、不自然に一部が掘られていると見える。これは犯人が埋めた位置をわかりやすく示すために、先に少し掘ったものと考えるのが妥当。
また、これを画像修正で行うことはとても困難だろう。よって後埋め説は写真という物的証拠により無理があると当方は考える。

他に雲取山関連では、satoru氏は埋めた場所を示す「このへん」という注記と被疑者の自筆メモの筆跡比較も行っている。

内容は見ていただくとして、そこに書いていない検討項目を一つ挙げる。
被疑者の文字は卒直に言って相当な悪筆レベルである。マウスとはいえ手書きで注記を入れるだろうか。
また、悪筆も色々タイプがあるが、被疑者のは書くのにも時間がかかりそうなタイプに見える。
Web画像を元にPCで編集したのだから、ペイントソフト等で文字入力を選択するほうがきれいで早く書ける。
4文字の注記とはいえ、PCに慣れている人がわざわざマウスでの手書き入力を選択する必要性は全くない。
手書きする場合は、手書きの味を出すことができるが、今回その必要もない。逆に手がかりを残すだけ。
ただ、悪筆を余り気にしない人もいると思うので、被疑者の場合過去にマウスで注記入れたものが残っていないか、調べて残っていたら比較すると手がかりになるかも知れない。

更に参考情報。
昨日当ブログで「被疑者は12月1日(土)から休職に入った」という前提で考察を記した。これは例えばいつも参考にさせて頂いている以下のまとめブログの時系列まとめに、「男性が健康上の理由を原因とし、12/1から休職扱い」という記述があるのを元にさせて頂いたものである。(ただし、出典は載っていない)
これに関して、7月18日記者会見を見直してみたら、佐藤弁護士が「(被疑者は)10月1日から休職するまでの12月4日までの間は別の派遣先にいる」と発言していた。

その後の方でも以下のように言っている。
<(7月からスランプ状態で色々なことをやって気分転換したが改善せず)結論としては12月5日にとうとう「実は仕事が全然はかどっていません」ということを言った。
7月からメンタルクリニックに通っていた。薬も処方してもらっていた。それで12月5日に職場にいって休ましてもらう、一ヶ月の期間で。>

この中の最後の方の「12月5日にいって」というのが、「12月5日に行って」か「12月5日に言って」かは不明。
ただし、何れにしてもその前の「12月4日までの間は別の派遣先にいる」という発言と併せて考えると、「12月5日から休職した」という理解が良さそうである。
(とはいえ、気分転換と一環としてもやはりこの山行が休職の前週に行う行動かどうかと云う点では違和感があるのは同様である)

以上